朝の目覚め

 ん〜〜夏休みの朝は極楽極楽、朝早く起きなくて良いからベッドでゴロゴロできるわ。

「アスカ〜早く起きてご飯食べなよ、片付かないじゃないか」

 部屋の外からシンジの声が聞こえる、夏休みだからまだ食べなくていいじゃない。アタシは無視して二度寝…三度寝かしら、ゆっくりと深い眠りに入ったわ。

「アスカ〜布団も干したいんだから早く起きてよ〜」

 またシンジが部屋の外から叫んでいるわ。

「そんなに起こしたかったら部屋に入ってくれば〜〜」

「…」

 ふふふ、何も言えないでいるわ。入ってきてもアタシのセクシーな寝姿に照れちゃって起こせないのよね。

「…アスカ入るよ」

 どうせ起こせないのに入ってきたわ、またからかっちゃおう。アタシはパジャマのボタンを外し、お腹と胸を少し見せて寝たフリをしたわ。

「…」

 ふふふ、アタシのセクシーな姿に固まって真っ赤になっているんだわ。

「アスカ、早く起きなよ」

「zzz〜〜〜」

 アタシは無視してワザと寝息を立てるわ、頑張って起こしてみなさい。

「…」

 さあどういう行動にでるかしら?

 さわっ

 ひっ…急にお腹を触られたわ、シンジの冷たい手がアタシのお腹に…

「アスカ、朝だよ」

「z、zzz〜〜」

 こ、ここで起きたらシンジに負けた事になるわ、バカシンジなんかに負けるもんですか。

 もみっ

 は、はああ…こ、今度は胸を触りだしたわ。シ、シンジのくせに良い度胸してんじゃないのよ、は、はうう〜〜

「アスカ、まだ起きないの?」

「z…zzz〜〜」

 お、起きないわよ。起きるもんですか。ひゃ、ひゃんっいつまで揉んでんのよ。

「アスカは肌が綺麗だなあ」

 当然でしょ、天才美少女よ、全てが完璧なのよ。

 すべっ

 今度は足を触り始めた。くう〜起きないからって調子乗ってんじゃないわよ、蹴り入れてやろうかしら?

「アスカは寝顔も可愛いなあ」

 あ、あら本当の事を言ったら照れるじゃないのよ、蹴り入れるのはやめてあげようかしら。

 さわっ

 ひっ!

 もみっ

 あんっ!

 すべっ

 はあ〜ん!って三連続で触るなんてバカシンジからスケベシンジに進化している?

「アスカ、可愛いよ」

 み、耳元で囁いてきたわ、アタシが寝ている時に大胆になるなんて、起きている時に大胆になりなさいよ。

「キス…していいかな?」

 え、えええ!?

 な、何暴走してんのよ?そんな告白アタシが寝ていたら返事ができないでしょうが。

「キスしていいの?キスしちゃおうかな」

 う〜〜アタシのほっぺを触ってる、ああシンジの指がアタシの唇に触れた。

 くっ、寝返りを打ってシンジの指を唇から離したわ。心臓がドキドキしている。でもまだ起きるもんですか。

「まだ寝ているの?一緒に寝ようかな?」

 お、起こしにきたんでしょうが、どうして寝るのよ。

「よっこいしょ」

 シンジの身体がベッドに横たわったのが背中越しでもわかるわ。

「アスカ」

「な、何よ?」

 し、しまった。つい声を出しちゃったわ。

「起きたね、おはよう」

「お、おはよう」

 くっ…シンジなんかに起こされるなんて不覚だわ。アタシはまた寝返りを打ってシンジの方を向いたわ。

「あっ!」

「おはようアスカ」

 アタシのベッドに横たわっていたのはシンジ…じゃなくてマナ!

「私の声真似上手だったでしょう」

「どうしてアンタがここに居るのよ?」

「暇だから遊びに来たのよ。そしたらシンジからアスカを起こしてって頼まれたの」

 声真似に気づかなかったとは…

「アスカってほんと寝たら起きないわね。起こすのに苦労したわ」

 嘘おっしゃい、本当は起きているって気づいていたんでしょうが。

「さあ目が覚めたでしょう、一緒にご飯食べよう」

「食べてないの?」

「うん、朝ご飯食べないで来たら、シンジが食べろって」

「ふ〜〜ん、目が覚めたし起きてやるわよ」

「うん、私お腹すいちゃったから早く行こう」

 もみっ

「こら!調子にのって揉むんじゃない〜!」

「これで完全に目が覚めたわね」

 も〜〜シンジと思って期待していたらマナとは…まあシンジにそんな勇気があるわけ無いわよね。


 シンジ君に起こされると思って寝たフリをしていたアスカちゃん。そんな起きないアスカちゃんにシンジ君?の起こし方がエスカレート(笑)

 起きたら負けと思い起きないアスカちゃんですが、不意に声を出して負けました。そして負けた相手はマナちゃん、アスカちゃんのライバルですね。

 こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。


NEON GENESIS: EVANGELION 朝の目覚め