ルージュ

 ふんふんふ〜ん

 昨日、ファーストと一緒に買った口紅、大人なアタシがもっと大人っぽくなるのよね。

 ふんふんふ〜ん

 シンジに見せたら気付くかしら?

 きっと驚くわよね・・・




   やあアスカ、今日はなんだか雰囲気が違うね。


   ふふ、どこが違うかわかるかしら?


   ん〜〜〜どこが違うのかな〜あっ今日は口紅を付けているんだね。


   ピンポーン、大正解よ。


   だから今日はいつもより綺麗に見えたんだね。


   お、お世辞を言っても何もでないわよ。


   お世辞じゃないよ、本当の事を言ったんだよ。


   もう〜シンジったら。


   アスカ・・・


   な、何?


   綺麗だよ。


   ありがと・・・




 な〜〜んて事になったりして、さあシンジに見せに行こうっと。




 シンジはリビングに居たわ。家計簿をつけている、いつもマメねえ〜感心しちゃうわ。

「シ〜ンジ」

「ん、なに?」

「なにしてんの?」

 見ればわかるんだけどね。

「家計簿をつけているだよ」

「ふ〜〜ん・・・」

 って、それだけかい!アタシを見たんだから気付きなさいよ。口紅付けているでしょうが。

「ねえシンジ」

「なに」

「アタシを見て何か気付かない?」

「アスカを見てかい?」

「うん」

「え〜〜と、あっ」

 うふふ気付いたわね。

「寝癖が付いているよ」

 だあああ〜違うわよ!

「寝癖じゃ無いわよ!もっと違うところ」

「んんっ?」

 どうして悩む必要があるのよ、すぐにわかるじゃないのよ!このアタシの美しい唇を見てみなさいよ。

 ピ〜〜ンポ〜〜ン!

「あっ誰か来たみたいだ。ちょっと待ってって」

 もうっ良い所で邪魔が入るなんて、戻ってきたらもっとよくアタシの唇を見せてやるわよ。






「雰囲気がかわったね」

「そうかしら?」

 あら来たのはファーストなの、昨日一緒に買った口紅を付けているじゃない。

「アスカ見てみなよ。綾波が口紅を付けているだよ、雰囲気がかわったよね」

 が〜〜〜ん!!

 ど、どうしてファーストの口紅に気付いてアタシの口紅に気付かないのよ。

「アスカどうかしらの?そろそろオヤツの時間かな」

「このバカシンジ〜〜〜」

 ブチュッ!

「あ〜〜Tシャツが〜」

 ムカついたからシンジが着ているTシャツにキスマークを付けてやったわ。真っ白なTシャツが台無しよ!

「何するんだよ」

「自分の胸に聞いてみなさい、バカ!

 も〜〜気分悪いわ。今日はもう部屋に引きこもってやるんだからね。気付くまで出てきてやらないんだからね!


 口紅を付けたアスカちゃん、シンジ君に気付いてもらいたいんですが、鈍感なので気付いてもらえませんでした。でもレイちゃんには気付いていました(^^;)

 当然怒るアスカちゃん、仕返しはキスマーク攻撃。主夫シンジ君でも口紅をおとすのは大変でしょう。

 こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。


NEON GENESIS: EVANGELION ルージュ