リツコおかあさんシリーズ
Grandma5
「「ふんふ〜ん」」
アスカとレイが手を繋いで歩いていた、どこかにお出かけのようである。
「本当にオモチャ買ってもらっていいの?」
「ええ良いわよ」
半信半疑のレイにアスカは微笑んだ。
「ボーナスが出たからバ〜〜ンと好きなもの買ってあげるわよ」
アスカはエヴァパイロットなので中学生でもボーナスが出た。
「アスカお姉ちゃん太っ腹〜〜」
「おなかは出てないけど太っ腹よ。銀行に寄ってから行きましょう」
「うん」
行き先は銀行、お金を下ろしてデパートに向かう予定である。
グオオオオオ〜〜〜
「な〜〜んか五月蝿いわね」
後方から聞こえる爆音がどんどん大きくなってきた。
「五月蝿い車ねえ、ミサトの車より五月蝿いんじゃないかしら」
「そうだね、アスカお姉ちゃんの大声より大きいね」
二人は後ろを振り向いた。
キキキ〜〜
車は急ブレーキで二人の横に停まった。
「な、何?」
二人が驚いていると車のドアが跳ね上がり開いた。
「お出かけかしら?」
「おばあちゃま!」
「ナオコさん」
車に乗っていたのはナオコであった。
「え、ええ銀行に」
「そうなの、送ってあげるから乗りなさい」
「は〜〜い」
「すいません」
二人は車に乗った。
「これって運転席が真ん中なんですね」
ナオコが中央で運転しており、アスカとレイは左右の座席に座っている。
「ええ、マクラーレンF1って言ってね。昔の車よ」
「へ〜そうなんですか、運転席が真ん中にある車ってはじめて見ました。
「珍しいからつい買っちゃったのよ」
「高かったんじゃないんですか?」
見た目で高い事はわかる。
「安かったわよ、ええと確か〜〜」
「えっ!そんなに?」
アスカは驚いた、目が飛び出るような値段だった。
「驚く事無いわよ〜、欲しいならアスカちゃんにも買ってあげるわよ」
「い、いえ結構です」
買ってもらっても運転できない。
「アスカお姉ちゃんがいらないんなら私が欲しい〜〜」
「レイちゃん欲しいの?じゃあ買ってあげるわね」
「わ〜〜い、今日はねアスカお姉ちゃんにオモチャを買ってもらうの〜」
「あら〜〜良いわね」
レイの笑顔にナオコは微笑んだ。
「アスカちゃん、オモチャ代は持っているの?」
「あ、はいボーナスが出ましたから」
「あら出たの良いわね〜」
「ナオコさんも出たんでしょう」
同じ日に支給されたはずである。
「ええ出たわよ」
「ちなみにいくら出たんですか?」
ネルフ総司令ゲンドウと対等か、それ以上の役職のナオコのボーナス額が気になる。
「いくらだったかしら?ええと確か・・・」
「えっ!そ、そんなに?」
驚いた、自分がもらった額と桁が違っていた。
「驚く事かしら?アスカちゃんはいくら貰ったの?」
「アタシは・・・」
恥ずかしくて小声になった。
「それだけなの!?」
「え、ええ」
「シンジ君も同じなのかしら?」
「はい、同じです」
エヴァパイロットは同じ支給額であった。
「エヴァのパイロットとしては少なすぎるわ、これは問題だわ」
ナオコは携帯電話を取り出すと通話し始めた。
「もしもし私だけど、エヴァパイロットのボーナス支給額が少なすぎるわよ、支給額をアップしなさい」
電話先はネルフのようである。
「変更したら総支給額が変わるから他の所員の額を減らして調整しなさい」
(ボーナスが増えるの?ラッキーかも、でも他の人のが減るみたいだけどいいのかしら?)
あまり素直に喜べない。
「変更しておいたから支給額を見てみるといいわよ。シンジ君にも言っておいてね」
「良いんですか?」
「ええ良いわよ、地球を守るパイロットが少なすぎるのは不公平よ」
「でもアタシ達のが増えたら他の人のが減るんでしょう」
「いいのいいの、役に立ってない人のを引かせといたから」
「そうなんですか」
「そうよ、だからガンガン使いなさい。無くなったらまた私に言ってきたらいいわよ」
キキキ〜〜
車が銀行に着いた。
「はい、到着よ」
「ありがとうございます」
「おばあちゃま、ありがとう」
「は〜い、レイちゃんまたね〜〜」
「ばいば〜〜い」
二人は手を振り合った。
グオオオオオ〜
ドアが閉まると爆音を立てて車はその場から立ち去っていった。
「本当に増えているのかしら?」
明細書の支給額より増えていたら嬉しい。ATMにキャッシュカードを入れると金額を確認した。
「え〜〜こんなに!」
自分が想像していた額よりはるかに多かった。
「これってボーナスって言う金額じゃないんじゃないかしら」
「アスカお姉ちゃんどうしたの?」
「ん、なんか宝くじに当たったみたいね」
「宝くじ?当たったの」
「買ってないのに当たったって感じね」
「ふ〜〜ん」
レイには意味がわからなかった。
その頃他の銀行で・・・
「ふっボーナス、問題無い。下ろすぞ」
ゲンドウがATMの前でニヤリと笑っていた。
「さあていくら下ろそうかな」
思案して下ろす金額を決め、ボタンを押した。
ピ〜ピ〜ピ〜
「うおっな、何だ?何残高が足りないだと、ボーナス振り込まれてないのか?」
残高照会したらボーナスが振り込まれていない金額であった。
「所員は何をしているんだ、ゆるさん」
ゲンドウは携帯電話を取り出だした。
「もしもし私だ、私のボーナスが振り込まれていないぞ」
「何振り込んだ?何馬鹿な事を言っている振り込まれていないぞ」
「振り込んだだって?貴様バカにしているのか」
「振り込んだのは間違いないだって、いくら振り込んだ?」
「な、一円だって?どういうことだ!」
「な、何。ナオコ博士に言われてだって・・・」
「わ、わかった」
「も、問題ありすぎだ・・・」
がっくりうなだれ銀行を出るゲンドウであった。
アスカちゃんも貰ったボーナス、でもナオコさんは桁違いを貰っていたようですね。
アスカちゃんとシンジ君の支給額が少ないと驚いたナオコさんはすぐさま変更するように電話しましたね。流石ネルフのトップですね(笑)
でも皺寄せはネルフの最高司令にきました。
「jun16 Factory」はリツコおかあさん推奨HPです(爆)
こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。
リツコおかあさんシリーズ Grandma5