大晦日

 今年も今日で終わり、怪我も大きな病気もする事なく無事に過ごすことができたわ。

 大掃除も終わったし・・・ほとんどシンジがやったんだけどね。

 買出しも終わったし・・・アタシは付いていってお菓子を選んだだけ。

 後は年越し蕎麦を食べて、新年を迎えるだけね。

 さあテレビでも見て過ごしますか。

「アスカ〜」

「ん、どしたの?」

 シンジが台所からやって来たわ、相変わらずエプロン姿が似合うわね。

「年賀状出したの?」

 年賀状・・・あっ!

「まだ出してないわ」

 うっかりしてたわ〜アタシの机の中には、まだ年賀状が眠っていたわ。出そう出そうと思ってたら、もう大晦日になっていたのね。休みの日の時間が経つのは早いわ。

「早く出した方がいいよ」

「わ、わかっているわよ。シンジは出したの?」

「うん、僕は出したよ」

「ミサトは?」

「私も出したわよん」

 ふ、2人してアタシを除け者にしたわね〜〜キ〜〜〜!

「ほらほら〜早く作んないと年が明けちゃうわよ」

「五月蝿いわね〜酔っ払いは黙っててよ!」

 アタシは自室に戻ってノートPCを開いたわ。

「ええと、素材は・・・」

 凝ったものを作ろうと思ったけど、そんな時間はないわ。ネットで無料素材を見つけてプリントして出そう。

「ええと、ええと〜〜」

 出すのはクラスの仲が良い連中だけだから、素材は可愛いのにしようっと。

「ええと、ええと〜〜」

 う〜〜ん、なかなか良いのがないわね。いざ選ぼうとすると迷っちゃうのよね。

「ええと〜〜〜よし!これにき〜〜めた」

 ハガキソフトを起動して素材を貼り付けて、プリンターを用意して印刷よ。

「おっそいわね〜〜」

 カラーだと印刷に時間がかかるわ、印刷だけじゃ味気ないから一言書くわよ。

「う〜〜ん、もう少し字を勉強しなきゃね」

 シンジやミサトのように綺麗な字が書けないわ、日本語って難しいわね。

 一言書いたら次は住所の印刷、みんなの住所をセットして印刷っと。








 よし!完成〜〜〜!

「これをポストに出せばOKね」

 さあ出しに行くわよ。

「シンジ〜ポストに出しに行くから付いて来て〜〜」

「蕎麦は食べないの?」

「アンタバカ〜?今は蕎麦より年賀状を出すのが最優先よ」

「じゃあ出してくれば良いじゃない」

「本当にオオバカね。外が真っ暗なのに、こんなに美しくて可愛くて才女なアタシが一人で歩いてて襲われたらどうするのよ」

「ぷっぷっぷっぷ・・・」

「こらっ!そこ!笑わない!」

 ミサトがクッションに顔を埋めて笑いをこらえているわ、ムカつくわね〜

「街灯が点いていてすっごく明るいんだけど」

「それでも夜の一人歩きは危険なのよ!」

「シンちゃ〜ん、付いて行ってあげなさい、女の子の一人歩きは危険よ」

 ナイスミサト!

「わかりました、じゃあ行こう」

「そうこなくっちゃ!」









 ふんふんふ〜〜ん

「星が出ているわね」

「明日は晴れだね」

 元旦から晴れるのは気分が良いわよね。

「初日の出見に行きましょうか?」

「いいけど、アスカは早起きできる?」

 むっバカにしているわね。

「できるわよ〜アタシの凄さを知らないわね」

 日の出は何時かしら?寝ないでずっと起きているって手もあるもんね。

「そう言っていっつも後五分だけ〜〜って言っているよね」

「そ、そんな事ないわよ」

「はは、初日の出を見るなら早く寝ないとね」

「平気だって〜〜も〜〜」

 信じてないわね、でも早く寝た方がよさそうね。さあポストに年賀状を出したら帰るわよ。











「「ただいま」」

「おかえり〜〜シンちゃん早く年越し蕎麦作って〜〜」

「はい、今用意しますね」

「アタシも手伝うわ」

 ぐうたらミサトは放っておいて手伝うわよ。まあ手伝うっていってもネギを切るくらいかしら。

 トントン、トントン

「アスカ上手だね」

「ふっふっふ、天才美少女はなんでもできちゃうのよ」

「じゃあ来年はもう少し家事をしてほしいな」

「まあ考えておくわ」

 でも料理はもう少し上達したいわね。さあ用意できたからリビングに運ぶわよ。





「お待たせしました」

「わお〜〜美味しそう〜〜」

 海老天を乗せていただきま〜〜す。

「シンちゃん麦酒は?」

「すいません、明日は初日の出を見に行きたいので控えてもらえますか?」

 そっか〜初日の出を見るならミサトに車で連れて行ってもらわないといけないものね。

「え〜〜〜!?」

「お願いします、元旦は好きなだけ飲んでいいですから」

「わおっ〜〜さっすがシンちゃん、サービス良いわね。それならオッケ〜よん」

「ミサト、飲んでも良いけどほどほどにしなさいよ」

「ん、んっ〜〜わかってるわよ」

 アタシにも責任があるから明日は飲み過ぎないように監視しとかなきゃ。







 さあ年越し蕎麦を食べたら明日の為に早く寝ちゃおうかな。

「ねえ、明日は何時くらいに出るの?」

「何時にでましょうか?」

「そうねえ〜〜五時半くらいがいいんじゃないの」

「五時半っ!?」

 は、早すぎなんじゃない?普段ならアタシはまだ夢の中よ。

「ええ、良いですけどアスカは?」

 シンジはいいんかいっ!て起きれるの?

「え、ええ良いわよ」

「アスカ〜大丈夫なの?不安なら私が起こしてあげましょうか?あっシンちゃんに起こしてもらったほうが良いわね」

「な、なんでシンジなんかに・・・」

 う〜〜でも〜〜〜

「アスカ起きれるかい?」

「・・・シンジ起こして」

「うん、五時十分くらいでいいかな?」

「うん、頼むわ」

 シンジに起こしてもらったほうが確実よね、ミサトのにやけた顔を見たく無いから、歯磨きして寝ちゃおう。







 さあ歯磨きしたから後は2人に挨拶して寝るだけね。

「ミサト、シンジ良いお年を〜」

「良いお年を、来年もヨロシクねん」

「アスカ、良いお年を」

 んっふっふ〜〜明日はシンジの目覚ましで起きるから良い初夢を見れるかしら?おやすみなさ〜い。


 アスカちゃんはすっかり年賀状を出すのを忘れていましたね(^^;)急いで作ったのでちょっと味気ないかな。

 今年もミサトさん達は無事に過ごせました。皆で初日の出を見るために早く寝るアスカちゃん、来年もLASが発生すると良いですね(^^)

 こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。


NEON GENESIS: EVANGELION 大晦日