誕生日
はあ〜今日も訓練、疲れたわ〜
まったくリツコも石頭よね、誕生日くらい休んでも良いじゃないのよ。融通がきかないからいつまでも結婚できないのよね。
シャワーを浴びてLCLを洗い流したら、さっさと帰ろうっと。
「アスカ」
「きゃっ、いきなり話しかけないでよ!ビックリしたじゃないのよ」
シャワーを浴びようとしたらファーストが後ろから死にそうな声で話しかけてきたわ。幽霊みたいで驚くじゃないのよ。
「・・・」
「なによ?」
「いつ見てもいい身体ね」
「なっ・・・なに変態みたいな事言っているのよ」
「特にここが」
プニッ
「ひゃんっ!ちょ、ちょっと胸を揉まないでよ!」
知らない人が見たら誤解するじゃないよ。
「ヒップも引き締まっているわね」
モミッ
「はあ〜ん!って、アタシはそっちの世界には興味がないわよ」
まったく〜触り方がいやらしいんだから。
「冗談よ、でも夜道を歩くときは一人にならないほうがいいわね。ウフフ」
ぞおおおお〜〜〜〜
「背筋が凍るような事言うんじゃないのよ!」
「からかっただけよ。それよりこれ・・・」
「なによ?」
「今日誕生日でしょう、プレゼントをあげるわ」
「あ、ありがと」
アタシの誕生日を知っているなんて、それにプレゼントまで・・・
「私のときは三倍返しよ」
「それが目的か」
まあ三倍返しって言っていても、どうせ明日には忘れているから問題ないわ。
「開けていい?」
「ええ」
ファーストからのプレゼントは何かしら?興味があるわ。
「オッシャレ〜」
プレゼントはブーツだったわ、ファーストにしてはなかなか良いセンスね。
「気に入ってもらえたかしら?」
「ええ、大事に使うわね」
「よかった・・・」
まさかファーストからもらえるなんて思わなかったから得した気分ね。
「ふんふんふ〜〜ん」
プレゼントを貰って気分が良かったから、いつもより余計にシャワーを浴びちゃった。お陰でちょっとのぼせちゃったわ、ジュースを飲んで帰ろうっと。
「ふんふんふ〜〜ん」
あら、自販機のベンチに座っているのはシンジじゃない。相変わらずボケッとしているわね。
「やあアスカ待ってたよ」
「待っていたって、よくアタシがここに来る事がわかったわね」
「うん、綾波がここで待っていればいいって言ったんだよ」
「ファーストが?」
「うん、アスカの行動は単純だから読めるって言っていたよ」
「・・・」
ファーストのやつ〜〜アタシの行動のどこが単純なのよ。今度あったらタダじゃおかないわよ。
「アスカは何を飲むの?」
「ええとグレープがいいわ」
「うん」
アタシはグレープ、シンジはコーラね。シャワーで火照った身体に冷たいジュースは美味しいわ。
「アスカこれ」
「ん、なあに?」
シンジが恥ずかしそうに綺麗にラッピングされた包みをアタシの目の前に差し出したわ。わかっているんだけどちょっと意地悪しちゃえ。
「誕生日おめでとう」
「誕生日、誰の?」
「意地悪しないでよ、今日はアスカの誕生日だろ」
「そうだったわね、アタシの誕生日だったわね」
ふふシンジの顔を見ているとちょっと意地悪したくなるのよね。
「おめでとうアスカ」
「ありがとう、開けていい?」
「うん、いいよ」
シンジのプレゼントは何かしら?
「かわいい〜」
プレゼントはバック、シンジにしては可愛いのを選んできたわね。
「アスカに似合うと思うんだけど」
「そうね〜アタシに似合うかしら?」
「気に入らなかったかな?」
あ〜〜どうして暗くなっていくのよ。
「これじゃあ似合うかわからないわよ、使ってみないとわからないわ。今度の休みに使ってみて似合うかどうか決めるわ」
「そうなんだ・・・」
だから〜暗くならない。
「一人じゃわからないから、アンタが付き合いなさいよ」
「え?」
あ〜もう鈍いわね。
「一緒に出かけるのよ、良いわね!」
「買い物に行くんだね、いいよ」
「このバックが似合っているからどうかよ〜〜くアタシを見ているのよ」
「うん」
「よろしい!」
まったく超が付くほどの鈍感には本当に感心するわね。でもプレゼントのお陰で、出かける口実ができたわ。
アスカちゃんの誕生日、レイちゃんとシンジ君のプレゼントにご満悦です。
シンジ君にはデート?の約束をしましたから、良い誕生日になりました(^^)
こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。
NEON GENESIS: EVANGELION 誕生日