リツコおかあさんシリーズ

Grandma7

「うふふふふ」

「アスカ〜何不気味な笑いしているんだよ、気持ち悪いなあ」

「何が気持ち悪いですって〜?アタシの笑いはヴィーナスの微笑みに匹敵するくらい素晴らしいわよ」

「ん?」

「どうしてそこで首を傾げるのよ!」

 まったくバカシンジが正月早々、天国へ送ってあげようかしら。まあ今日は機嫌が良いから許してあげるわ、機嫌が良い理由は・・・

「アスカちゃん、お正月から元気が良いわね」

「ふふ、元気だけが取り柄ですから」

 約一年ぶりにナオコさんが帰ってきたのよね、それもお正月に!お正月に帰ってくれば、それは・・・もちろん、お年玉!

「そうなんですよ、アスカは元気だけが取り柄なんですよね。あとはご飯を食べる事ですね」

「シンジ五月蝿い!」

 ナオコさんが居なかったら絶対に息の根を止めていたわ。

「ア、アスカお姉ちゃん・・・ちょっと怖い〜」

「あらあらレイちゃん、震えなくていいのよ。アスカちゃんにとっては愛情表現なんですからね」

「ナ、ナオコさんっ!」

 顔が真っ赤になるじゃないですか。

「ふふ、純情なのね。シンジ君も頑張ってね」

「はい?頑張ります」

 このバカシンジ〜何にもわかってないのね。

「アスカちゃんも大変ね」

「もう〜からかわないでください」

「ふふ、青春はいいわよね。それじゃあ楽しませてくれたご褒美に・・・」

 ご褒美にって言えば、もちろん!

「はい、お年玉」

「ありがとうございま〜〜す!」

 って、紙に包んだ長四角い物?なんなの、これは?羊かん?カステラ?

「これはシンジ君、これはレイちゃんよ」

「ありがとうございます」

「わ〜い、おばあちゃまありがとう〜」

 レイは素直に喜んでいるわ、シンジはアタシと同じく首をかしげているわ。

「あの〜ナオコさん、これは何なんですか?」

「ふふ、開けてみればわかるわよ」

 超高級の羊かんだったらショックだわ、でも超高級らしく一本十万円くらいするのかしら。

「じゃあ、開けてみます」

 ・・・

 ・・・

「あっ!」

 紙を開けていったら、中身は眩しく輝く・・・

「の、延べ棒〜」

 それも純金の混じり気無しの金だわ。

「ナオコさんこれは!」

「あら気に入らなかったかしら?これなら指輪でもネックレスでも自分の好きな様に作れるでしょう」

 た、確かに作れるけど金額にしたらいくらくらいかしら?

「ナオコさん、こんな高価なもの受け取れませんよ」

 あ、バカシンジ!何返そうとしてんのよ。

「そんなに高くないわよ」

「そうなんですか?」

「ええ、確かプロ野球一チームが買える位の値段よ」

 高っ!十分高いじゃない。

「高すぎますよ」

 だ〜か〜ら〜返すんじゃないの!

「シンジ君、これはちょっと早いけどご祝儀と思ってちょうだい」

「ご祝儀?」

「ええ、結婚式のね」

 ま、まさか!?

「誰の結婚式なんですか?ミサトさんですか」

 まったく〜バカシンジ、超鈍すぎよ。

「うふふ、それはね・・・」

「ナ、ナオコさん」

 ア、アタシったら顔が真っ赤になっていくのが自分でわかるわ。

「ひみつ、自分で考えてね〜」

 ほっ、・・・ってどうしてアタシが一安心するのよ。も〜〜バカシンジのお陰で生きた心地がしなかったわ。

「アスカどうしたの?顔が赤いよ」

「五月蝿いバカシンジ!」

 鈍いのが治るまで延べ棒はアタシが没収よ!


 ナオコさんのお年玉、今年は金の延べ棒です。ナオコさんのお年玉は普通と違います(笑)

 普通じゃないお年玉でも高価なのでアスカちゃんは嬉しいですね。でもシンジ君の鈍感さには呆れています(^^;)

「jun16 Factory」はリツコおかあさん推奨HPです(爆)

 こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。


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