ひな祭り

 今日はひな祭りと言って女の子の日なのね。

 チラシ寿司やお菓子が食べれるなんて最高ね。

「うまうま〜〜シンちゃんが作るチラシ寿司は最高ね」

「ありがとうございます。たくさん作りましたから、お腹いっぱい食べてくださいね。アスカもおかわりするかい?」

「うん、もらうわ」

 アタシの隣ではミサトがガツガツとチラシ寿司を頬張っているわ、大食いねえ〜まあシンジの料理が美味しいからしょうがないわね。

「雛あられも美味しいわ〜うまうま〜ね」

「ちょっとアタシの分も残しておいてよ」

「ええ、わかっているわよ。うまうま〜〜」

「食べているじゃないのよ」

 もう、全然言うこときかないんだから。

「シンちゃん、甘酒買ってあるから持ってきてちょ」

「はい、持ってきますね」

 ん?甘酒って何?



「はい、お待たせしました。これはアスカの分だよ」

 アタシの目の前には甘酒が入ったコップがあるわ、白いのね。

「これってお酒なの?」

「酒粕を使ったお酒よ、これはアルコール分が1%未満でお酒じゃないから安心して飲めるわよ」

「ふ〜〜ん」

 お酒じゃないのに甘酒って言うのね、へんなの。

「ゴキュゴキュ・・・たまには甘酒も良いわね」

 ミサトは美味しそうに飲んでいるけど、アタシにも飲めるのかしら。

「毎日甘酒でも良いですよ、安いですし」

「んっん〜〜シンちゃんのいけず〜〜」

 シンジも飲んでいるわ、酔っぱらった様子じゃないから大丈夫みたいね。

「ゴクゴク・・・甘い」

 口の中に残る甘み、お酒じゃないわね。

「ゴクゴク・・・美味しい」

 これならいくらでも飲めちゃうわね。

「シンジ〜おかわりちょうだ〜い」

「うん、いいよ」

「ヒック・・・あれ?ヒック」

 なんだか胸が熱くなってきたわ。

「あら〜もしかしてアスカ、甘酒で酔っちゃたのかしら?」

「な〜んでアタシが甘酒で酔わなきゃいけない・・・ヒック」

 あれれ?アタシどうしちゃったのかしら。

「アスカ、顔が真っ赤だよ。酔ったみたいだね」

 シンジまで何言うのよ、アタシは酔っちゃいない・・・ヒック・・・

「酔ってないもん・・・酔ってないも・・・うえ〜〜〜ん!

「「アスカ!?」」

「うえ〜〜ん、ミサトとシンジがバカにする〜〜うえ〜〜ん」

 うう〜涙が出ちゃうよ〜

「アスカって・・・」

「泣き上戸だったのね」

「うわ〜〜ん、ミサトのバカ〜〜バカのシンジ〜〜〜」

「バカのシンジって、アスカ〜それはないだろ」

 だってバカがシンジだもん。

「わはは、シンちゃんも大変ねえ〜」

「ミサトさんも何とかしてくださいよ」

「しょうがないわね〜秘密のアイテムをシンちゃんに授けるわよ」

「秘密のアイテムですか?」

「ええ、これよ」

「これ?ハンカチが秘密のアイテムなんですか」

「すっごいアイテムよ、シンちゃんがアスカの涙を拭いてあげれば泣き止むという伝説のハンカチよ」

「そんな伝説聞いた事ありませんよ」

「私が今作った伝説だからね、さあちゃっちゃと拭いて泣き止ませなさい」

「あ、はい。アスカこっちを向いて」

「うえ〜〜ん、そんなんで泣き止まないわよ〜〜」

 そんな事したらもっと泣いてやるわよ〜〜

「はいはい、いい子だから泣き止んで」

「泣き止まないわよ・・・ひっくひっく」

 あれ?どうして涙が止まっちゃうの。

「うんうん、流石伝説のアイテムね。効果絶大だわ」

 伝説ってアンタのハンカチでしょうが!

「ひっくっひっく・・・」

「泣き止んだね、いい子さんだね」

「シンちゃん、保父さんが似合うわね」

「フ、フンだ。アンタの為に泣き止んだわけじゃないのよ。酔いが冷めただけなんだからね」

 ヒック・・・酔いが冷めたから泣くのを止めたのよ・・・本当にやめたのよ・・・バカシンジ!


 甘酒で酔うアスカちゃん、子供ですね(笑)そして泣いてしまうアスカちゃん、手がつけられません。

 でもミサトさんが持っていた伝説のアイテムで泣き止んでくれましたね(笑)でもそれはアイテムじゃなくてシンジ君のお陰でしょうね。

 こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。


NEON GENESIS: EVANGELION ひな祭り