変化
ふんふんふ〜〜ん
シンクロテストの後はシャワーを浴びて気分爽快、全身の疲れが取れるわね。
ちょっと値段が高いけど愛用のボディーシャンプで洗えばお肌スベスベよ。
「アスカ、シャンプーかりるわ」
「あ、こら勝手に使わないでよ」
「ちゃんと言ったでしょ」
隣でシャワーを浴びていたファーストの手が伸びてきたわ。まったくも〜〜毎回毎回アタシからシャンプーをかりるのよね。ちゃんと自分で用意してきなさいよ。
「アタシのは高いんだから自分で買ってきてよね」
「わかったわ、今度買っておくわ」
今度今度って何回目の今度なのよ?結局買わないのよね、リツコにシャンプー代を請求しておかなきゃね。
「ふう〜サッパリしたわ」
ファーストの洗髪時間はアタシより短い、髪の毛が短いから当然よね。アタシも髪を洗おうっと。
「シャンプー返してよね」
「ええ、はい」
シャンプーを返してもらって・・・う〜〜ん、シャンプーがいい香りだわ。シンジもこの香りが気に入っているのよね。
「碇クンの為にそのシャンプーを使っているのね」
「な、何言ってんのよ。なんでバカシンジなんかの為に使わなきゃなんないのよ」
「じゃあ他のシャンプーに替えたら?」
「か、替えるわけないでしょうが、これが良いのよ」
「碇クンの為にね、クスッ」
「違うって〜〜」
「そういう事にしておくわ」
もお〜なんでファーストにそんな事言われなきゃなんないのよ〜〜
「あ〜〜気持ちよかった〜」
シャワーを終えてロッカールームへ戻った時、すでにファーストは着替えを済ませて髪を乾かしているところだったわ。
「クンクン、アスカの髪良い香りね」
「当然でしょ」
「私の髪も良い香りよ」
「アタシのシャンプーだからでしょ」
「そうだったわね、それよりこれを見て」
「ん?ウィッグじゃないの」
ファーストがバックからウィッグを取り出して見せたわ、一体何なのかしら?
「長い髪に憧れてみたの、だから赤木博士に貰ったの」
「へ〜〜アンタでも憧れる事あるんだ」
「アスカみたいな髪型にしてみたいわ」
ほっほ〜〜アタシみたいな髪型ね〜うんうんアタシの素晴らしさがわかってきたようね。
「よしアタシが手伝ってあげるわよ」
アタシは自分の着替えをすませるとファーストにウィッグを着けてあげたわ。
「ふんふんふ〜〜ん」
「アスカ楽しそうね」
「まあね、人の髪の毛を触る結構好きなのよね」
「そうなの」
「まあね、ウィッグとわからない様に地毛と一体化させて・・・完成よ」
さっすがアタシね、これでファーストも長髪だわ。
「長い髪の私・・・ちょっと変」
「変じゃないわよ、ちょっと雰囲気が変わったけど似合っているわよ」
「そうなんだ」
「ええ、そうよ」
「・・・」
「どうしたのよ?気に入らなかったの」
「いいえ、気に入ったわ」
「よし、シンジも待っている事だし帰るわよ」
「うん」
バカシンジとは自販機前で待ち合わせ、シンジはどういう反応をするかしらね。
「シンジ〜」
「やあ遅かったね・・・ん、綾波?」
シンジがファーストを見て驚いているわ、まあさっきまで髪が短かったから当然だわ。
「綾波、髪どうしたの?」
「シャワーを浴びたら急に伸びてきたの」
ぷぷっファーストもくだらない事言っているわね。
「ええ?シャワーを浴びていたら急に伸びてきた?」
「うん」
そんな事あるわけないけど、ファーストが言うから面白いわね。
「そ、それは大発見だ、父さんに教えないと」
「あ、シンジどこに行くのよ」
「司令室、父さん最近薄毛で悩んでいるんだよ」
「待ちなさいよシンジ〜〜」
そんなの真に受けないのよ、ウソに決まっているでしょうが。
「アスカ」
「何よ」
「碇クン面白いわね、司令の落ち込んだ顔が想像できるわ、クスクス」
ファーストアンタって・・・
この後司令の落ち込んだ顔を見て満足して帰っていたんだけどね。ファーストアンタって時々おっそろしいわね。
小悪魔的なレイちゃん、お茶目なウソを真に受けるシンジ君(^^;)
アスカちゃんはレイちゃんの小悪魔的な性格を見て背筋がゾッときたでしょうね。
こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。
NEON GENESIS: EVANGELION 変化