夏祭り
ふんふんふ〜〜ん、今日は近くの広場で夏祭り〜美味しいものをいっぱい買って、お腹いっぱい食べるわよ。
ふんふんふ〜〜ん、最近の浴衣は簡単に着られるから楽だわ。ミサトと一緒に買いに行った着物、当然赤よ。
着物に着替えたらシンジを誘って夏祭りに行くわよ、当然シンジに全部奢らせるもんね。
「シンジ〜出かけるわよ〜」
「ほ〜〜れ、ほ〜〜れ、シンちゃ〜〜ん、こっちを見てみなさ〜い」
「や、止めてくださいよミサトさん」
ゲゲッ!!リビングでミサトが浴衣でチラリズムしてシンジをいぢめてんじゃないの。
「ミサト!何やってんのよ」
「あ、着替えてきたのね。うんうん似合っているわね」
「当然でしょ、それより何シンジをいぢめてんのよ」
シンジがリビングの隅っこで小動物のように怯えているじゃないの。
「いぢめてないわよ、お姉さんの妖艶たる浴衣姿を見せていたのよ」
ぬあにが妖艶よ、太っているだけじゃないのよ。
「そうそうアスカ」
「何よ?」
「下着は着けて無いわよね?」
「はあ?何言ってんの。着けてるに決まっているでしょうが」
「ん〜〜〜減点ね」
「何がよ」
「浴衣はね、下着を着けないのが常識なのよ」
下着を着けない?何馬鹿なこと言ってんのよ。
「そんな常識しらないわよ」
「知らなくて当然よ。これがジャパニーズカルチャーよ!浴衣は薄いから下着の線が見えるのよね。それがボディーラインをダメにするの、美しく見せるには下着は着けない!これ日本の常識よ。現に私は着けてないわよ。ほ〜〜らシンちゃん、見て見て〜〜」
「や、やめてくださいよ〜〜」
ブッ!ミサトったら露出狂みたいに浴衣の前を開いたわ、本当に着けて無いわ。・・・って〜〜〜〜
「コラ〜〜〜!やめんか〜〜!下着を着けなさ〜〜い」
同居人として恥ずかしいわ、アタシは無理やりミサトに下着を着けてやったわ。下着無しで外を歩かれたら逮捕されちゃうじゃない。
「下着面倒だわ」
「脱いだら蹴るからね」
「はいは〜〜い」
も〜〜〜こんな事してたら時間が無くなっちゃうわ、もうミサトは無視して出かけようっと。
「ほらシンジ、いつまで怯えてんのよ。さっさと行くわよ」
「う、うん」
アタシはシンジの手を握って家を出て行ったわ。
「ナヨナヨしないでちゃんと歩く!」
「うん」
シンジはまだショックから立ち直れないらしいわ、アタシが手を引いてやら無いと上手く歩けていない。・・・ん?これって手を繋いでいる。
「アスカどうしたの?顔が赤いよ」
「な、なんでも無いわよ、バカ!」
「へんなアスカ」
「五月蝿い!シャキシャキ歩きなさい」
「うん」
急に手を離したら変に思われるから・・・ずっと繋いでいよう。
「うわ〜〜いっぱい人がいるわね」
出店も賑わっているし、何を食べようかな。
「アスカ」
「何?」
「もう手を離していいよ、復活したから」
「あっそ、そうなんだ」
確かにショックから復活しているわ、ちょっと残念だけど。
「あっシンジ、かき氷食べましょう」
「うん、いいよ」
暑いときにはかき氷、外で食べると格別に美味しいのよね。
「アスカは何にする?」
「イチゴにするわ」
かき氷の定番はイチゴよ。
「イチゴかあ〜僕はメロンにしようっと」
メロンかあ〜シンジはお子ちゃまね。
「はいアスカ」
「ありがと」
シンジからかき氷を受け取ったわ、さあて一口・・・
「ん〜〜美味しい〜〜」
口の中が冷たくて暑さが吹き飛ぶわ。
「うん美味しいね」
シンジも満足そうな顔しちゃって、メロンも美味しそうね。
「一口ちょうだい」
「うん、いいよ」
シロップがたくさんかかっているところを取っちゃおう。
「うん、なかなか美味しいわね」
アタシもメロンにすればよかったかしら。
「アタシのも食べる?」
「うん、貰おうかな」
あっこれって間接・・・ち、ちがうわよ。シンジから貰ったからお礼に返しているだけよ。
「イチゴも美味しいね」
「当然よ、イチゴが不味いわけないでしょ。あっ射的があるじゃない、行くわよ」
「ちょ、ちょっと待ってよ」
射的と言えばアタシの出番、普段から訓練で鍛えた腕を発揮するわよ。
「どれを狙うの?」
「あのくまのヌイグルミよ、可愛いじゃない」
アタシの腕にかかれば一発で取れるわ。
ポンッ
「げっ外れた」
このアタシが外すなんて何かの間違いだわ。もう一回・・・
ポンッ
「また外れた、なんで・・・これって銃身が曲がっているんじゃないの?」
そうよ、そうでなきゃアタシが外すなんて考えられないわ。
「アスカ、僕にもやらせてよ」
「えっアンタがやんの」
「うん、やってみたいだ」
「やってもいいけど、アンタの腕じゃ当たらないわよ」
「頑張るよ」
シンジに銃を渡したわ、まあせいぜい頑張りなさい。
ポンッ!
