リツコおかあさんシリーズ
Grandma2
「ふんふんふ〜〜ん」
正月を迎えレイはご機嫌で鼻歌を歌っている。両手はシンジとアスカに繋がれお年玉でおもちゃを買うためにデパートに向かっていた。
「レイちゃんご機嫌だね、何を買うのかな?」
「ええとね〜〜お人形〜〜」
「お人形かあ〜〜」
シンジはニッコリ微笑んだ。
「シンジお兄ちゃんは何を買うの」
「僕はプラモデルかな」
「アタシはヘッドホンステレオよ」
気合を入れるアスカ、安売りを広告でチェックしてきたようである。
GUOOOOOOOO!!
歩く三人に遠くから聞こえる爆音があった。
「あっカウンタックだ。今も存在しているんだ」
遠くに見えるシルエット、シンジには人目でわかった。
「なにそれ?」
車に興味が無いアスカはどんな車も同じに見える。
「カウンタックを知らないの?それはカッコよくて高くて早い車なんだよ」
「あ〜〜そう」
詳しく説明してもわからないから単純に説明しても興味がないアスカ。
「そうって・・・あっこっちへ来る」
GURURURURURU!!
「うわっ」
「「きゃっ!!」」
シンジ達の真横でスピンターン、そして止まった。
ガチャ!!
カウンタックのガルウイングが開いた。
「みんな〜明けましておめでとう〜〜」
「おばあちゃま!」
乗っていたのはナオコであった。
「レイちゃ〜ん、おめでとう。元旦にこれなくてごめんなさいね」
「おばあちゃまおめでとう、お仕事忙しかったんだからしょうがないよ」
抱きつく二人、ナオコはレイの成長を体で感じた。
「二人もおめでとう」
「「あ、あけましておめでとうございます」」
二人は行儀よく礼をした。
「ナオコさんこれって本物ですよね。それもAnniversaryモデルじゃないですか」
シンジは早速車の話をし始めた。カウンタックは1970年代を代表する車で現在になっては存在する数が少ない。
「ええ本物よ」
「高かったんじゃないんですか?」
値段が気になるシンジ」
「安かったわよ、10台まとめて買おうとしたんだけどね、部下からやめろって言われてこれしか買わなかったの」
(納得)
心の中で頷いた。
「安かったって、いくらなんですか?」
「ええと五億だったかしら」
「「ご、五億!!」」
これには興味がないアスカも驚いた。
「そ、それを10台まとめて買おうとしたんですよね」
「ええ、そうよ。安い買い物でしょ」
「あ、アタシ達とずれてる」
これには呆れるアスカであった。
「リツコは家かしら?」
「え、ええミサトさんと一緒に居ますよ」
「そうじゃああなた達はどこへ行くの?」
「デパートですおもちゃを買いに行くんですよ」
「デパート!そうそうお年玉あげなくちゃね」
「えっそんな悪いですよ」
でもお年玉は欲しい。
「子供は遠慮しないのはいレイちゃん、アスカちゃん、シンジ君」
「わあありがとうおばあちゃま」
「ありがとうございます、ナオコお姉さま」
ゴマを磨っておくアスカであった。
「あ、ありがとうございます」
「あれ?お金じゃない」
レイは袋を開けたが中身はお金ではなかった、紙切れが一枚入っていた。
「えっ?アタシもだ。って小切手」
「僕もだ」
三人が手にしたのは金額が書かれていない小切手一枚であった。
「いくら入れようか迷っちゃってね、小切手にしたのよ。好きな金額を書いてちょうだい」
「「ええっ??」」
驚く二人、欲しい金額だけ書き込めば良いのだから億単位でも良い。
「いくらって言われてもわかんない」
「あらあらレイちゃんには難しかったかしら?じゃあおばあちゃんが書いてあげるわね」
ナオコはペンを取り出すとサッサと小切手に書いていった。
「はい」
「ありがとう、うわ〜〜0がいっぱい。何個あるのかな?いちに〜さん・・・」
数えるレイ、かなり多いようである。
「ええっ10億?」
隣で覗き込んで数えていたアスカは驚いた、もはやお年玉の金額ではない。
「あらそうなの?じゃあ二人は100億くらいで良いわね」
二人の小切手に100億と書き込んだ。
「それじゃあ私は家に行っているから買い物楽しんでらっしゃい。じゃあレイちゃんまた後でね」
GUOOOOOOOO!!
ナオコは颯爽と車に乗り込むと爆音を響かせて走り去っていった。
「ね、ねえシンジ・・・こんなに貰って良いのかしら?」
「さ、さあ・・・でもナオコさんが自分で書いたんだから」
「お金持ちね」
「金銭感覚が違うね。い、一応リツコさんに言っておこう」
「そうね、没収されるかもしれないけど、お年玉って金額じゃないものね」
「うん」
「どうしたの?早く行こう〜〜」
驚く二人をよそにレイはデパートに急ぐのであった。
久々にナオコさんの登場です。車を乗りつけるナオコさん高い車でも安い買い物ですね。
お年玉も小切手とは、凄すぎです(^^)
「jun16 Factory」はリツコおかあさん推奨HPです(爆)
こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。
リツコおかあさんシリーズ Grandma2