リツコおかあさんシリーズ
リツコさんの相談室
コンコン
「は〜い、どうぞ」
「失礼します」
「あらシンジ君、何か用かしら?」
ネルフ、リツコの研究室にシンジが神妙な顔をしてやって来た。
「実は相談があるんです・・・」
「相談?」
「はい・・・」
「立ち話も何だから部屋にあがってちょうだい」
「はい」
奥の部屋、仮眠室に通されるシンジ。仮眠室といってもネルフでは重要な位置に居るリツコの仮眠室は豪華な部屋であった。
「あっレイちゃん寝ているんですね、起こしちゃ悪いですから戻りますよ」
部屋の隅の布団にレイが寝ていた、昼寝中である。
「ぐっすり寝ているから大丈夫よ」
はだけた布団をかけ直してやるとレイの寝顔を見て微笑み、戸棚からコーヒーカップを二つ取り出しコーヒーを入れた。
「はいどうぞ」
「ありがとうございます」
シンジは砂糖とミルクを入れると一口飲みため息をついた。
「それで相談って?」
「実はアスカの事なんです・・・」
「アスカ?」
「はい、アスカがニンジンを食べてくれないんです」
「そ、そうなの・・・」
リツコは一瞬力が抜けた、シンジの雰囲気からしてもっと重要な相談だと思ったからである。
「ご飯に出すと必ず残すんですよ」
「アスカ、ニンジンが嫌いなのね」
「はい、体に良いから食べろって言っても聞かないんですよ」
「ふふ、アスカって子供なのね」
リツコはシンジの苦労に同情した、アスカがご飯時にニンジンを拒否する場面が浮かんでくる。
「ええ、ニンジンを食べさせる良い方法はありませんか?」
「良い方法ねえ〜〜、レイもニンジンが嫌いだからみじん切りにして原型をとどめない様にしているわよ」
「みじん切り!そうかその手があったんですね」
シンジはポンと手を叩き顔が明るくなった。
「えっ?みじん切りにしなかったの」
「はい、食べさせるのに一生懸命で気がつきませんでした、どうして簡単な事を思いつかなかったんだろう」
料理人にあるまじきイージーミスである。
「リツコさんありがとうございました、早速晩御飯で実行します」
シンジは立ち上がると走って部屋を出た、晩御飯の献立ができたようである。
「ふふ、シンジ君に心配してもらえるなんてアスカは幸せものね」
自分のアドバイスでシンジが元気になって喜ぶリツコであった。
嫌いなニンジンをアスカちゃんに食べさせる、主夫シンジ君にとっては深刻な問題です(笑)
そこで相談相手は主婦の先輩リツコさん、単純なアドバイスでしたが問題が解決して良かったですね。
「jun16 Factory」はリツコおかあさん推奨HPです(爆)
こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。
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