リツコおかあさんシリーズ

ウエディング

「たっだいま〜〜〜」

「お帰り、結婚式はどうだった?」

「うん、お嫁さん凄く綺麗だったよ」

 レイはリツコとミサトの大学生の友人の結婚式に行っていた。

「うい〜〜〜あ〜〜疲れちゃった」

「ミサトさん大丈夫ですか?」

 レイの後ろに続くのはミサト、身体がフラフラしている。

「大丈夫じゃないわよ、ミサトったらビールをずっとがぶ飲みがぶ飲していたのよ」

「はんっあんなラヴラヴ見せ付けられたら飲まずにやってらんないわよ」

「確かにそうね」

 ミサトの文句に頷くリツコ。二人の言うとおり新郎新婦のラヴラヴぶりは目を覆うものがあった。

「そうなんですか」

「ええっ本当に嫌になっちゃうわよ」

 ミサトはハイヒールを頬リ投げると家の中に入っていった。

「ミサト靴はちゃんと脱ぎなさい、まったくもう」

「ミサトさんかなりむかついていますね」

「ふふ、そうね」

 リツコは笑いながらミサトのハイヒールを並べ家の中に入っていった。






「引出物は何かしら〜?」

 ミサトの持ってきた引出物をワクワクしながら開けるアスカ、狙いはケーキである。

「わお〜〜美味しそう〜〜」

 予想通りケーキが入っており思わず喉を鳴らした。

「シンジ早速食べましょう、お皿持ってきて」

「うん」

 自分では持ってこないアスカ、そして拒否しないシンジ、台所へ向かった。

「ほらアスカお姉ちゃん見て〜〜お嫁さん綺麗〜〜」

「本当ね、ドレスが綺麗だわ」

 デジカメで撮った新婦をアスカに見せるレイ、二人はウエディングドレスに瞳を輝かせた。

「こんなドレス着てみたいわ〜」

「うん私も着てみたい、そしてお婿さんはシンジお兄ちゃん!」

「なっ・・・」

 レイの発言にアスカは驚いた。

「ねっおかあさんシンジお兄ちゃんと私って似合うと思うでしょう」

「そうね〜レイならきっとシンジ君のいいお嫁さんになれるわよ」

「なっ!・・・」

 今度はリツコの発言に驚くアスカ。

(な・な・な・なんですって!!シンジのお嫁さんになるですって〜〜?じょ・冗談じゃないわよ、シンジは・・・)

「ん?アスカお姉ちゃんどうしたの」

「え?あ?なに」

 アスカは無意識にテーブルを握っておりヒビが入っていた。

「ほらこのドレス私に似合うと思うでしょ?」

「そ、そうね。でもレイにはちょっと大きすぎるんじゃないかしら?」

「大丈夫、結婚するときは大きくなっているもん」

「そ、そうね」

 笑っているアスカだが頬が少し引きつっていた。

「結婚式にはアスカお姉ちゃんも呼んであげるね」

「そ、そうなの。あ、ありがとう」

 無邪気に微笑むレイにアスカは怒ることができない、ただ頬を引きつらせるだけであった。

「アスカ〜持って来たよ」

「あっシンジお兄ちゃん、ほら見てこのドレス綺麗でしょ」

 皿を持ってきたシンジにレイは駆け寄りデジカメを見せた。

「本当だ綺麗だね」

「私ねこれを着てシンジお兄ちゃんと結婚するの」

「ふふ、そうかい。じゃあレイちゃんのお婿さんにしてもらおうかな」

(な・なんですって!!?

 シンジの発言に口を開けたまま固まるアスカ。

「ナイフかして私がケーキ切る」

「大丈夫かい?」

「うん、家事はお嫁さんの仕事だもん」

「あらあら、早速新婚さんね」

 一生懸命ケーキを切るレイに微笑むリツコであった。その隣のアスカは・・・

冗談じゃないわよ〜!シンジのね〜シンジの・・・は、アタシなのよ〜〜〜!!!

 口には出せずに心の中で叫ぶアスカであった。


 レイちゃんのお婿さんはシンジ君に決まり!でもそれをアスカちゃんは許しませんが言う事ができませんね。

 リツコさんは二人を公認しているしアスカちゃんは大変です(笑)

 アスカちゃんは口に出して言える日が来るのでしょうか。

「jun16 Factory」はリツコおかあさん推奨HPです(爆)

 こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。


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