リツコおかあさんシリーズ

お祝い

「シンジお兄ちゃん、お誕生日おめでとう〜」

「ありがとうレイちゃん」

 なっ!レイが叫びながらシンジに抱きついたわ。うっ羨ましいじゃないの、じゃなくて何やってんのよ!

「シンジお兄ちゃんにプレゼントがあるの〜」

「プレゼントがあるんだ、何かな?」

「んっふっふ〜それはね〜わたし〜」

 な、何ですって!ヨチヨチ歩きの幼児のくせになんて大胆な事を言うのよ、アタシだって言ったことないのに。

「ははは、それってミサトさんから教えてもらったのかな」

「うん、ミサトお姉ちゃんがそう言えば喜ぶって言ってたよ」

「レイちゃん、ミサトさんが言う事を言ったらダメだよ」

「うんっ!」

 ミサト、後で殺すわ。

「これがね〜プレゼントなの〜」

「画用紙?何かな」

 物陰からこっそり二人を見ていたアタシは、シンジが広げた画用紙を見たわ…あっ

「これはシンジお兄ちゃんとアスカお姉ちゃんとわたしなの〜」

「上手に描けているね〜ありがとう」

 レイが描いた絵はシンジが真ん中で両隣がアタシとレイで手を繋いでるわ。

「み〜んな仲良しなの」

 レ、レイ…アタシは目頭が熱くなったわ。なんて、なんて良い子なの。

「レイ〜〜!」

「うぎゃ、アスカお姉ちゃんくるしい〜」

 アタシはいつの間にか飛び出してレイに頬擦りをしていたわ。

「レイ、レイ〜アンタは良い子ね〜」

「びっくりした〜アスカ、突然現れないでよ」

「突然現れても良いじゃないのよ、文句ある?」

「べ、別にないけど驚いたよ」

「アスカお姉ちゃん、くるしい〜」

「ごめんなさいね、レイがあまりにも良い子だったから抱きしめたくなったのよ」

「良い子なの?」

「ええ良い子よ」

 アタシはまた頬擦りをしたわ。レイの頬っぺたはプニプニで気持ちいいのよね。

「ふう〜堪能したわ」

「アスカお姉ちゃん、スリスリし過ぎ〜」

「ふふ、良いじゃない」

 思わずヘブン状態になったわ。

「あれ?アスカ何か落としたよ」

「へ?」

 しまった、シンジに渡すプレゼントを思わず落としてしまったわ。

「それってシンジお兄ちゃんへのプレゼントかな?」

「レ、レイッ!正解だけど言わないでよ」

 アタシったら思わず言ってしまったわ。

「僕へのプレゼントなんだ」

「そ、そうよ。アンタが誰にも祝ってもらえない可哀想な子羊だと思ってわざわざ用意してやったのよ」

「けど、愛がこもってるんだよね」

「ウルサイ!」

「嬉しいよ、ありがとうアスカ」

「べ、別に喜んでもらおうと思ってあげたわけじゃないんだからね」

「シンジお兄ちゃん、これがツンデレだよ」

「も〜だからウルサイッ!」

 横から口を出してきて良い子発言は却下だわ。

「開けていいかな?」

「別に開けていいわよ」

「え〜ここで開けるの〜?おやつ食べたいから食堂へ行こう〜」

「そうだね、ゆっくり休憩しようか。アスカも行こう」

「え、ええ良いわよ」

 本当は早く開けてもらいたかったけどいいかな。

「レイちゃん行こうか」

「うん」

 あっシンジがレイと手を繋いだわ。ア、アタシも繋ぎたい。

「アスカお姉ちゃんは、こっちのお手てだよ」

 あっ、レイがアタシの手をシンジの左手に繋げてくれたわ。

「これでプレゼントした絵と同じだね」

「ふふそうだね、ありがとうレイちゃん、アスカも行こう」

「うんっ!」

 シンジとシンジと手を繋げたわ、嬉しい〜〜アンタのお陰だわ、ありがとうレイ。


 シンジ君の誕生日、シンジ君に抱きつくレイちゃんにアスカちゃんは嫉妬(笑)

 でもレイちゃんのお陰?でプレゼントを渡すことも手を繋ぐこともできました。

「jun16 Factory」はリツコおかあさん推奨HPです(爆)

 こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。


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