Xmas
「リア充爆発しろ!」
「ミサト〜さっきからブツブツ五月蝿いわよ」
アタシとミサトはネルフの帰りでデパートに来ているの、クリスマスの買出しね。
「ほんっとにイライラするわね〜」
「黙って歩きなさいよ〜」
店内を手を繋いで歩いているアタシとミサト・・・クリスマスに女同士で手を繋いで買い物って、何か情けないわ。
「クリスマスだけど心が寒いわ」
「はいはい、さっさと予約したケーキを買って帰るわよ。シンジが待っているんだから」
ケーキ売り場までミサトを引っ張ってきたわ。ここのケーキは美味しいから三ヶ月前から予約していたのよね。
「アスカは良いわよねえ〜家に帰ったらシンちゃんが居るんだし〜」
「あ〜もう、シンジは関係ないでしょうが、早くお金を払う」
主夫のシンジが家に居るのは当たり前じゃない、加持さんがアメリカに行っているからってブーブー言わないの、アタシだって残念なんだから。
「お金〜あ〜はいはい」
ほんっとやる気がない返事ねえ〜ミサトの分のケーキ食べてやろうかしら。
「次はシャンパンを買いに行くわよ」
「あ〜はいはい」
ダラダラしているわね、早く帰りたいからミサトを引っ張って店内を連れて回ったわ。
「アスカ、シャンパンはアルコール入りじゃないの?」
「アンタが悪酔いするからノンアルコールで十分よ」
「え〜〜ツマンナイ」
「クリスマスくらいアルコール控えなさいよ」
「クリスマスだから飲みたいのよ」
「アンタはいつでも飲みたいんでしょうが、さっさとお金を出す!」
「あ〜はいはい」
酔ったらアタシとシンジに絡んでくるからノンアルコールで十分、次はチキンを買いに行くわよ。
「このチキン野郎ね」
「寒いわよ、それにシャンパン持ってよね、重いのよ」
「これはジュース、シャンパンに有らず」
「蹴り入れるわよ」
「怖いわよ、今日はクリスマスよ。もっと穏やかに」
「誰が怖くさせているのよ」
まったく、チキンは何本くらい要るかしら?アタシはミサトは2本で良いとしてシンジは食べ盛りだから3本・・・4本が良いかしら?
「10本貰おうかしら」
「そんなに?食べきれないわよ」
「大丈夫よん、ほら美味しそうじゃない。それに残ったら明日食べるわよ」
確かに美味しそうだけど・・・
「はは〜〜ん、太ったらシンちゃんの目が気になるのね」
「な、なんでシンジが出てくるのよ」
「わかるわよ、その気持ち。十七歳のミサトお姉さんはその気持ち良くわかる!」
「誰が十七歳よ」
言ってよく恥ずかしくないわね。
「手を繋いでいて姉妹だと思われていたに違いないわ、さあミサトお姉ちゃんと呼んで良くてよ」
「ミサトお母さん」
「はう〜〜ん、アスカのいぢわる〜〜〜」
「ほら、10本でも何本でもいいから早く買って帰りましょう」
「は〜〜い」
まったくどっちが年上かわかんないわ。
「ミサト〜買い忘れはないわよね?」
アタシはメモを見ながら買った品を確認したわ、買い忘れはないようね。
「無いわね、帰りましょうか」
「ええ」
さあ駐車場へ行って車に乗って帰るだけよ。
「安全運転してよね、ケーキがぐちゃぐちゃになったら殺すわよ」
「も〜〜安全運転するわよ」
ケーキはアタシがしっかりと持って不意の事態に対応するわ。
「混んでいるわね〜」
窓から見る外はイルミネーションが輝いているわ、人も多いしカップルも多い・・・
「あ〜もう!前のカップルムカつくわ」
ミサトの声で前の車を見たら信号待ちでいちゃついているわ、うわっ人の目があるのにバッカじゃないの。
「そんなだっさい軽自動車でよく満足できるわね、青信号になったから早く行きなさいよ、ゴラ〜〜!」
「ミサト興奮しないの」
エンジンを吹かす音が大きくなっている
「へったくそな運転ねえ、無免許なんじゃないの?」
「興奮するなっての」
「邪魔よ邪魔!」
ダメだ人の話を聞いてないわ、これはケーキを守るのが最優先事項ね。
「到着〜シンちゃんお腹を空かして待っているわね」
やっと着いたわね、なんとかケーキを守ったわ。
「このバカミサト!安全運転しなさいよ」
「えっ?ちゃんと安全運転だったでしょ」
「暴走運転よ」
「うっそ〜またまた冗談言っちゃって〜」
「・・・」
ハンドル握ると人が変わるわね。
「「ただいま〜」」
「お帰りなさい」
シンジが出迎えてくれたわ、エプロンを着けたまま玄関にやって来てくれたわ、本当に主夫よね。
「はいケーキよ、こっちはシャンパンとチキン」
「うん、今から用意するよ」
「アタシも手伝うわ」
着替えを済ませてから台所へ。
「何を手伝えばいいかしら?」
「チキンをお皿に並べて、コップを出してくれないかな」
「わかったわ」
ケーキは後から食べるから冷蔵庫ね。買ってきたチキンを袋から出すと美味しそうな香りが漂ってくるわ。
「私は何を手伝えばいい?」
「それじゃあミサトさんは運んでください」
「わかったわ」
ミサトはリビングへ運ぶ手伝い、普通は逆なんだけど家事ができない家主だからねえ〜
サラダやスープはシンジのお手製ね。
テーブルに並んだ料理に昨日飾りつけたクリスマスツリー、クリスマスって雰囲気だわ。
「ミサトさん始めましょう」
「ええ、シャンパンを開けましょう」
「あ、アタシが開けたい」
蓋を飛ばすのが好きなのよね。
「飛ばす方向に注意してね」
「わかっているわ、ペンペンこっちに来て〜」
「クエクエ?」
ふっふっふ、低脳なペンギン頭にわかんないでしょうがアンタが餌食よ。
「アスカ、ペンペン狙っちゃダメだよ」
「遅いわよ〜ペンペン、メリークリスマス」
「クエ!」
ゲシッ!
