新型

 ・・・このヘッドセット、ずっと使い続けていると飽きてくるわ。

 ・・・新しい形のヘッドセットはないかしら?赤木博士に聞いてみましょう。





「博士・・・」

「あらまだ帰っていなかったの?」

 博士はまだ仕事をしていたわ、仕事の鬼ね。鬼・・・怖いわ。

「レイ、どうかしたの?」

「いいえ」

「用が無いなら早く帰りなさい」

「用はあります」

「何かしら?」

「新しい形のヘッドセットはありませんか」

「新しいヘッドセット?壊れたのかしら」

「いいえ、デザインに飽きたんです」

 もっと素晴らしいデザインを着けたいわ。

「飽きたって・・・呆れるわね」

「呆れてもいいです、ないんですか」

「ないわよ、はい用件は終わりよ。帰りなさい」

 あっさりしているわ、やはり歳をとるとこうなるのかしら?

「私がデザインしたヘッドセットの用紙があるんですけど、見てください」

「見なくていいわよ、私は忙しいのよ」

 見たくないだけね、そんな時は秘密アイテムがあるわ。

「博士、これを」

「なにかしら?」

 一枚の写真を渡したわ。

「愛くるしい子猫の生写真です」

「了解」

 博士は一言だけ言うと用紙を奪い取って奥の怪しい部屋に飛び込んで行ったわ。流石に秘密のアイテムは効果絶大ね。







「レイできたわよ」

「ありがとうございます、さようなら」

 これが出来ればここには用がないわ。さあ碇クンに見せに行きましょう。

 碇クンは確か食堂に居たわね、あの邪魔な赤鬼と一緒に・・・








「んん〜〜プリンが美味しい〜〜」

 むっ弐号機パイロットはプリンを頬張っていたわ、あれでは太るのも確実ね。

 そんな弐号機パイロットは無視して新型ヘッドセットを装着しましょう。

「碇クン・・・」

「やあ綾波っ?」

「げっファーストなんなのよ、その耳は?」

「新型のウサギ耳型ヘッドセットよ、碇クン似合うかしら?」

「え、あ・・・うん凄く似合っているよ」

「ありがとう、碇クン」

「ファースト変な事してんじゃないわよ、頭おかしくなったんじゃないの?まあ普段からおかしいけどね」

 弐号機パイロットは無視しておきましょう。

「碇クン、見て耳が折れ曲がるのよ」

「あ、凄い」

 うふふ、碇クンは驚いてくれているわ。

「な〜にが凄いですよ、バカシンジ!アンタもボケボケしてんじゃないわよ」

 五月蝿いわね、弐号機パイロットは。この新型は普通のウサギ耳じゃないのよ。目標に向かってスイッチオン!

 チュッド〜〜〜ン!

「ア、アスカ!」

 うふふ、ミサイルが発射できるのよ。接近戦も問題ないわ、さあ弐号機パイロットの亡骸を確認しましょう。

「ゲホ、ゲホゲホ・・・」

 うそ、キズ一つついてないわ、ビルをも破壊する事ができるミサイルのなのに。

「ファースト〜アンタ〜舐めたまねしてくれるじゃないのよ〜」

「な、何のことかしら?」

「覚悟はいいわね?」

 よくないわ。

「サヨナラ、碇クンが呼んでいるわ」

「シンジはここに居るじゃないのよ、このバカファ〜スト〜〜!」

 弐号機パイロットが襲ってくるわ、そんな時はこのスイッチを・・・

 ボ〜〜〜ン!

「ゲホ、ゲホ・・・何?煙幕・・・あっファーストが居ないわ逃げたわね」








 新型ヘッドセットは碇クンには効果絶大だけど、弐号機パイロットに対しては攻撃力が足りなかったわね。まだまだ改良が必要だわ。


 ウサギ耳型ヘッドセットにシンジ君は萌えです(笑)

 アスカちゃんに対しては攻撃的ですが、頑丈なアスカちゃんに通じませんでした(^^;)

 こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。


NEON GENESIS: EVANGELION 新型