「あっ当たった」
「ウソ!?」
シンジが撃った弾は見事にくまのヌイグルミをとらえたわ。
「やったね、はいアスカ」
「あ、ありがと」
まあ、シンジにしてはよくやったわね。これがビギナーズラックかしら。
「射的をしたらお腹が減っちゃったわ、お好み焼きを食べましょう」
「うん」
アタシとシンジはお好み焼きの出店に向かったわ。あらたこ焼きが隣にあるじゃない。
「アタシはお好み焼きを買うから、アンタはたこ焼きを買いなさい」
「一つでいいの?」
「ええ」
一人一パックじゃすぐにお腹いっぱいになっちゃうわ。
「お待たせ」
「遅いわよ」
アタシはすぐに買えたけど、たこ焼きは人が並んでいたから買うのに時間がかかったわね。
「どっちから食べる?」
「たこ焼きから食べようかな」
シンジはたこ焼き、アタシはお好み焼きを食べ始めたわ。
「美味しい〜〜」
熱々で口の中がとろけちゃうわ。
「タコも大きくて美味しいよ」
「本当?一個ちょうだい。あ〜〜ん」
「行儀悪いなあ」
「両手が塞がっているんだもん」
箸で取ればいいんだけど、たこ焼きは爪楊枝で食べるのがいいのよね。
「うん、はいあ〜〜ん」
「あ〜〜〜ん、熱々」
タコが大きくて食べ応えがあるわ。
「シンジもお好み焼きを食べなさい。ほら」
お礼としてシンジにもあ〜〜んさせるわよ。
「ぼ、僕は後でいいよ」
「ダ〜〜メ、今食べるのよ。ほらあ〜〜んして」
「う、うん。あ〜〜ん」
ふふ、恥ずかしがっちゃって。
「どう美味しいでしょう」
「うん美味しいよ」
ふふ、お腹もいっぱいになったからヨーヨー釣りをしようかな。
ヨーヨー釣りは大得意、シンジの分まで釣っちゃうわよ。
「アスカ、できるの?」
「大得意よ、見てなさい」
サッサと釣っちゃうわよ。
「はい、シンジの分よ」
「凄いねアスカ」
「あったりまえよ」
ふふ、尊敬の眼差しで見ているわ。次はデザートといきますか。
「クレープ食べましょう」
チョコバナナクレープが美味しそうだわ。
「シンジは何にするの?」
「僕は抹茶クリームにしようかな」
和風ね、一口貰っちゃう。
バ〜〜〜ン!
あっ花火が上がったわ、もうそんな時間なのね。
「アスカ、クレープができたよ」
「あ、うん。シンジの一口ちょうだい」
「うんいいよ」
うん抹茶も美味しいわね。
「アタシのも一口いいわよ」
「うん、貰おうかな」
シンジがアタシのクレープを食べている最中も花火が上がっているわ、綺麗な花火だわ。
「アスカ、どうしたの?」
「ん、何もないわ。また来年も一緒に来ましょうね」
「うん、そうだね。また来たいね」
明日の事なんて、どうなるかわからないけど、この花火をまた見たいわ。
シンジ君とアスカちゃんの夏祭りデート?
アスカちゃんは手をつなげて、シンジ君とあ〜〜んをして幸せです。来年も二人で花火を見られるといいですね(^^)
こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。
NEON GENESIS: EVANGELION 夏祭り