リツコおかあさんシリーズ

帰宅する

 ピンポ〜ン

「あっ!お母さんだ!」

 夕方、葛城家の呼び鈴が鳴ったと同時にレイは叫び玄関に走って行った。

「お母さんの帰りなさい〜〜〜」

「ふふ、ただいま」

 玄関を開けるとそこには昨日から出張に行っていたリツコが立っていた、レイは会えないのが一日であったがまだ甘えたがりの子供、ジャンプ一番リツコの胸に飛び込んだ。

「会いたかったよ〜〜」

「あらあら、一日会ってなかったのに?ふふ甘えん坊さんね」

 リツコは言葉と裏腹にレイを抱きしめ優しく頭を撫で、寂しい思いをさせた事を心で謝った。

「リツコさんお帰りなさい」

「お帰りリツコ」

 心温まる親子愛を見つめていたシンジとアスカはリツコとレイを羨ましく思った。

「ただいま、レイはちゃんと良い子にしていたかしら?」

 娘を預けていたのだ、どういう態度を取っていたのか気になる、シンジはニッコリ微笑むと

「ええ、レイちゃんは良い子にしていましたよ」

 昨日リツコが出張に行った後、レイとアスカはベランダでプール遊びをしてリビング中水浸しにしたが子供もやった事などで気にしていない、むしろ元気があって良かったと思っている。

「うん!レイはちゃんと良い子にしていたよ、アスカお姉ちゃんに遊んであげたもん」

 レイは胸を張り自信満々に言った、シンジの隣でアスカは苦笑していた。

「レイ、アタシが遊んであげたのよ」

「ううん、レイが遊んであげたの」

「アタシ」

「レイ」

「アタシ」

「レイ」

 微笑ましい言い争いは続く、シンジとリツコは二人の様子をクスクスと笑い声を押さえていた。

 

「シンジ君、晩ご飯はまだでしょう」

「はい、今から買物に行こうと思っていたんです」

 二人の言い争いの隣で早速主婦と主夫の会話が始まる。

「私に料理をさせてちょうだい、レイを預かってもらったお礼よ」

「いいえ、悪いですよ」

「遠慮しないで、ほら材料も買ってきたんだから」

 肩から掛けていたバックをおろし中を開けるとそこには材料が入っていた、スーパーの袋を使わない環境に優しいリツコである。

「じゃあお言葉に甘えてお願いします」

「ふふ、任せて腕によりをかけて作るから」

 グッとガッツポーズを作るとリツコは台所に向かった。

 

「アタシ」

「レイ」

「アタシ」

「レイ」

 二人の言い争いはまだ続いていたがきりが無いと思ったシンジは仲裁に入った。

「僕が遊んであげたんだよ」

「はあ〜〜?何いってんのよ、アンタは熱でもあるんじゃないの?本当にバカシンジね」

「シンジお兄ちゃん、嘘はいけません!嘘をつくと改造されちゃうよ」

「レイ行くわよ」

「うん」

 二人は言い争いを止めると姉妹のように仲良く手を繋いでリビングに戻っていった、取り残されたシンジはただ呆然と立ち尽くすし天井を見上げる続ける途方に暮れるのであった。

「僕って一体?・・・・・・」


お家でプール」の続きです、リツコさん出張から帰ってきました。会えないのは一日だけでしたが二人とも寂しかった事でしょう。

 言い争いをするレイちゃんとアスカちゃん、うんうん仲の良い姉妹ですね(^^)取り残されたシンジ君。この場合は長男シンジ、長女アスカ、次女レイで男の子のシンジ君が仲間はずれってパターンですね。

「jun16 Factory」はリツコおかあさん推奨HPです(爆)

 こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。


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