梅雨
・・・
・・・今日も雨が降っている。
・・・昨日も雨。
・・・一昨日も雨。
だからこの時期はキライ、ジメジメして洗濯物が乾かないの。
部屋は洗濯物を干しているから部屋が狭いわ。
動きづらいからずっとベッドの上での生活、洋服も下着も全部洗濯したから今はワイシャツを着ているだけ。
そう裸ワイシャツ状態、碇クンが見たらどう思うかしら?
もしかして襲われるかも・・・その時のために胸元をもっと開けておきましょう。
・・・
・・・碇クン来ないかしら?
・・・
・・・連絡して無いから来ないわね。
・・・
・・・連絡してみましょう。
・・・
・・・でも弐号機パイロットも来てしまう可能性があるわ。
邪魔者は要らないわ、今度実験中にドサクサに紛れて排除しましょう。
ピーンポン
呼び鈴だわ。もしかして碇クンが来てくれたのかしら?私の愛の力が届いたんだわ。
「オイ〜〜スッ!レイ元気にしているかしら?」
「・・・」
葛城三佐だったわ、期待して残念。
「どうしたの〜?辛気臭い顔しちゃって〜そんなんじゃカビが生えちゃうわよ」
「葛城三佐の部屋と一緒にしないでください」
「あら〜〜きっついわね〜」
葛城三佐、頭をかいて苦笑しているわ、部屋にカビが生えている事は碇クンから聞いているから知っているわ。
「今日は何のようですか?」
「何ツンツンしてんのよ〜?そんなんじゃシンちゃんにモテナイわよ。あっツンデレの練習をしているのね」
「・・・」
「それにしても色っぽい格好しているわね〜裸ワイシャツなんてマニアックだわ、シンちゃんが見たら鼻血噴出、出血死しちゃうわね」
「わかっています」
「胸元を開けたらもっとセクシーよ」
「わかっています。それで今日の用は?」
「そうだったわね、今日はこれを持ってきたのよ」
「これ?」
葛城三佐が大きな段ボール箱を持ってきたわ。
「何ですか?」
「開けてみて」
「はい」
ダンボールにはネルフマークと可愛いネコさんのマークが入っているわ。
「赤木博士からですね」
「そうよ」
ネコさんマークは赤木博士のトレードマーク、自分の品には必ず入っているわ。
「これは何ですか?」
「除湿機よ、これでジメジメした梅雨もへっちゃらよ。リツコに頼まれて持って来たのよ」
「ありがとうございます」
「乾燥もできるから洗濯物を乾いちゃうわよ」
「はい、説明書を読んでみます」
「面倒だからいいわよ。コンセントに差し込んでスイッチを入れれば動くわよ」
ズボラな葛城三佐は除湿機をセットして洗濯物を乾かす準備を始めたわ。
「早く乾かすためにパワーは最大にしちゃうわよん、ポチッとな〜」
ゴオオオオ〜〜〜〜
「うお〜〜凄いパワーだわ、流石リツコ特製ね」
「つ、強すぎじゃないですか?」
喉がもの凄く渇いてきて、空気が・・・
パリパリパリパリ
「おわっ乾燥しすぎて洗濯物がボロボロになっていくわ」
「葛城三佐スイッチを止めてください」
「わ、わかったわ」
私の洋服が、下着が・・・ボロボロに。
「ご、ごめ〜〜ん。こんなにパワーがあるとは思わなかったのよ」
だから説明書を読んでから使いたかったのに。
「着る物が何もありません」
「か、買ってくるから許してね〜〜」
葛城三佐が逃げるように出て行ったわ。葛城三佐が来ると必ずトラブルが起きるわ、本当に困った上司ね。
ジメジメした梅雨時期、洗濯物が乾かなくてレイちゃんが困っていますね(^^;)
ミサトさんが持ってきたリツコさん特製除湿機はパワーがありすぎて洗濯物が台無しになってしまいました。
ちゃんと説明書を読んで動かせばよかったですけどね。
こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。
NEON GENESIS: EVANGELION 梅雨