リツコおかあさんシリーズ

遅れたプレゼント

　アタシは今、重要な任務を請け負ったわ。ランクにすればS級のトップシークレットよ。

　おっ、任務のターゲットを発見、捕捉に向かうわよ。

「レイ〜どうしたの〜？」

「あ、アスカお姉ちゃん･･･」

　ターゲットはレイ、自販機のベンチでションボリしていたわ。まあ理由はわかっているんだけどね。

「いつもの明るいレイはどうしたのよ？暗すぎるわよ」

「うん・・・あのね〜サンタさんが来なかったの」

「えっレイのところには来なかったの」

「うん、良い子にしていたのに来なかったの」

　サンタが来なかった理由はリツコが仕事で忙しかったのよね。クリスマスに働かせるなんて司令は外道だわ。

「レイは良い子なのに来なかったんだ」

「うん、私･･･悪い子だったのかな」

　さっき、リツコは仕事が終わって速攻でプレゼントを買いに行っているから、その間にレイをなぐさめておくように任務を請け負ったのよね。

「レイは悪い子じゃないわよ」

「悪い子じゃないの？アスカお姉ちゃんはサンタさんにプレゼント貰ったの？」

「ええ、貰ったわよ」

　サンタの正体はシンジ、なかなか良いプレゼントだったわ。

「アスカお姉ちゃんは良い子だったんだ・・・」

「そんな事ないわよ。レイのほうがもっと良い子よ。サンタさんは世界中の子供にプレゼントを配るでしょう」

「うん・・・」

「世界中に子供は何人いると思う？沢山、たくさ〜〜〜ん居るのよ」

「うん・・・」

「だからクリスマスに全員に配るのはちょっと無理だから遅れることもあるのよ」

　ナイスな説明だわ。

「サンタさんが遅れるの？」

「ええ、疲れたら休憩しなくちゃいけないでしょ。レイも疲れたら休憩するでしょう」

「うん、する〜」

「そうよ、だからレイには昨日プレゼントが届かなかったのよ。アタシの感では今日届くと思うわよ」

「本当？今日届くの？」

「ええ、届くわよ」

　ふふ、レイったら目を輝かせて可愛いわね。

「さあションボリしないで元気出しなさい」

「うん、元気出す〜」

　アタシはレイを抱きしめたわ、元気出しなさいよ。ん、携帯が鳴ったわ、リツコからね。

「レイ、喜びなさい。サンタさんからプレゼントが届いたそうよ」

「本当？サンタさんから届いたの？」

「ええ、研究室に戻るわよ」

「うんっ！」

　アタシはレイをおぶって研究室に高速で戻ったわ。





「リツコ、プレゼントは？」

　研究室には勿論リツコが居たわ、机の上にはプレゼントが乗ってある。

「ええ、ここにあるわよ」

「おかあさん、サンタさんが来たの」

「ええ、レイに渡してって来たわよ、はいサンタさんからのプレゼントよ」

　大きいプレゼントね、かなり奮発したみたいね。

「おかあさんはサンタさんに会ったの？」

「ええ、会ったわよ」

「いいなあ〜私も会いたかったなあ」

「サンタさんは子供の前には姿を現さないのよ、大人になったら会えるわよ」

　ふふ、リツコも説明上手ね。

「そうなの〜早く大人になりたいなあ〜」

「レイ、大人になるより子供の方がいいわよ」

「どうして？アスカお姉ちゃんは大人になりたくないの」

「子供の方がプレゼントを貰えるでしょう」

　大人になったら出費が多くなって泣いちゃうわ。

「そうだね、子供の方が良いよね」

「こらアスカ、変な事言わないの」

「へへ〜ごめんごめん、レイ、プレゼントを開けてみてよ」

「うん、サンタさんは何をくれたのかな」

　プレゼントは何かしら？ワクワクするわね。

「わ〜プリチュアだ」

「プリキュアでしょう」

　プリキュアのお化粧セットね、鏡台にドライヤーにブラシと最近のオモチャは凝っているわねえ。

「わ〜い、サンタさんありがとう」

「レイ、良かったわね。大事にするのよ」

「うん！」

　リツコも大変だったわね、まあ可愛い我が子の為なら苦にならないんでしょうね。

　クリスマスプレゼントが貰えなかったレイちゃん、ちょっとしょんぼり。リツコさんの仕事が忙しくてクリスマスに間に合いませんでした。

　レイちゃんを元気付けるアスカちゃんは良いお姉さんですね。そしてプレゼントを買ってきたリツコさん、プレゼントにレイちゃんも大喜びです(^^)

「jun16 Factory」はリツコおかあさん推奨HPです（爆）

　こんな小説？でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。

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