リツコおかあさんシリーズ

張り合うアスカちゃん、その6

 惣流・アスカ・ラングレー(十四歳)自称天才美少女アスカちゃん、常にNo.1になることを義務付けられた彼女は誰であろうと容赦はしない・・・






「シンジお兄ちゃん、教えて〜〜〜」

「レイちゃん、もうお勉強してるの?」

 葛城家のリビング、レイちゃん(五歳)は教科書を持ってシンジ君(十四歳にして主夫)のところにやって来ました。

「うん、おかあさんみたいな立派な科学者になるの」

「うわ〜〜〜リツコさん、もう後継ぎができましたね」

「ふふふ、この子ったら急に勉強するって言い出すのよ。いつまで続くのかしら」

 リツコさん(三十歳)はコーヒーを飲むと嬉しそうに笑いました。

「ずっと続けるもん」

 レイちゃん(五歳)は頬を膨らまして怒りました、果たしていつまで続くのでしょうか。

「それでどこを教えてほしいのかな?」

「ううんとね〜〜〜掛け算なの」

「掛け算?凄いね〜〜」

 シンジ君(十四歳にして主夫)は
素直に驚きました。まだレイちゃん(五歳)は小学校に行っていません。

「このくらい常識〜〜〜」

 胸を張って威張るレイちゃん(五歳)にリツコさん(三十歳)とシンジ君
(十四歳にして主夫)は微笑みました。

「よし!じゃあ教えてあげるね」

「うん!」

 シンジ君(十四歳にして主夫)はレイちゃん(五歳)を膝の上に乗せると教え始めました。

 その勉強熱心な二人を台所の影から見つめる瞳が・・・

(くう〜〜〜レイの奴〜〜何が勉強よ、何が掛け算よ!ちゃっかりシンジの膝に乗っちゃってさ)

 柱を握りつぶしながらレイちゃん(五歳)に嫉妬するアスカちゃん(十四歳)

(掛け算くらいアタシにだってできるわよ、それを威張るんじゃないわよ!)

 アスカちゃん(十四歳)はできて当たり前、レイちゃん(五歳)だから凄いのです。

「レイちゃん、2×9は17じゃなくて18なんだよ」

「あっそうか〜〜〜」

 二の段を教えてもらっているレイちゃん(五歳)には楽しいお勉強です。

(ぷっ!間違えてやんのレイってへっぽこね〜〜〜)

 レイちゃん(五歳)は間違えて当たり前、アスカちゃん(十四歳)が間違えたらへっぽこです。

(ようしアタシだって・・・)

 アスカちゃん(十四歳)はみんなに気づかれないように部屋に戻りました。

 そして・・・


「シンジ〜〜アタシも教えて〜〜」

 アスカちゃん(十四歳)は悩ましげな声を出してやって来ました。

「良いけど何を教えてほしいの?漢字」

「違うの〜〜これよ」

 アスカちゃん(十四歳)はシンジ君(十四歳にして主夫)の横に座る肩が触れ合うくらいに近づき顔を近づけました。

(ふっふ〜〜〜ん、シンジはこれでアタシの魅力に惚れ惚れするわね)

 胸元の開いた服で前かがみになりシンジ君(十四歳にして主夫)を見上げましたが・・・

「アスカ・・・これは僕よりリツコさんに教えてもらった方が良いんじゃないかな」

「えっ?」

 シンジ君(十四歳にして主夫)はアスカちゃん(十四歳)が持ってきた教科書を見て首を傾げました。

「流石に大学の勉強は僕にはわからないよ」

「え、あ・・・」

 アスカちゃん(十四歳)は教科書を見て驚きました、それは大学の教科書だったのです。

(しまった、間違えて持ってきたわ)

「リツコさん、アスカがわからないみたいなので教えてもらえませんか?」

「ええ良いわよ、アスカどこがわからないの?」

「え、あ・・・その〜〜〜ここよ」

 仕方なく適当なところを指差すアスカちゃん(十四歳)

「ここわね・・・」

「じゃあレイちゃん次は三の段だよ」

「うん」

 リツコさん(三十歳)に教えてもらっているアスカちゃん(十四歳)の隣ではシンジ君(十四歳にして主夫)とレイちゃん(五歳)が楽しそうに勉強していました。

(とほほ・・・アタシも掛け算にすれば良かった〜〜〜)

「アスカ、わかったかしら?」

「え、あ・・・うん」

「じゃあテストするわね」

「ええっ〜?」

「赤点なら追試よ」

 流石超一流科学者リツコさん(三十歳)は教えることにもぬかりはありません。


 アスカちゃんのへっぽこお話し第六弾です(笑)

 レイちゃんはお勉強、先生はシンジ君。楽しい授業ですね、これならレイちゃん覚えられるでしょうね。

 アスカちゃんも真似してシンジ君に教えてもらおうとしましたが、シンジ君は中学生なので教えることができませんでした。

 代わりにリツコさんに厳しく教えてもらいへっぽこなアスカちゃんでした。

「jun16 Factory」はリツコおかあさん推奨HPです(爆)

 こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。


リツコおかあさんシリーズ 張り合うアスカちゃん、その6