リツコおかあさんシリーズ

Grandma8

 五月蝿いわね〜〜

 アタシの携帯から流れるメール着信のメロディー、日曜の朝早くから誰よ?折角寝ていたのに気分を害したわ。

 も〜誰よ?文句言ってやるわ。

 アタシは送信者の名前を見たわ。

 

 送信者の名前に驚いて内容を読んだわ。

 !!

 これは大変、早くシンジに知らせないと、ベッドから跳ね起きてシンジの部屋へ走ったわ。

「シンジ!シンジ!」

 シンジはまだ寝ていたわ、アタシが起きているのに寝ているなんて不届き者ね。

「ん〜〜何?もうお腹空いたの?今日は日曜じゃないか」

「お腹なんて空いてないわよ、それより大変なのよ、早く起きてよ」

「何が大変なんだよ〜?日曜くらい遅くまで寝かせてよ〜」

 あ〜〜もう、アンタの眠りより大変なのよ。アタシは頭にきてシンジの布団を剥ぎ取ったわ。

 !!!

「も〜〜寒いじゃないか」

 布団を剥ぎ取ったら、シ、シンジの・・・

キャ〜〜〜!

 アタシは思わずシンジに布団を投げつけたわ。

「イタッ!痛いじゃないか」

「エッチ、バカ、信じられない〜〜!」

「しょうがないだろ、自然現象なんだから」

 顔を真っ赤にして部屋を出たわ、もう男の子って本当にバカなんだから。




 リビングで顔を真っ赤にしてクッションを抱いていたら、しばらくしてシンジがやって来たわ。

「何が大変なの?」

「スケベシンジ」

「だから自然現象なの」

「わかっているわよ」

 でもシンジのエッチ。

「それで大変の理由は何なの?」

「そうよ、さっきメールがきたのよね」

「メール?」

「ええ、それもナオコさんからよ」

「へ〜ナオコさんから珍しいね」

「うん、なんと今日リツコんちに行くからいらっしゃいって書いてあったのよ。それもお年玉をくれるって」

 お正月はちょっと過ぎちゃったけど、嬉しいお年玉よ。

「お年玉って、それが目当てで行くの?」

「ええ悪い?子供がお年玉を貰ったら悪いの?あ〜〜シンちゃんは大人ねえ〜アタシがアンタの分まで貰っておくから来なくていいわよ」

 ナオコさんのお年玉は一回で一生遊んで暮らせる額をくれるから楽しみなのよね。

「ちょ、ちょっと〜僕も行くよ」

「ふんだ!素直になりなさいよ」

 アタシとシンジはその後、朝ごはんを食べてリツコんちへ向かったわ。










 ピンポ〜ン!

「シンジお兄ちゃん、アスカお姉ちゃん、いらっしゃい」

 玄関でレイが出迎えてくれたわ。冬なのに元気ねえ。

「レイちゃん、こんにちは」

「レイ、いつも元気ねえ。ナオコさんは来てるの?」

「うん、おばあちゃまはもう来ているよ」

 よ〜〜し、印象良く挨拶するわよ。




「「こんにちは」」

「シンジ君、アスカちゃん、久しぶりね」

 リビングでナオコさんがお茶を飲んでいたわ。

「ナオコさん、遅くなりましたけどあけましておめでとうございます」

 アタシは正座して頭を下げて挨拶をしたわ。

「おめでとうアスカちゃん」

「あけましておめでとうございます」

「おめでとうシンジ君」

 ふん、シンジもアタシの真似をしたわ。

「いらっしゃい」

 リツコがお茶を持って来たわ。

「レイちゃんもこっちにいらっしゃい」

「うん」

 ナオコさんがアタシ達三人を前に座ったわ、これからいよいよ・・・

「今年もみんなの元気な姿が見れて嬉しいわ。これはみんなが元気だからご褒美のお年玉よ」

 やったわ〜今年もお年玉〜って箱?普通はポチ袋なんじゃないの?

「あの〜ナオコさん」

「どうかしたのアスカちゃん?」

「箱入りのお年玉なんですか?」

 もしかしてこの中には札束がぎっしり入ってたりして。

「ええ、今回はね、お金じゃいけないと思って私が子供の頃に遊んだオモチャを選んだのよ」

「そ、そうなんですか」

 お金じゃないんだ、オモチャとは・・・

「わ〜〜綺麗なビー玉」

 レイが箱を開けて喜んでいるわ、ビー球なんだ・・・中学生のアタシとしてはビー玉は幼稚だわ。

「本当だ、綺麗なビー玉だよ」

 シンジも喜んじゃってさ、お気楽よねえ。アタシも仕方が無いから箱を開けたわ。

 !!!!

 こ、これって・・・

「ナオコさん、これは・・・」

「ビー玉よ、今の若い子は遊び方を知らないのかしら?」

「そ、そうじゃなくて」

 これはビー玉じゃないわ。

「母さん、真珠をあげてどうするのよ?」

 そう台所から戻ってきたリツコが見て言ったわ、これは真珠よ。それもビー玉と同じくらいの大きさの真珠。

「世間一般ではそう言うみたいね。私が小さい頃はこれで遊んでいたわよ」

「それは母さんが非常識だからです」

「ん〜〜リッちゃんのいけずぅ〜」

「おばあちゃま、ビー玉ありがとう」

「ふふ、レイちゃんは喜んでくれたわよ。おばあちゃんは嬉しいわ」

「リツコさんありがとうございます、アタシも嬉しいです!」

 箱いっぱいの真珠、嬉しいわ〜

「アスカちゃん、ありがとう。シンジ君にはちょっと女の子ぽかったかしら?」

「いいえありがとうございます」

 うわっシンジもめっちゃ喜んでいるわ。

「ふふ、これぞビー玉でお年玉よ」

 ・・・ナオコさん寒いけど、懐的には超暖かいお年玉だわ。


 ナオコさんのお年玉、今年真珠です。ナオコさんのお年玉は普通と違います(笑)

 ナオコさんからのメールにはアスカちゃんも朝早くから眼が覚めますね(^^)

「jun16 Factory」はリツコおかあさん推奨HPです(爆)

 こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。


リツコおかあさんシリーズ Grandma8