危機

 最近僕とアスカと綾波は生命の危機にさらされている。

 それは使徒との対決で負けるのではなく、殺し屋に狙われるのでもなく・・・

「クッキー焼けたわよ〜」

 ネルフの自販機でアスカ達と喋っていたら、ミサトさんがにこやかな顔をしてやってきた、手作りクッキーを持ってきて。

 最近ミサトさんはお菓子作りに凝っているんだよね、それも普通のお菓子ではなく全てがカレー味のお菓子。

 どうしてカレー味なんだろう?訳を聞いてみたら・・・カレーが好きだからだって・・・安直すぎだよミサトさん。

「また・・・」

 アスカが呟いた、そりゃそうだ食べたら必ず体調を壊すんだよね。

「もう私の代わりはいないかも・・・」

 綾波も呟いているよ、この前泡吹いていたもんなあ。

「お腹空いているでしょう、いっぱい作ったからじゃんじゃん食べてね」

「は、はあ」

 今日もカレー味だよ、相変わらず匂いがきついなあ。

「ア、アタシお腹いっぱいだから入らないわ。シンジにあげるわよ」

「ええっ!?卑怯だよアスカ」

「何が卑怯よ文句ある?」

 アスカの目が怖い、殺されるからも・・・食べたら死ぬ、拒否しても死ぬ。どっちも嫌だ〜〜

「お腹いっぱい?さっきカツ丼食べたけど、もの足りないって言っていたじゃない」

 ナイス綾波〜僕を助けてくれたんだね、ありがとう。

「こらファースト!なんてこと言うのよ」

「アスカ〜遠慮しなくていいのよ、育ち盛りなんだから食べなさい」

「・・・ファーストコロス」

「知らない」

 アスカの呟きに綾波は知らんぷりだ、一触即発だよ。

「レイもじゃんじゃん食べなさい、ちゃんとご飯食べているの?いつもより顔色白いわよ」

 ミサトさん、いつもどおりですよ。

「じゃあいただきます」

 ええっ?綾波食べるの?チャレンジャーだ。

「ゴホゴホッ・・・あ、血だわ。ごめんなさい体調が優れないみたい」

 綾波はクッキーを食べる前に咳をしたと思ったら口から血を吐いたよ、それもケチャップの血を。

「あら大変じゃない、早く医務室に行きなさい」

「はい、さようなら」

 うわ〜計画的犯行だよ、ずるいよ綾波〜〜

「こらファースト、アンタずるいわよ。アタシにもかしなさいよ」

 あっアスカが綾波からケチャップの血をかりている、僕もかりたいよ〜

「それじゃあ、アタシも食べるわ・・・ゴホゴホッ!!!」

 アスカも食べる前に咳き込んでケチャップの血を吐いたよ、ん?なんか様子が変だぞ。

「か、か、辛〜〜〜〜〜〜〜い!」

 辛い?あっアスカが持っているのはタバスコのビンじゃないか、それは辛いよ、辛すぎるよ。

「み、みじゅ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!」

 アスカが水を求めて走って行ったよ。

「あら〜アスカったらどうしたのかしら?急に走っていって」

 ま、まずいこの状況は・・・

「二人とも居なくなっちゃったわね、シンちゃんは幸せね〜美人のお姉さんの手作りクッキーを独り占めできて、さあ召し上がれん」

 はい、死亡確定。母さん今からそちらに向かいます・・ミサトさ〜〜ん、もうお菓子作りはやめてくださ〜い!


 ミサトさんが急にお菓子作りに目覚めてしまいました、でもその被害はシンジ君達に(^^;)

 味は全てカレーなのはミサトさん特製だからでしょうね。

 レイちゃんは計画的にケチャップを用意していました、アスカちゃんに渡すタバスコも(笑)

 お菓子が作られる度にシンジ君達の寿命が縮みます(^^;)

 こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。


NEON GENESIS: EVANGELION 危機