「グエッ!」
ポンッ!
「イタッ!」
ペンペンがアタシの行動を読んでアタシの顔に蹴りを入れたわ、あ〜あ蓋がシンジに当たっちゃった。
「アスカ、痛いよ」
「ペンペンが悪いのよ、アンタが避けなければこんなことにならなかったのよ」
「クエクエ!」
グサッ!
「いった〜〜い」
ペンペンにクチバシで突かれたわ。
「ペンペンは悪くないでしょ、悪いのはアスカよ」
「は〜〜い」
ミサトに言われたら何も言えないわね。
「さあ始めましょうか、メリークリスマス」
「「メリークリスマス!」」
シャンパンを飲んでチキンを食べる、美味しい〜〜
「このシャンパン甘いわね」
「ジュースですからね」
「シンちゃん、麦シャンパンが欲しいわ」
「ダメです」
「ああん、一蹴するなんていけずぅ〜クリスマスだから良いじゃない」
「アンタの場合、普通の日でも飲むでしょうが、今日は休肝日よ」
「そうですよ、クリスマスくらいアルコール抜きでいいと思いますよ」
「ん〜2人が言うんなら我慢しますか」
「十七歳でしょう?我慢して当然よ」
ここで十七じゃないって言ったら蹴り入れるわ。
「ん?アスカ、十七歳って何?」
「こっちの話よ」
男の子にシンジには話したってわからないでしょうね。
「ん〜〜そうね十七だからね」
ふふ、甘いシャンパンを飲みながら肩を落としているわ。
「シンジ、そろそろケーキ出して」
「うん」
シンジは台所へ行ってケーキの準備を、アタシはプレゼントの準備をしようかな。
「あらアスカ、部屋に戻るの?」
「うん、プレゼントの準備よ。ミサトは?」
「ええ、準備しておこうかしら。どっこいしょ」
「そのどっこいしょ発言はすでにオバサンよ」
「ええっ?ナウでヤングな私には若者の言葉と思っていたわ」
「それも古いわよ」
「古い?知らなかったわ」
「もういいから早くプレゼントを準備しなさいよ。シンジが戻ってきたじゃないのよ」
ケーキが美味しそうだわ。
「どうしたの?」
「ヤングについて語っていたのよ、それよりシンジもプレゼントを用意しなさい」
「うん、わかったよ」
テーブルには美味しそうなイチゴケーキと2人へのプレゼント、プレゼントは気合を入れて選んだわよ。
ケーキを食べる前にプレゼント交換、2人のプレゼントは何かしら?
「アスカ、私のプレゼントを開けてみて」
「ミサトの?何かしら」
変なものだった怒るわよ。
「な、何よこれ?」
「下着よ下着、勝負下着よん」
「しょ、しょ、勝負下着って、こんな赤の下着を」
真っ赤で派手な下着、こらシンジ!ジロジロ見ているんじゃないの。
「黒が良かったかしら?」
「どっちもダメ、まだ早すぎるわよ」
「早くないわよねえ〜シンちゃん」
「あ、は、はい」
「鼻血出すんじゃない!」
「アスカの下着姿を想像したのね、うんうん若いって良いわね」
「シンジ〜鼻血出しすぎよ、バカッ!」
「ご、ごめん〜」
もうティッシュティッシュ。
「ほら、流し続けると出血多量で死ぬわよ」
「う、うん」
「ふふふ、どう?これが私の2人へのとっておきのプレゼントよ!」
「これのどこがプレゼントよ」
「2人の仲がもっと良くなる、ほら2人の距離が近づいたでしょう」
「え?」
アタシはシンジとの距離を確認したわ、確かにシンジの鼻血を止めるために距離が近づいている。
「バ、バカ〜〜!」
バッチ〜〜ン!
「どうして僕が・・・グエ」
おもわずシンジにビンタしちゃった。
「シンジ、シンジしっかりして」
「アスカからの恥ずかしさを隠すビンタ、シンちゃんにとっては最高のプレゼントね」
頷いて納得してんじゃないのよ!このバカミサト、も〜酔ってないのにからかわれるなんて最悪なクリスマスだわ。
クリスマスは3人でパーティー、アスカちゃんにミサトさんのプレゼントは早すぎ(^^;)シンジ君と近づけたのはミサトさんの計算です。
嬉しいシンジ君には痛いクリスマスです。
こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。
NEON GENESIS: EVANGELION Xmas