リツコおかあさんシリーズ
給料日
「んふんふんふんふ〜〜やっほ〜〜リツコ〜〜」
ミサトがスキップしながらリツコの研究室にやって来た、顔は満面の笑みである。
「どうしたの?ニヤニヤして気持ち悪いわね」
「ミサトお姉ちゃん落ちている物食べたの?」
「レイ、ミサトは落ちている物を食べても平気よ」
「あっそうだね、じゃあ頭を打ったのかな?」
「打ったくらいじゃ変にならないわよ、そうねえ〜〜バナナの皮で滑って転んで溝に落ちたら変になるかしらね」
「ふ〜〜ん」
納得するレイである。
「こらあんた達、私をどういう目で見てるのよ」
「きゃっ」
レイを後ろから抱きしめ動けなくすると空いている椅子に座った。
「どういう目ってこういう目よ」
かけていた眼鏡を取ると自分の目を指さした。
「私はこんな目」
同じくレイも自分の目を指さした。
「くう〜〜親子で私を馬鹿にしてるわね」
「ふふ冗談よ、本当にどうしたの?ニヤニヤして気持ち悪いわよ」
「んふ、んふ、んふふふふ。これがニヤニヤせずにいられますかってなもんよ。じゃ〜〜ん」
ミサトはポケットから紙を取り出した。
「給与明細書、あ〜今日は給料日だったわね」
リツコは思い出したのかポンと両手を叩いた。
「そうよん、私の一ヶ月の血と汗と涙の結晶よ」
「ミサトお姉ちゃん働いていたの?」
「むっ私が遊んでいるように見えるの?」
「うん、おかあさんがね、よくクビにならないわねって言っていたよ」
「レ、レイ」
「リ〜〜ツ〜〜コ〜〜」
ジト目になるミサト、焦りだすリツコ。
「ミ、ミサトはよく働いてるわね。碇司令も感心していたわよ」
「嘘おっしゃい」
「う、嘘じゃないわよ。昇級も考えているって言っていたわ」
「本当?」
「ほ、本当よ」
「流石司令、ちゃんと私を見ているんだわ。この優秀なミサトさんをね」
昇級で給料アップを思い浮かべにやけるミサトだがリツコは・・・
(考えているだけだけど、降格もあるかも)
その言葉は口に出して言えなかった。
「ミサトお姉ちゃんっていくら貰っているの?」
「んふ、たくさん貰っているわよ。アイスならレイがお腹を壊すくらい買えちゃうわよ」
「すご〜〜いい」
素直に感心するレイに大張りのミサトである。
「でもシンちゃん達を養っているから大半が生活費に消えていくのよね」
ため息が出てしまう、シンジにアスカ、それにペンペンを養う大黒柱は大変である。
「養う?逆でしょシンジ君に養ってもらっているんでしょ」
リツコの言う事が本当である。シンジ達も給料を貰っているのでミサトから貰わなくても良いし、家事もシンジがしているのでミサトが居ても居なくても関係ないのである。
「む〜〜そういう事言う?ひど〜〜い。ちゃんと養っているわよ。でもシンちゃん優しいからご飯作らなくて良いって言ってくれるのよ」
「・・・当然でしょうね」
納得するリツコであった。
「でね、掃除も洗濯もしてくれるのよ。シンちゃんがね『疲れているから休んでてください』って言うのよ、お姉さんは嬉しくて涙がでちゃったわ」
「・・・当然でしょうね」
またもや納得するリツコであった。
「さあ〜〜って帰って冷たいビールとシンちゃんの愛情のこもった料理を食べようっと、じゃあね〜〜」
ミサトは抱きかかえていたレイを椅子に座らせると手を振って部屋を出て行った。
「ミサトお姉ちゃん何しに来たのかな?」
「さあ〜給料が出たのを自慢しに来たのでしょうね」
「おかあさんも給料日なのにね」
「ふふ、そうね。今日は給料日だから夕ご飯は奮発しましょうね」
「本当?やった〜〜」
大喜びするレイ、この日は葛城家も夕食は豪勢だろう。
ミサトさんが大手を振って帰れる日です(笑)一ヶ月の結晶、給料は嬉しいものです。この日の夕食はえびちゅがもう一本増えるんでしょうね。
リツコさんはいくら貰っているのでしょうね?ミサトさんより上なのは確かでしょうね。
「jun16 Factory」はリツコおかあさん推奨HPです(爆)
こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。
リツコおかあさんシリーズ 給料日