騙されて

「ふんふんふ〜ん」

 今日も元気、元気〜アスカ様はご機嫌よろしくってよ〜

「ふんふんふ〜〜ん」

 スキップも壮快だわ」

 ツルッ!

「ふぎゃっ!」

 いった〜〜通路がツルツルしていて滑っちゃったじゃないのよ、もう〜〜

 こんなみっともない所、誰かに見られていないでしょうね?

「クス」

「げっファースト」

 先の自販機のところにファーストが居るじゃないのよ。それもクスクス笑っているわ、き〜〜ムカつくわね。

「見事な滑りっぷりね」

「五月蝿いわね〜ワックスかけすぎなのよ」

「そう、良かったわね」

「よくないわよ」

 ムカついたら喉が渇いてきたわ、ジュースを飲もうかな。

「コーヒーいらない?」

「え?」

 ファーストがアタシにコーヒーが入っている紙コップを差し出したわ。

「珍しいわね、アンタがアタシにくれるなんて」

 なんか怪しいわね〜

「間違って砂糖ナシを買っちゃったの、私はブラック飲めないからあげるわ」

 ぷっブラックが飲めないなんてお子ちゃまねえ〜

「アスカはブラック飲めたかしら?」

「当然よ、ガンガン飲めちゃうわよ」

 苦いけど大人のアスカ様は飲めちゃうわよ。

「じゃああげるわ」

「あんがと」

 ラッキ〜、ジュース代もうかったわ。

 ゴクゴク・・・

「ブ〜〜〜〜な、なによこれ〜醤油じゃない」

 一気に飲み干しちゃったわ、気分悪〜〜

「騙されたわね、今日は四月一日よ」

 あ・・・忘れてた。

「ふふ、さよなら楽しかったわ」

「き〜〜〜ムカつくわね〜〜」

 あ〜〜気分悪〜〜口直しにジュース飲まなきゃ、結局お金を使わなきゃならないのね・・・

「アスカどうしたの?」

「あ、シンジ」

 シンジがやって来たわ。よ〜しシンジに奢ってもらおうっと。

「聞いてよ、ファーストが酷いのよ」

 ファーストの外道さをシンジに話してやったわ。

「はは災難だったね」

「笑いごっちゃないわよ、口の中が醤油の味で気持ち悪いんだからね」

「それならガムが良いよ、あげるよ」

「サンキュ〜」

 ガム噛んだ後にジュースを飲もうっと。

 バッチンッ!

「いった〜〜」

「はは騙されたね」

 これってガムの形をした指を挟むオモチャじゃないのよ。

「このバカシンジ〜〜〜」

 ぎゅうううううううううううううううううううううううううううううううう

「いたたたたた、どうして頬をつねるんだよ」

「アタシを騙したバツよ」

「騙されたアスカが悪いんじゃないか〜」

「そんなの関係な〜〜〜い!お詫びとしてジュースを奢りなさい」

「わかったよ、いたたた」

 まったくバカシンジのくせにアタシを騙すなんて・・・でもジュース代得したから良かったかな。


 四月一日、アスカちゃんは騙されてへっぽこです(^^;)

 レイちゃんに騙され、シンジ君にも騙されました。でもシンジ君相手には力でねじ伏せて無理やりジュースを奢らせて騙されて借りを返しました。

 こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。


NEON GENESIS: EVANGELION 騙されて