リツコおかあさんシリーズ
メロンパン
「おいしっ」
ネルフの通路でレイは歩きながらパンを食べていた。
「やあレイちゃん、美味しそうなのを食べているね」
そこへ通りかかったのはテストを行うためにやって来たシンジであった。
「うんメロンパンなの、甘くておいしいの〜」
「へえ〜メロンパンかあ懐かしいなあ」
もう何年も食べていないメロンパン、昔食べてた頃を思い出す。
「シンジお兄ちゃんにもあげるね」
「ありがとう」
レイはメロンパンを半分ちぎるとシンジに手渡した。
パク、もぐもぐ・・・
「本当だ、このメロンパン美味しいね、今まで食べた事無いよ」
シンジの口の中に広がるメロンパンの甘さと香り、今までメロンパンを食べた中で一番美味しかった。
「でしょう〜もう美味しくて頬っぺた落ちちゃうの」
「本当に頬っぺた落ちちゃうね、このメロンパンはどこで買ったの?」
もう一度食べたい味、売っている店を聞こうとするが・・・
「おかあさんが買ってくるからわからないの」
「そうなんだ、じゃあリツコさんのとこへ行こう」
「うんっ」
シンジはレイと手を繋ぐとリツコの居る部屋へ向かった。
「シンジ君いらっしゃい」
「こらっ遅いわよ、まったくトロトロしてるんじゃないわよ」
部屋に着いた二人、そこにはリツコと先に着ていたアスカが居た。
「遅れてすいません、ところでリツコさん」
「何かしら?」
「さっきレイちゃんからメロンパンを貰ったんですけど、どこで買ったんですか?」
「メロンパンね駅前のパン屋さんよ」
「駅前の?時々行っていますけど売っているの見たこと無いですよ」
「そうね、アタシも無いわよ」
時々行く駅前のパン屋さん、二人ともメロンパンを見た記憶が無い。
「あのメロンパンはね一日限定50個で朝から並ばないと買えないのよ」
「そうなんですか」
納得した、朝からは学校なので並んでいる暇は無い。
「すぐに売り切れちゃうから幻のメロンパンなのよ」
「うん幻なの、食べたら頬っぺた落ちちゃうの〜」
「そんなに美味しいんだ、シンジ今度の日曜日に買いに行きましょう」
聞いていただけでお腹が空いてくる、アスカはゴクリと生唾を飲んだ。
「うん、買いに行こう」
「シンジ君、残念だけどね平日しか売らないのよ」
「え〜〜?買えないの?シンジ、アンタ学校休んで買いに行きなさいよ」
「そんな〜〜学校休む事できないよ」
メロンパンを買う為だけに休む事ができない真面目なシンジである。
「行きなさい!アタシがメロンパンを食べられなくてもいいと思っているの?」
「そんな無茶苦茶な〜」
アスカの我侭に困り果てるシンジ。
「アスカ我侭言っちゃ駄目よ、まだ余っているからあげるわよ、レイ持ってきてちょうだい」
「は〜〜い、アスカお姉ちゃん待っててね」
「本当なの?ラッキー流石リツコね」
部屋に走っていくレイ、アスカはワクワクして待った。
「お待たせ〜〜メロンパンだよ」
「サンキュー、いっただきま〜〜す」
メロンパンを受け取ると大きな口を開けて頬張った。
パク、もぐもぐ
「ん〜〜〜〜〜〜〜〜〜おいし〜〜〜〜!!」
「良いなあアスカ」
一個のメロンパンを食べていくアスカ、シンジは羨ましかった。
「ふふふ、シンジ君も気に入ったようね。明日買いに行くから買っておいて上げるわよ」
「本当ですか?ありがとうございます。でも朝早くから大変なんじゃ無いんですか?」
朝早くから並ぶとなると家事と仕事をしているリツコにとってはかなりきつい。
「ふふ、大丈夫よ。買いに行くって言っても私じゃないから」
「え?誰が行くんですか」
「とっても暇な人よ」
「暇な人?ミサトさん?」
シンジが知っている人物で暇があるのはミサトしか思いつかない。
次の日・・・
朝の駅前のパン屋さんに並ぶ怪しい人物が一人・・・
(ふっレイ君の為だ、並ぶ事ぐらい問題無い)
サングラスを中指で押し上げるとニヤリと笑う人物が一般人に混じり並んでいたのであった。
美味しいメロンパン、レイちゃん大好物のオヤツです。それを食べたシンジ君とアスカちゃんもう一度食べたいんですけど平日だけの限定品、学校を休んでまで買いにはいけません。
優しいリツコさんは二人の分を買ってくる約束をしました(流石リツコさん)
そして買いに行っている暇な人は・・・(笑)
「jun16 Factory」はリツコおかあさん推奨HPです(爆)
こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。
リツコおかあさんシリーズ メロンパン