リツコおかあさんシリーズ

コーヒー

「う〜〜ん、いい香り」

 研究室、リツコは入れたてのコーヒーの香りを楽しみ口に含む。

「うん、美味しいわ〜〜」

 コーヒーカップを置くと買っておいた最高級ケーキを一口、幸せの休憩時間である。

「おかあさんケーキ美味しいね」

「ええ、美味しいわね。流石有名店なだけあるわ」

 向かいにはレイが座りケーキを頬張っている、楽しい休憩時間である。

「これなら沢山入るよ」

「そうね沢山入るわね、でも食べすぎはダメよご飯が入らなくなっちゃうでしょ」

「ちえ、残念」

「ふふふ」

 リツコはレイの口の周りに付いたクリームを拭きながら注意した、レイは残念がりながらホットミルクを流し込む。

「ふ〜〜〜ミルクも美味しい〜」

 レイのホットミルクには砂糖が入っており甘く温かい、大好きな飲み物である。

うい〜〜〜〜〜〜〜〜〜すっ

 楽しい休憩時間を台無しにする声が響いた、ミサトの登場である。

「何か用なの?ミサト、またサボりね」

「ミサトお姉ちゃんいらっしゃい、サボりはダメだよ」

「をいをい〜〜二人とも私はちゃあんと仕事しているわよ、激務のに疲れてちょっと休憩しにきただけよ」

「本当にそうかしら?」

 ミサトを疑うリツコ、普段の仕事態度を見ていれば誰だって疑うだろう。

「本当よ〜〜あんたのコーヒーを飲みに来たのよ、美味しいからね」

「あら嬉しいこと言うわね」

 自分のコーヒーを褒められて嬉しいリツコ、戸棚からコーヒーカップを取り出すとコーヒーを注いだ。

「お世辞じゃないわよ、おつまみと絶妙にマッチするのよね」

「えっ?・・・」

 ミサトはポケットからスルメを取り出し噛むとコーヒーを飲んだ。

「う〜〜〜〜ん、スルメとコーヒーのアンバランスさがハーモニーを奏でているわ、美味しゅうございます〜〜」

「・・・」

「ミサトお姉ちゃん、それ美味しいの?」
 
 絶句し固まるリツコ、興味を持つレイ。

「ええ美味しいわよ、食べてみなさい」

「うん・・・うぎゅ硬い、味がないよ」

「噛んでいると味がでてくるわよ、ほら飲んでみなさい」

「うん」

 渡されるコーヒー、ただし砂糖は入っていない。

「うっ・・・にぎゃい〜〜〜〜〜」

 顔をしかめてホットミルクを飲みなおすレイ、その様子を見てミサトは笑った。

「あはっはっは、レイにはまだ砂糖無しは早すぎたわね」

「全然美味しくないよ〜〜」

「ん〜〜〜この味がわかるのは大人になってからね」

「そうなの?じゃあおかあさんもわかるんだ」

 リツコに問い掛けるがまだ固まっていた。

「おかあさん?」

「レイ、リツコは疲れているのよ。休ませといてあげなさい」

「は〜〜〜い」

 自分が原因で固まったとは気がつかないミサトであった。


 リツコさんの美味しいコーヒーもミサトさんの飲み方で台無しに(^^;)インスタントで十分ですね。ショックで固まるリツコさん、果たして復活するのでしょうか。

 レイちゃんミサトさんの真似をしなければいいのですが、これは流石にしないでしょうね。

「jun16 Factory」はリツコおかあさん推奨HPです(爆)

 こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。


リツコおかあさんシリーズ コーヒー