宿題

 あ〜〜クーラーの効いた部屋で毛布に包まって見るテレビは最高だわ。

「アスカ〜寒いんなら温度上げなよ」

「ちょっと〜温度上げないでよ、暑いじゃないのよ」

「じゃあ毛布を脱げばいいじゃないか、電気代が勿体無いよ」

「これが良いのよ。それに電気代くらいでケチケチしないの」

 まったく主夫が染み付いているわねえ。

「無駄な事しているねえ、それより宿題はしたの?もう8月だよ」

「全然してないわよ。それに8月に入ったばかりよ、慌てない慌てない」

 夏休みの宿題なんて後からすればいいのよ。

「そう言って去年も最後の日に慌てていたじゃないか」

「去年は去年、今年は今年よ。ちゃんとやるから心配しなくていいわよ。そういうアンタはしたの?」

「うん、半分以上は終わっているよ」

「真面目ねえ〜真面目が服を着ているわね」

「アスカが不真面目すぎるだよ、後から慌てても見せてやらないよ」

「わかっているわよ」

 アタシがシンジの間違いだらけの宿題を写したら笑いものだわ。

「少しでもしていた方が良いよ」

「あ〜わかったわよ。五月蝿いわね〜やればいいんでしょ」

 小姑みたいに五月蝿いわね、これじゃあ毎日言われちゃうわ。アタシは携帯を取り出すとある所へ電話をかけたわ。










 ピ〜ンポ〜ン

 電話してから15分後に呼び鈴がなったわ、なかなか早いわね。

「誰だろう?」

「アタシが出るわ」

 アタシは走って玄関へ向かったわ。

「いっらしゃい、待っていたわ」

「緊急招集って何事かと思ったわ」

「外暑かった」

 アタシが呼んだのはマナとレイ、一人で宿題をするのはつまらないから呼んだってわけよ。

「さあ上がって」

「「お邪魔します」」

「あれ、2人だったのかい」

「シンジ〜会いたかったから来ちゃった」

「わっマ、マナ」

 あっマナがシンジに抱きついたわ、離れなさいよ。

「私も碇クンに会いたかった」

 ついでにレイまで抱きつくとは。

「二人とも離れろ〜〜宿題をやるわよ!」

「ええっ!?宿題〜そんなの聞いてないわよ」

「電話で言ったでしょうが」

「私も聞いてないわ、遊ぶから集合って」

「遊ぶなんてアタシは一言も言ってないわよ」

 頭が痛くなってきたわ。

「冗談よ、ちゃんと持ってきたわよ」

「私も持ってきたわ」

「アンタ達の事だから本気にしたじゃない」

「3人で宿題をするんだ、頑張ってね」

「シンジは一緒にしないの?」

 だから離れなさいって〜

「僕は半分以上終わっているし家事があるんだ」

「そうなの〜残念」

「流石碇クン」

「ほらさっさとリビングへ行くわよ」

 本当に暑苦しくてしょうがないわ。





「わお〜クーラーが効いて涼しい〜」

「汗が引くわね」

「さあ座って3人でやれば早く終わるわ」

 アタシ達は宿題をテーブルの上に広げたわ。

「それぞれ得意な教科の宿題をやって見せ合えばすぐに終わるわ」

「おおっ!アスカって天才?確かにそれは早く終わるわね。私の得意な教科は〜〜〜無し!」

「私も無いわ」

 こ、こいつらは・・・期待していたアタシが馬鹿だったわ。

「レイさんも私と同じで得意教科がないんだ〜似た者同志ね」

「うん」

「そこ!頷かない、始めるわよ」

 ふう〜疲れるわね。アタシは得意な英語から始めるわよ。

「私は何をしようかな社会がいいかな」

「じゃあ私も社会」

「2人で同じ教科やってどうするのよ、レイは数学にしなさい」

「数学・・・数字を見ると眠くなるの」

「寝たら叩き起こすからね」

「アスカ恐いわね」

「わからなかったら教えてあげるから頑張ってみなさい」

「これがわからないわ」

「早すぎるわよ!」

「私もわかんな〜〜い」

「年表くらい教科書で調べろ〜〜」

 これなら1人でやった方が早いかも・・・







 ふ〜一時間英語をやって半分は終わったわ。2人の進み具合はどうかしら?

「どう?進んでいる」

「アスカほら、すっごい大胆な水着よ」

「はあ?何見てんのよ」

 マナが見ていたのはファッション雑誌。

「このデザート美味しそう」

「ヨダレ垂らしてんじゃないわよ」

 レイが見ていたのはデザート特集。

「アンタ達、宿題はどうしたのよ、やったの?」

「ちゃんとやったわよ、今は休憩中よ」

「私もやったわ。アスカ、ドーナツよ」

「あ、ありがと」

 レイが持ってきたドーナツを食べながら2人の宿題を見たわ。ちゃんとやってあるじゃない。

「どうかしら?ちゃんとやってあるでしょう」

「ええ、驚きだわ」

 正解している。

「でも、もう疲れたわ。内部電源がゼロなのお休みなさい、zzz〜〜」

「寝るのが早すぎよ」

「まあまあ良いじゃないの、レイさんだって頑張ったんだから。ほらこの水着可愛いと思わない?」

「可愛いわね」

 マナがアタシに水着のページを見せてくる、なかなか可愛いわね。

「でしょう?こっちは大胆と思わない?」

「き、きわどすぎるんじゃない」

 隠す面積が少なすぎるわ。

「これは時代の最先端を行くロリだわ」

「一部のユーザーに人気がありそうね」

 アタシは着たく無いわ。

「アタシはこれが良いと思うわ」

 レイが持ってきたドーナツも美味しい〜〜













「はかどっているかな?オヤツだよ」

 シンジがオヤツを持ってきたわ。宿題は・・・

「ま、まあまあはかどっているわよ」

「わお〜〜スイカじゃない美味しそう〜〜」

「zzz〜〜」

 あれからずっとレイは眠って、アタシとマナは雑誌を見ていたわ。

「はかどっているんだ、それなら早く終わるね」

「え、ええ。はかどっているけど明日も2人を呼んで宿題するからリビングは占領するわよ」

 流石にそれぞれ一教科ずつしかやってないとは言えないわ、明日も緊急招集ね。


 楽しい夏休み、アスカちゃん達は宿題に取り掛かりましたが・・・女の子同士でははかどりませんでした(^^;)

 3人が宿題を終えるのはいつになるでしょうか。

 こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。


NEON GENESIS: EVANGELION 宿題