リツコおかあさんシリーズ

Grandma3

 にゃ〜〜にゃ〜〜

 シンジ、アスカ、レイ、リツコの四人、お昼の談話中にリツコの携帯が鳴った。

「あら母さんからだわ」

 着信名にはナオコの名が表示されている。

「はいもしもし」

「あっリっちゃ〜〜ん、久しぶりね」

「母さんこそ元気にしてた?」

「ええ、忙しいけど元気にしてるわよ、見せたいものがあるから今から来るわよ〜〜」

「えっ、今から?」

「そうよ、そろそろ入り口につくわ、じゃあ切るわね〜」

 ぷ〜〜ぷ〜〜ぷ〜〜

 ナオコは用件を言うと切った。

「おばあちゃまからだったの?」

「そうよ、今から来るそうよ」

「ナオコさんが来るんですか、久しぶりですね」

「仕事が忙しいんじゃないの」

「そろそろ来るそうよ、みんなで入り口に迎えに行きましょう」

 四人は席を立つと入り口に向かった。




「ナオコさんって突然くるよね」

「そうね、忙しくてスケジュールがなかなかとれないんじゃないの」

 入り口で待っていると・・・

 グオオオオオオオオ!!

 遠くから甲高い爆音が聞こえてきた。

「なに〜〜五月蝿いわね、何なのかしら?」

「車みたいだよ、マフラーかえているのかな」

「おかあさん、うるさいよ〜」

「そうね、排除しないといけないかしら。バズーカを持ってこさせましょう」

 部下に持ってこさせようと携帯をポケットから出した。

「あっこっちにくるわよ」

 グオオオオオオオオ!!

 四人が見ていた車は入り口に向かってきた。

「あ、あれは?」

「なに?あれってなによ赤い車じゃない」

 シンジは車を見て一瞬止まった。

「ENZO・FERRARI・・・カッコイイ」

 ENZO・FERRARI、創業者の名を冠したスーパーカーである、シンジの瞳が輝いた。

「まさか、母さん?」

 リツコは一瞬ナオコが運転している姿が脳裏に横切った。

「えっおばあちゃまが乗っているの?」

「ありえるわね、あの人金銭感覚がないからまた買っちゃったのよ」

「す、凄い凄すぎる!実車で見るのは初めてだ」

 シンジは興奮した、ネットやテレビでしか見た事ない車が目の前に来るのだ。

 グオオオオオオオオ!!

 車は四人の目の前で止まり、ガルウイングが天に向かって開いた。

「みんな〜〜元気にしてた〜〜?」

 ナオコの声が響いた。

「おばあちゃま〜〜」

「レイちゃん、久しぶりね。また大きくなったわね」

 レイはナオコに抱きついた。

「うん、おばあちゃまは元気だった?」

「ええ、とっても元気よ」

 ナオコはレイをしっかりと抱きしめ頭を撫でると孫の成長を喜んだ。

「母さん、またこんなのを買って」

「リっちゃんも元気そうね」

「元気だけど、これで何台目なの?買いすぎよ」

「良いじゃない、カッコよかったんですもん」

「カッコいいって・・・」

 リツコは呆れた。

「ナ、ナオコさん、これ本物ですか?」

 シンジは間近で見れて興奮している。

「ええ本物よ、シンジ君乗ってみる?」

「えっ良いんですか?」

「ええ」

「ありがとうございます」

 シンジは興奮を押さえると運転席に座った。

「か、感激〜〜」

「なに興奮してんの?ばっかじゃない」

 アスカは何故シンジが興奮しているのか理解できない。

「アスカちゃん男の子はね、車が大好きなのよ。女の子がブランド物が好きなのと同じなのよ」

「ふ〜〜ん、そんなものなんですか」

 いまいち理解ができない。

「シンジ君、気に入ったかしら?」

「あ、はい感激です」

「ふふ、それじゃあシンジ君にあげちゃうわよ。帰りはアスカちゃんと乗って帰りなさい」

「え?良いんですか」

 憧れの車が手に入る、天にも昇る気持ちである。

「な、母さんなに言っているのよ。運転できるわけないでしょう」

「あら〜良いじゃない、私が免許証発行してあげるわよ」

「そんな事したらダメでしょう」

「どうして?偽造じゃなくて本物を発行するのよ」

「それでもダメなの!」

「そうなの、シンジ君御免なさいね、免許を取ったらあげるわね」

「あ、はい・・・」

 ガッカリして肩を落とすのであった。

「それで母さん、何を見せたいの?」

 話が脱線したので戻した。

「そうそう、忘れていたわ。これを見て」

 ナオコは写真を数枚取り出し四人に見せた。

「ネコさんだ」

 レイの見た写真には子猫が写っていた。

「アタシのもネコだわ」

「僕のもだ」

「私のもだわ、母さんこれは?」

「ふふふ、聞いてよ〜〜研究所の子のネコが子猫を産んだのよ。見せたくてね、飛ばしてきたのよ」

「子猫さん可愛い〜〜」

「「「・・・」」」

 レイ意外、唖然とした。

「この為に来たの?」

「ええ、ほら見てよ、このつぶらな瞳、愛くるしい表情、胸にずきゅ〜〜んってくるわよね」

「「「・・・」」」

「おばあちゃま、抱きたくなるね〜〜」

 レイ意外は開いた口が塞がらない。

「今度みんなで来るといいわ、それじゃあ仕事があるから帰るわね。レイちゃんまたね〜〜、リッちゃんもたまには遊びに来てね、母さんさびしいわ。シンジ君にアスカちゃん、ラヴラヴしなさいよ」

 グオオオオオオオオ!!

 車は矢の様に走り去っていった。

「母さん・・・」

 ナオコの唐突な行動に娘として呆れるリツコであった。


 ナオコさんは急にやって来て急に帰っていきます(笑)

 ネコの写真を見せるために来たナオコさん、リツコさん呆れていますね(^^;)レイちゃんは大喜び。

 シンジ君は残念でしたね。アスカちゃんもちょっと呆れていました。

「jun16 Factory」はリツコおかあさん推奨HPです(爆)

 こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。


リツコおかあさんシリーズ Grandma3