ちょっちマヤちゃん

 伊吹マヤ、オペレータ。あのMADと言われている赤木リツコを心底心酔している。ちょっと変わった彼女。

「今日も頑張ろう」

 朝、出社前の自宅。鏡の前で髪をセットし、玄関に向かう。

 ドテッ!

「キャ!」

 絨毯を歩いていると何もないのに転ぶ。

「いたーい、もう」

 靴を履き玄関を閉め鍵を・・・・・

「鍵がなーい」

 手に持っているはずの鍵がなかった、さっき転んだときに落したのだ。部屋に戻ると落ちている鍵を拾い、ようやく鍵をかける。

「とまどっちゃった」

 腕時計を見ると、電車の時間がギリギリである。

「いっけなーい、遅刻しちゃう」

 ドテッ!

「キャ!」

 また転んだ。こうして彼女は電車に乗り遅れた。次の電車を待つホームで落ち込んでいた。

「とほほ、また怒られちゃう・・・・・」

 口に出しているようにここ数日連続で遅刻しており、リツコに叱られていた。

「でも先輩に叱られてもいいかな!」

 叱られる様子を想像して微笑んでいた。

 ネルフの廊下マヤは走っていた。

 ドテッ!

「キャ!」

 顔面から転んだ。顔をさすり前を見ると、スラリとした足が見えた。上を見てみると。

「あっ先輩、おはようございます」

 リツコはまだ床にはったままのマヤを身体を震わせて見ていた。

「おはようってマヤ、今日も遅刻よ」

「ごめんなさい」

「今日はどうして遅刻したの?」

「それが普通に起きて普通に歩いたら、転んじゃって遅れました」

「・・・・・・気をつけるように」

 罪悪感のない笑顔にリツコは汗をかいていた。

「はい」

 ドテッ!

「キャ!」

「・・・・・・」

 また転ぶリツコは頭を抱えて呆れていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ようやく自分の席につき仕事を始める。緊張の仕事、だが暇なときはおもいっきり暇である。インターネットにつなげて暇つぶし。

「今日の運勢は・・・・・・ラッキーカラーは白、身に着けていないわ。・・・・・あっ着けているわ、キャッ」

「何か面白いSSあるかしら?」

「jun16さんのページ、毎日更新凄いわ」

「う、うううっ、シンジ君とアスカちゃん感動しちゃう。レイちゃん頑張って」

 ハンカチで涙を拭きつつ色々なHPをまわり次々と読んでいき、感想のメールをだしていく。

「マヤちゃん、はい」

 シゲルがコーヒーをついで持ってきた。

「ありがとうございます」

「熱いから気をつけてね」

「はい」

 マヤは読むのをやめ休憩、コーヒーを口に持っていく。

「熱ーーーーーーーーーーーーーーーい!」

 火傷した舌を犬のようにだし、涙を流した。

「熱いからって言ったのに」

「う、うううまた失敗しちゃいました」

 渡された水を飲み干すと、ガックリ肩を落した。

「私ってどうしておっちょこちょいなんだろう?」

 お昼、食堂でご飯。今日はスパゲティーを食べる事にした。

「いただきまーす」

 くるくるとフォークで巻きながら、口へ運ぶ。

「おいしー」

 くるくるくるくる・・・・・ぺちょ。

「あーーーお洋服に」

 はねたミートソースがお腹のところに、ハンカチでふき取るが跡が残る。

「またクリーニングにださなくちゃ」

 また肩を落とし昼休みは終わった。

「ふうーまた読んじゃお」

 今日はチルドレンのテストはなかったので、後は使徒を警戒するだけであったがこない。暇である。

「終わりー帰っちゃおー」

 席を立ち、着替えるために更衣室に向かう。

 ドテッ!

「きゃ!」

 こうしてマヤの1日は終わるのであった。


 初めてマヤを主役で描いてみました。

 いままでシンジ達を中心に描いていたので、ちょっと変なところもある思いますがいいがでしょうか?感想いただければ泣いて喜びます。

 ちょっちおっちょこちょいのマヤちゃん。楽しい職場ですね?

 健気だ!健気すぎるよ!

 こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。


NEON GENESIS: EVANGELION ちょっちマヤちゃん