朝〜ペンペン〜
太陽が東から昇り、鳥たちがさえずり始め、街が目覚める。そして動物?の一日が始まる。
スーピー、スーピー、パチリ。
「…クワ」
(我輩はペンギンである、名前はペンペン…なんて、近頃純文学を読んだのでこんな台詞がついでてしまうよ。さあ起きようかな)
ベットの冷蔵庫から出ると、シンジがエプロンを着けて朝食の準備をしていた。
「クワッ」 (シンジクンおはよう)
「おはよう、ペンペン」
お互い挨拶をする。
(シンジクンは凄いよ、料理が美味しいんだから!)
ペンペンは今日の朝食を楽しみに待っている。
そこへもう一人の同居人アスカがシンジに挨拶をしてバスルームへ向かった。
(アスカチャンは朝から元気みたいだ)
しばらくすると飼い主のミサトがやってきた。
(ミサトサン、相変わらずラフな格好だ。もうシンジクンを見習ってほしいよ)
ミサトを見ながらそんなことを考える。シンジが朝食の配膳をし、ペンペンにもごはんが置かれた。
(わーー!おいしそう。魚に脂がのってるよ)
ペンペンはご満足。
「くうっーーー、この一杯のためにいきているのよね!!!!」
ミサトは朝から大好きなエビチュ・ビールを飲めてご機嫌である。がシンジはその様子をジト目でミサトをみている。ペンペンもジト目でみていた。
「ミサトさん、朝からやめてください。酔ったまま、nervにいくんですか?」
(シンジクン、ミサトサンは言うこと聞かないよ)
二人のやり取りを食べながら、見ていた。すると…
どたどたどた!!!
「シンジッ!!!」
シンジが弁当の用意をし、ミサトが食べているとき激しい足音、声とともにアスカが濡れた頭にタオルを体にバスタオルを巻いて台所に乗り込んできた。
(アスカチャン、またシンジクンが何かやったの?)
「あんたねえ、シャンプー無いから買っておくように言ったのに、買ってないじゃない!!」
「え?ちゃんと買ってきたよ。洗面台に置いていただろ」
言い争いが聞こえる。いつものことだ。ペンペンは食べていた。
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
「H、変態、バカシンジッーー!!!」
バッチーーーン!!!
アスカの平手打ちがシンジを頬を捕らえる。シンジが宙を飛び床に倒れ気絶する。
びくっ!ペンペンはいきなりの大声に身を震わせた。
床にはシンジが倒れていた。
シンジは気絶している。
「………」
シンジは気絶している。
(あーあ、シンジクン大丈夫かな?まあすぐに起きるだろう)
ペンペンはシンジのことは、どうにかなると思い朝食を食べてる。
するとアスカが朝食をとりにやってきた。
・・・
・・・
・・・
「なっなっなんですってー、どうして私がこんなバカシンジに見せなくちゃいけないのよ!!」
・・・
・・・
・・・
「どっどっどうして私がバカシンジのことを好きなのよ!!」
アスカの大きな声がペンペンの耳に突く。
(はーあ、アスカチャン素直じゃないなあ、シンジクンがかわいそうだよ)
アスカとミサトの争い、酒の肴が終わるとアスカが急ぎ足で出ていった。
(あーあ、ミサトサンいいかげんに、からかうのをやめればいいのに)
しかしペンペンもこれは治らないと思っていた。床にはシンジがまだ気絶している。いいかげんに起こそうと頬を叩いた。
「クワ クワ クワ」
(シンジクン起きてよ。遅刻するよ)
シンジは気絶している。
「………」
シンジは気絶している。
「………」
シンジは気絶している。
ペンペンは必死にシンジを頬を叩いて起こしているがペンギンの力では、起きる気配は無い。ミサトはまたアスカをからかいに席を外す。
・・・
・・・
・・・
「クワ クワ クワ」
(起きてよっ!)
「クワ クワ クワ」
(どうしよう)
シンジは気絶している。
「………」
シンジは気絶している。
(そうだ!!)
なかなか起きない、ペンペンは思いつき、気あいを入れてシンジの顔めがけてキックをお見舞する。
「クワッーーーー!!!」
(起きろーー!!)
バチィーーーン
決まった。ペンペンの両足がシンジの顔に見事に入り、目をさます。
「クワッ!クワッ!クワッ!」
(やった!今度からはこうしよう!)
「はっ!ここは?あれミサトさん、どうしたんですか?」
シンジは痛い顔をさすりながら、今までの記憶が無いのかミサトにたずねる。一方で大役?を終えたペンペンは満足して朝食を取る。
(よかった!よかった!)
シンジが目を覚まし、台所が忙しくなる。ペンペンは朝食をとりおえ、冷蔵庫に戻る。
今日の晩御飯は何かな?と考えながら、いつもと変わらぬ平和な一日が始まった。
おしまい
3人をペンペンがどんな風に、見ているのかなと思い書いてみました。シンジの会話は朝シリーズ(シリーズってものでもないけど^_^)からの引用です。
こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。
NEON GENESIS: EVANGELION 朝 〜ペンペン〜