リツコおかあさんシリーズ

下調べ

「アスカお姉ちゃん、オモチャ売り場に行きたい!」

「寄るところがあるから、ちょっと我慢してなさい」

 今日はリツコに頼まれてレイの子守り、本当はシンジにさせる予定だったけど、あのバカ!バカ達とどっかに行ったのよねえ。帰ってきたら全殺しだわ。

 家に二人で居るのも退屈だから、足を伸ばしてデパートに来たわ。別に買うものはないんだけどねえ〜って思ってたら良い事閃いちゃった。

「どこに行くの?」

「ちょっとよ」

 もうすぐアタシの誕生日、欲しい物を下見してシンジにプレゼントしてもらおう。って絶対してもらうわよ!

「アスカお姉ちゃん、お手手が痛い〜」

「あ、あらごめんなさい」

 無意識に繋いでいた手に力を込めていたわ。

「も〜〜シンジお兄ちゃんが居ないからって怒っちゃダメだよ」

「お、怒ってないわよ」

「怒ってないの?」

「ええ、怒ってないわよ」

 アタシはレイに微笑んだわ。

「よかった〜〜」

「何がよかったの?」

「だってアスカお姉ちゃんが怒っていたら、シンジお兄ちゃんが天国に行っちゃうもん」

「怒ってないって、も〜〜」




 アタシのお目当ての所は洋服売り場、この前雑誌で見た服が欲しいわ。

「お洋服がいっぱいある〜〜」

 ここにはレイの服は無いから、ちょっと我慢してなさいよ。

「ええと、どこにあるのかしら」

 ブランド名は・・・あった。

「うんうん、なかなか素敵だわ」

 雑誌で見るより良いわね、これをプレゼントで買ってもらう。

「アスカお姉ちゃんが着たら似合いそう〜」

「似合いそうじゃなくて、似合うのよ」

 値札を見たら・・・ちょっと高いけど、アタシの誕生日プレゼントだもの、シンジは喜んで買ってくれるわ。

「用は済んだから、オモチャ売り場へ行きましょうか」

「うん!」

 レイはまだまだ洋服よりオモチャが良いようね。さあエスカレーターオモチャ売り場へ行きましょう。




「オモチャ〜」

 ふふふ、興奮しちゃって可愛いわね。レイが手にとって見ている人形はテレビアニメのものね。

「これは変身アイテムね」

「うん」

 日曜の朝からあるアニメ、最初レイと一緒に見ていたら面白くて、今は録画してるのよね。

「これとこれ〜サンタさんにお願いしよう〜」

 ああ、そうだったわ。来月はクリスマスだったわね。よしレイが欲しい物をリサーチしてリツコに教えとこうっと。

「サンタさんに頼むのはこれとこれだけなの?他には無いの?」

「他には、ええと・・・」

 ふふふ、迷っているわ。アタシももう一着くらい頼もうかな。

「これとこれだけでいいよ」

「増えてないじゃない、遠慮しなくていいのよ」

「だって増えたらサンタさんが、みんなに配るプレゼントが減っちゃうもん」

「レ、レイ」

 な、なんて良い子なの、目から鱗が落ちたわ。この事はリツコに報告して、アタシもレイを見習ってもうちょっと安いプレゼントに変更・・・変更・・・う〜〜見習うのは来年で良いわね。


 レイちゃんの子守りを頼まれたアスカちゃん、シンジ君にねだるプレゼントを見にデパートへ。

 強欲なアスカちゃんと心優しいレイちゃん、仲良し姉妹でした。

「jun16 Factory」はリツコおかあさん推奨HPです(爆)

 こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。


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