リツコおかあさんシリーズ
張り合うアスカちゃん、その14
惣流・アスカ・ラングレー(十四歳)自称天才美少女アスカちゃん、常にNo.1になることを義務付けられた彼女は誰であろうと容赦はしない・・・
「おかあさ〜ん、オヤツ〜」
午後三時、レイちゃん(五歳)は仕事をしているリツコさんに抱きついてオヤツをおねだりしました。
「あら、もうそんな時間なの」
リツコさんは時計を見て時が経つ早さに驚き、眼鏡を置くと引き出しからお菓子を取り出しました。
「わお〜ウェハースだ〜」
「手抜きだけど今日は我慢してね」
「ううん、ウェハース美味しいから大好きだよ」
ウェハースはミルク味、レイちゃん(五歳)の大好物です。
「パクパク、美味しい〜おかあさんもいる〜?」
「それじゃあ一枚貰おうかしら」
「うん」
大きく頷くとウェハースを一枚、リツコさんにあげました。
「やっほ〜休憩に来たわよ、オヤツはなあに?」
お菓子の匂いを嗅ぎつけたのか、アスカちゃん(十四歳)がやって来ました。
「ウェハースだよ」
「ウェハース?子供の食べ物じゃないのよ」
大人なアスカちゃん(十四歳)は子供の食べ物を食べる気になれません。
「アスカお姉ちゃんも子供でしょう」
「アタシは大人なのよ、大人の食べ物しか食べないわ」
「そうなの?今日のオヤツはこれだけだよ」
「そう、残念ね。それじゃあコーヒーを貰おうかしら?それもブラックで!」
砂糖を入れない事が大人と思っているアスカちゃん(十四歳)は椅子に座ると足を組みました。
「おい〜〜っす、休憩に来たわよ」
ミサトさんがやって来ました、休憩ではなくサボりです。
「おっレイ〜美味しいもの食べているじゃないのよ、私にちょうだい」
「うん、いいけど〜これは子供の食べ物だよ」
「子供の食べ物?美味しいものは大人が食べてもいいのよ」
「ふ〜ん、そうなんだ」
レイちゃん(五歳)は首をかしげながらウェハースをミサトさんに渡しました。その様子を苦い顔でコーヒーを飲んでいたアスカちゃん(十四歳)は思わずウェハースに手が伸びそうになりました。
「ウマ〜〜実に美味いわ」
「ミサト、食べたら仕事しなさいよ」
「硬い事言わないの〜仕事なんてしなくても何とかなるわよ〜」
「「「・・・」」」
ミサトさんの発言にリツコさん達は呆れました。
「こんにちは〜」
そこへシンジ君(十四歳にして主夫)がやって来ました。
「シンジお兄ちゃん、ウェハース食べる?」
「美味しそうだね、食べようかな」
「うん、あ〜んして」
「あ〜〜ん」
レイちゃん(五歳)はウェハースを一枚取り出すとシンジ君(十四歳にして主夫)の口へ持っていきました。
「もぐもぐ、美味しいね」
その様子を見ていたアスカちゃん(十四歳)は苦い顔をしていました。
(く、くう〜〜〜もう我慢できないわ)
アスカちゃん(十四歳)の手がウェハースに伸びました。
「アスカお姉ちゃん食べるの?」
「美味しいものは誰が食べてもいいのよ!」
「アスカ、何興奮しているんだい?」
「あのね、シンジお兄ちゃん・・・」
レイちゃん(五歳)はシンジ君(十四歳にして主夫)の耳元で呟きました。
「はは、アスカらしいね」
「なによ、笑うんじゃないの!」
アスカちゃん(十四歳)は顔を真っ赤にするとシンジ君(十四歳にして主夫)のホッペをつねりました。
アスカちゃんのへっぽこお話し第十四弾です(笑)
美味しいおやつにレイちゃんは大満足、でもアスカちゃんはウェハースを子供の食べものとして食べるのを拒否しますが、大人のリツコさんやミサトさんが食べています。
そしてシンジ君も食べると、我慢できなくなったアスカちゃんは食べてしまいました(^^;)
「jun16 Factory」はリツコおかあさん推奨HPです(爆)
こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。
リツコおかあさんシリーズ 張り合うアスカちゃん、その14