台風
ふんふんふ〜〜ん。
「アスカ〜何喜んでいるの?」
「喜ぶのは当然よ、だって学校が休みなんだもん」
今日は平日だけど、なんと学校が休み!台風が接近しているから休校になったのよね、何て素晴らしいの、平日なのに学校が休み!最高だわ。
「休みは嬉しいけど台風が心配だよ」
「な〜に、心配する必要があんのよ?」
「だって家が飛ばされるかもしれないじゃないか」
「アンタバカ〜?頑丈に作られているマンションが飛ばされるわけないでしょうが」
シンジは心配性ね〜休みを楽しめばいいのに。
「今日という日を大切に使うわよ、まずは・・・」
ゲームをするわよ〜いっぱい、いっぱい、いっぱい〜〜して楽しむわよ。
「それなら部屋の掃除をしてくれないかな?アスカの部屋、散らかっているだろう?」
「いやよ、そんなの今日しなくてもいいじゃない」
シンジったら休みになると掃除しろって五月蝿いんだから。
「今日だからした方がいいんだよ」
「はいは〜い、わかりました〜ゲームが終わったらやるわ」
やるって言ってもやらないんだけどね。
「本当にやるんだね?やらなかったらオヤツ抜きだよ」
「えっ?オヤツ抜きですって」
「うん、抜き」
「ちなみに聞くけど、今日のオヤツは何?」
オヤツによっては強制的に掃除をしなくちゃいけないわ。
「極上プリンだよ」
「な、なんですって〜!!」
極上プリン・・・アタシが大好きなプリンじゃないのよ、それを抜きにするなんて卑怯よ。
「欲しかったら掃除するんだよ」
「う〜〜〜〜〜」
「うなってもダメだよ」
「ワンワン!」
「吼えてもダメだよ」
「キ〜〜シンジのバカ〜〜!」
も〜〜強制的に掃除をするハメになっちゃったわ。こうなったらサッとやってプリンを食べるわよ〜
・・・ふう〜自分の部屋に入ったアタシはちょっとため息付いちゃったわ。
「ちょ〜〜と散らかっているわね。ってちょっとどころじゃないわ〜掃除してたら一日かかっちゃう」
これじゃあせっかくの休みがパアになっちゃうわ。
でも、プリンを食べたいから頑張るか!
「とええええ〜〜!」
アタシの光速の動きを見たらきっとシンジは腰を抜かしちゃうわよ。
それにしてもかなり散らかしちゃったわよね、いつのまにミサトの部屋のようになったのかしら?
「はあああああ〜〜!」
よし!終わったわ。一日どころか二時間で終わっちゃった、アタシって凄いわ。
「シンジ〜オヤツオヤツ〜」
「掃除は終わったのかい?」
「ええ、終わったわよ」
ピッカピカになったわよ。
「じゃあ用意をするよ」
「待っているわよ」
プリンを食べたらゲームをしようっと。
「お待たせ〜」
「待ってました〜」
う〜〜ん、極上プリンが目の前に、美味しそう〜〜
「いっただきま〜〜す」
パクッ!
「ん〜〜〜〜美味しい〜〜」
玉子をたっぷり使っているから美味しいのよね。
「ごっちそうさま〜〜」
「食べるの早いね」
「アンタが遅いのよ、よかったら食べてあげるわよ」
シンジはまだ半分も食べてないのよね、男の子のくせに遅いんだから。
「食べるかい?」
「え、いいの?」
「うん、いいよ」
ビックリしたわ、本当にくれるなんて。
「それじゃあ食べるわよ。本当にいいのね?」
「うん」
うわっ殺人的な微笑だわ、それにシンジが半分食べたプリンって事は・・・
「い、いただきましゅっ」
「アスカ〜何興奮しているの?」
「う、五月蝿いわね。後片付けでもしてなさいよ」
「うん、食べ終わったらもってくるんだよ」
「わかったわよ」
シンジは台所へ行ったわ、アタシは今からプリンを・・・きゃ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!って興奮している場合じゃないわ、食べちゃおう。
「う〜〜〜ん、美味しいわ」
さっき食べたのよりも美味しいのは錯覚かしら?食べ終わったら台所へもって行って、さあゲームをするわよ。
「ええと、さっき続けたセーブデータを」
かなりレベルをあげたからもうすぐクリアできるわよ。
中ボスも倒して、もうすぐラストの大ボス、さあアスカ行くわよ。
ブチッ!
「きゃあああああ!!」
が、画面が急に真っ暗になったわ、なに?使徒の攻撃なの。
「シンジ〜画面が真っ暗になっちゃった」
「停電だよ、困ったな〜」
「て、停電?」
「すぐに復旧すると思うけど」
今までの苦労が水の泡・・・またセーブから始めないとは。
「アスカどうしたの?顔が暗いよ」
「な、何でもないわ」
トホホ、折角珍しいアイテムを手に入れたのに・・・セーブしておけば良かったわ〜〜
台風接近で喜ぶアスカちゃん、それは学校が休みだから(笑)
遊ぶ決意をしますが、シンジ君は許しません。自室の掃除命令がでました。掃除をしてオヤツを食べてゲームを始めましたが、停電・・・アスカちゃんにはショックが大きすぎました(^^;)
こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。
NEON GENESIS: EVANGELION 台風