朝食
ふあああ〜
休みの日は遅くまで寝ていられるから良いのよねえ〜
時間は十時、ちょっち遅い朝食だけど問題ないわね。
今日の朝ごはんは何かしら?シンちゃんは何を作ったのかな?
ん?リビングにシンちゃんの姿がないわ、台所かしら。
「シンちゃ〜ん、ありゃ居ないわ」
あっ、そういえば朝から鈴原君達と出かけるって言っていたわね。
それじゃあ、一人寂しくご飯を食べますか。
・・・ありゃ?ご飯が無いわ。
ご飯だけが炊いてあって、おかずが無い。
あ〜〜朝から出かけるならおかず作るの大変だから作らなくていいって言ったんだっけ、すっかり忘れていたわ。
いっつも作ってもらっているんだから、たまには自分で作らないとね。
ふんふんふ〜〜ん、冷蔵庫には何が入っているのかな?
ふんふん、なるほどなるほど、流石シンちゃんね。食材は豊富に入っているわ、これならなんでも作れるわね。さあて何を作ろうかな。
・・・
・・・
・・・
・・・
よし!これに決めたわ。
「ふぁああああ〜〜おはよ」
「おはようアスカ、遅いわよ」
アスカが今頃起きてきたわ。夜更かししたらお肌に悪いわよ。
「ミサトに言われたくないわよ。あれシンジは?」
「シンちゃんなら出かけているわよ」
「あっそう、ご飯は?」
「無いわよ」
「え?」
「たまには自分で作りなさい。女の子なんだから」
アスカも結婚したら家事をしなきゃいけないでしょ。あっシンちゃんが家事をするのかな。
「面倒ねえ〜そういうミサトは何を食べているのよ」
「たまごかけご飯よ」
「たまごかけご飯?」
「そうよ、すぐ作れて栄養満点!美味しいわよ」
これぞ、朝食の最高傑作ね。
「うえ〜〜なんかぐちゃぐちゃしてて不味そう」
「ふっふっふ、見た目で判断したらダメよ。熱々ご飯に醤油とたまごを混ぜると最高なのよ」
「ふ〜〜ん、一口ちょうだい」
「食べたかったら自分で作りなさい」
「ヤダ!食べて不味かったらイヤだもん」
「ふふ、一口食べたら絶対に自分で作るわよ」
「早くちょうだい、あ〜〜ん」
アスカが大きな口を開けて待っているわ。待ってなさい、いまあげるわよ。
「はい、あ〜〜ん」
「もぐもぐ・・・あら美味しいわね」
「ふふ、でしょう。これぞ日本の食よ」
「アタシも作ろうっと」
「ねえアスカ、何かおかずを作ってよ」
ご飯だけじゃ、お腹がふくれないわ。
「え〜〜自分で作りなさいよ」
「い〜〜じゃん。ねえ〜お・ね・が・い」
「も〜〜しょうがないわね。玉子焼きでいい?」
「アスカが作るものなら何でもいいわよ」
ブ〜ブ〜文句言いながらも作ってくれるわね。
「はい、できたわよ」
「サンキュ〜〜美味しそうね」
ちゃんと綺麗に作れているじゃない。どれどれ、お味はどうかしら?
「もぐもぐ、あら美味しいじゃない」
「ふっふ〜〜ん、当然でしょ、このアスカ様が作ったのよ。不味いわけないわ」
でも、この玉子焼きの味って・・・
「シンちゃんが作った玉子焼きの味に似ているわね」
「そ、そうかしら?シンジがアタシの玉子焼きの味に似ているのよ。まったくしょうがないわね」
ふふ、シンちゃんから習ったのね。
「そうね、アスカの味ね。美味しいわよ」
「あ、ありがとう」
照れちゃって可愛いわね。
「他には何が作れるの?」
「色々作れるけど、味噌汁とか、肉じゃがも作れるわよ」
「凄いじゃないの、すぐにお嫁にいけるじゃない」
「いけるわけないじゃない」
「どうして〜?良い相手がいるじゃないのよ」
「バ、バカシンジなんか相手にならないわよ」
「あらどうしてシンちゃんの名前が出たの?私はシンちゃんって言っていないわよ」
ふふ、顔がみるみる真っ赤になっていくわ。
「な、ななななな・・・」
「ただいま〜〜あっ起きていたんですね」
「お帰り〜早かったわね」
シンちゃんが帰ってきたわ。
「はい、用は済みましたから。あっ玉子焼き作ったんですか?」
「それはアスカが作ったのよ」
「へ〜〜この前教えたから上手に作れたね」
「う、うるさ〜〜い!」
ありゃ、アスカが顔を真っ赤にして逃げて行ったわ。
「ん?アスカどうしたんですか」
「ん〜〜なんて言えばいいかしら。あえて言うなら旦那様のお褒めの言葉を貰えて嬉しいかしら」
「なんですかそれ?」
シンちゃん首をかしげているわ。まあ未来の事はわからないけどね、きっとそうなるわよ。
ミサトさんの朝食は簡単で美味しくできます(笑)
アスカちゃんに作ってもらうミサトさん、いつも食べているシンジ君の玉子焼きの味をしっかりと憶えていました。
アスカちゃんもシンジ君の早い帰宅に驚いて照れてしまいました(^^)
こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。
NEON GENESIS: EVANGELION 朝食