お掃除
「ミサト〜掃除しなさいよ」
今年も今日でおしまい、それなのにミサトは部屋の掃除もしないでリビングで寝転がって邪魔なのよね。
「い〜じゃん、掃除しなくても年は越せるわよ。それにしてもアスカは気合が入っているわね、三角巾までかぶって似合うわよ」
「掃除の邪魔になるからよ」
三角巾といっても赤と黒のチェックの大きなハンカチを頭にかぶっただけなんだけどね。
「うんうん、掃除をするとはいい心がけだわ、もうシンちゃんは惚れ惚れして求婚してくるわよ」
「な、なんでバカシンジの名前が出てくるのよ」
「照れない、照れない。それよりシンちゃんはどこ?」
「シンジなら買出しに出かけたわよ」
アタシは自分の部屋の掃除とミサトに掃除をやらせるように言われたのよね。
「ありゃ〜もう買い物に行ったんだ、買いたいものがあったのに」
「どうせ麦酒でしょう」
「なっ・・・なんで知っているの?もしかしてエスパー」
「アンタの注文は400%麦酒でしょう、誰が答えたって当たるわよ」
まったく、少しは飲む量を控えなさいよ。タダでさえ赤字なのに。
「さあ起きて掃除をしなさいよ!」
も〜〜蹴りいれて無理やり立たせてやろうかしら。
「今日は疲れているから来年やるわ」
「来年って元旦に掃除なんてやめてよね」
元旦から掃除機を使うなんてナンセンスだわ。
「それに来年になったら、疲れているから来年やるって言うんでしょう」
永遠に掃除をしない気だわ。
「なっ・・・なんで知っているの?もしかしてエスパー」
「アンタの考えている事なんて400%わかるわよ」
まったく、これじゃあいつまでたっても行かず後家ね。
「も〜しょうがないわね、それじゃあ掃除でも頼みますか」
ん?掃除を頼むって聞えたんだけど、聞き間違えかしら。
「プリンあげるから、私の部屋を掃除しておいてん」
「いやよ、プリンなんかで買収されないわよ」
「足元見るわね〜それじゃあバナナも付けるわ」
「自分でやれ〜〜」
アタシは買収されないわよ。
「流石ね、どうせシンちゃんにタイヤキを買ってきてって言っているんでしょう」
ぎくっ!
「な、何のことかしら?」
「スーパーのタイヤキは美味しいからね、餡子や抹茶、チョコレートとか色んな種類があるからいいわよね」
よく知っているわね。
「私に掃除をさせたらタイヤキをいっぱい食べていいって言われたんでしょう」
「そんな事言われてないわよ」
アタシ知らないもん、タイヤキなんて知らないもん。
「そうなの」
「そうよ、だからさっさと掃除しなさいよ」
「んじゃ仕方ない、掃除しますか。起こしてくれない」
面倒くさいわね、年寄りを相手にするのは疲れるわ。
「はいはい、さっさと掃除をしなさいよ。きゃっ」
「ふあっはっは〜掃除なんてしないわよ、一緒にゴロゴロするわよ」
あ〜〜もう、抱きつかないでよ。
「大晦日に掃除をする方がナンセンスなのよ、ゴロゴロするのが一番」
「それはアンタだけでしょうが」
バカバカ、離しなさいよ。もうすぐシンジが帰ってくるじゃないのよ〜〜〜!
「ただいま〜」
あ〜〜シンジが帰ってきちゃった。
「おっかえり〜〜」
「ミサトさん、掃除しないですね」
あ〜わかっちゃっているわ。
「うん、アスカと一緒にゴロゴロしていたのよ」
うう、タイヤキが・・・
「はは、ミサトさんらしいですね。タイヤキを食べたら掃除してくださいね。アスカも手を洗っておいでよ、いっぱい食べていいよ」
「えっいっぱい食べていいの」
「うん、ミサトさん相手に疲れただろう」
シンジには何もかもお見通しね。タイヤキ食べたら掃除をもっと頑張ろうっと。
大晦日なのにミサトさんは掃除をしていません。アスカちゃんはミサトさん相手に大変です(^^;)
プリンやバナナで買収しようとしますが、アスカちゃんにはタイヤキがあるので買収されません。
頑張って掃除をやらせようとしますが、ミサトさんは手ごわいですね。
こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。
NEON GENESIS: EVANGELION お掃除