リツコおかあさんシリーズ
張り合うアスカちゃん、その7
惣流・アスカ・ラングレー(十四歳)自称天才美少女アスカちゃん、常にNo.1になることを義務付けられた彼女は誰であろうと容赦はしない・・・
「アスカ〜洗濯物たたむの手伝ってくれない?」
「いや〜〜よ」
手伝いたくないアスカちゃん(十四歳)は速答しました。リビングに乾きあがった洗濯物が山のように積まれています。
「そんな事言わないで僕一人じゃ時間が掛かり過ぎるんだよ」
「アタシ忙しいんだもん」
いつもならシンジ君(十四歳にして主夫)一人で大丈夫なのですが、今日は普段の三倍洗濯物がありました、一人でたたんでいたら夜になってしまいます。
「忙しいってテレビを見ているだけじゃないか」
「見るのに忙しいのよ」
アスカちゃん(十四歳)は手をヒラヒラさせるとテレビに夢中です。
「シンジお兄ちゃん、私が手伝ってあげる」
「えっレイちゃんが?」
「うん」
同じくテレビを見ていたレイちゃん(五歳)はアスカちゃん(十四歳)と違い即座に手伝う事を決めました。
「嬉しいなあ〜誰かさんとは大違いだよ」
「はいは〜〜い、そうですね〜〜」
嫌味を言うシンジ君(十四歳にして主夫)でしたがアスカちゃん(十四歳)には通じませんでした。
「それじゃあレイちゃんたたもうか」
「うん!どれをたためばいいの?」
「そうだなあ、タオルとハンカチをたたんでもらおうかな」
「タオルとハンカチだね、わかった〜〜」
衣類はたたむのが難しいので簡単にたためるタオルやハンカチをお願いしました、レイちゃん(五歳)は張り切っています。
「んしょんしょっと、はいこれでいい?」
「うん、それで良いよ。上手だね」
レイちゃん(五歳)の手の平には上手にたたまれたハンカチがありました、シンジ君(十四歳にして主夫)はあまりの上手さに驚きました。
「本当?ようし頑張るぞ〜〜」
次々にハンカチをたたんでいくレイちゃん(五歳)それを盗み見たアスカちゃん(十四歳)は・・・
(ハンカチくらい誰にでもたためるわよ)
心の中で呟きました、勿論アスカちゃん(十四歳)もハンカチはたためますが、十四歳と五歳では大違いです。
「はい全部たたみ終わったよ〜」
「ありがとうレイちゃんのおかげで早く済みそうだよ」
残りの洗濯物は衣類、流石にレイちゃん(五歳)にはたためないのでシンジ君(十四歳にして主夫)がたたみます。
「シンジお兄ちゃんの為だもん、いつでも手伝うね」
「嬉しいなあ〜〜はいご褒美だよ」
「うわ〜〜ありがとう」
シンジ君(十四歳にして主夫)はエプロンのポケットからキャンディーを取り出しレイちゃん(五歳)にあげました。
「ん〜〜〜〜〜甘〜〜〜い」
口いっぱいに広がるキャンディーの味、レイちゃん(五歳)はご満悦です。それを見ていたアスカちゃん(十四歳)は・・・
(なっキャンディーですって、しまったわ手伝ったら貰えていたのね。く〜〜〜アタシとしたことが・・・)
アスカちゃん(十四歳)は悔しがりました。
(ちょっと待って!まだ洋服が残っているじゃない、それをアタシがたためば良いんだわ。そうすればキャンディーがアタシのものに・・・いいえ洋服だからハンカチのように簡単にたためないわ、きっとご褒美はプリンだわ、それとシンジの・・・きゃっアタシったら何を想像しているのかしら〜)
ごろごろごろごろ〜〜
アスカちゃん(十四歳)はちょっと顔が真っ赤、クッションに顔を埋めて転がりました。
「ねえシンジお兄ちゃん、アスカお姉ちゃんなに転がっているのかな?」
「さあお腹でも空いたのかな?」
アスカちゃん(十四歳)の転がりぶりを不思議そうに見ている二人でした。
(よし!さあアスカ行くわよ!)
「シンジ!手伝っ・・・あ」
クッションから顔を上げたアスカちゃん(十四歳)は驚きました。
「ん?何」
「な、何でないわ・・・」
ショック!すでに洗濯物はたたみ終えていました。
(とほほ・・・これなら最初から手伝っておけばよかった〜〜〜〜)
悔しがるアスカちゃん(十四歳)再びクッションに顔を埋めイジケルのでした。
アスカちゃんのへっぽこお話し第七弾です(笑)
主夫シンジ君は大変です。洗濯物が多いとたたむのも一苦労、アスカちゃんは手伝わずにレイちゃんは手伝う。流石レイちゃん良い子ですね。
感激したシンジ君はご褒美にキャンディー、それを見たアスカちゃんは・・・(食べ物で動くとは^^;)貰えるものがキャンディーからプリンになっていますが、たたみ終えていて貰えませんでした(笑)
欲で動いてはいけないですね。アスカちゃんはレイちゃんを見習わないとね。
「jun16 Factory」はリツコおかあさん推奨HPです(爆)
こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。
リツコおかあさんシリーズ 張り合うアスカちゃん、その7