おやつ

 フンフンフンフ〜〜〜〜ン♪っと、誰かの真似じゃないけど鼻歌が出ちゃうのよね。

 アタシはアスカ、惣流・天才・アスカ・美少女・ラングレーよ。名前が多少増えているけど絶対に覚えないさい!覚えないと死刑よ。

 今、アタシは台所に居るの。えっ?何をしているのって、アンタバカ〜?台所に居るんだから当然料理をしているのよ、料理って言ってもおやつを作っているのよ。

 ズバリ、ホットケーキ!ふんわりしていて甘〜〜〜〜くて美味しい食べ物、いつもシンジが作ってくれているんだけど、たまにはアタシが作っても良いかなと思って作っているの。

 作り方は簡単簡単、買ってきたホットケーキの材料をシンジが書いてくれた分量で作れば良いんだからアタシにだって作れるわねって、ち、違うわよ!アタシはいつでも作れるのよ!

 それじゃあ制作開始!

 ボールに小麦粉、玉子、牛乳、その他隠し味を入れて〜〜〜

 フライパンを熱しってから〜〜〜

 簡単簡単

 そしてできあがった生地を流し込む!

 

 

 

 う〜〜〜〜ん、甘い香り〜涎が出ちゃうわ。

 どきどき、どきどき、ここからが緊張するのよね、それは・・・・裏返すの、慎重にしないと失敗しちゃうのよね。

 どきどき、どきどき・・・・・・今よ!

 えいっ!

 ふっふっふっふっふ、流石アスカ様ね、完璧!上手に裏返すのに成功したわ。ほらこんがりと小麦色に焼けて美味しそうだわ。

 完成したらお皿に移してフライパンに生地を流し込み作りましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 あちゃあ〜作りすぎちゃったかな?でも良いかな、食べるバカが居るんだからね。完成したアスカスペシャルホットケーキを持ってリビングへ。

 あのバカ美味しいって言ってくれるかな?アタシが作ったんだから当然言ってくれるけど、それより・・・・

どうしてアンタが居るのよ!

「待ってました〜〜もうお腹ペコペコ〜〜」

 鋼鉄こと霧島マナ、時々おやつの時間になるとたかりに来る許すまじ女!折角の時間を邪魔する殲滅したい敵No.1。ちなみにNo.2はファーストよ。

「アンタねえ〜〜、おやつくらい自分で買いなさいよ」

「良いじゃない、私は一人暮しでお金のやりくりが大変なの。おやつくらい御馳走してよ」

 ハッ!何がやりくりよ、無駄遣いしているんでしょ。まったく計画性が無いわね、せっかくのおやつの時間なのに・・・・・

 

 

「シンジ、おやつができたわよ」

「うわ〜〜〜アスカのホットケーキだ」

「ふふ、慌てなくても逃げないわよ」

「だって美味しいんだからしょうがないよ」

「ふふ、ありがと」

「これだけ上手だと安心するよ」

「何が?」

「アスカ、実は僕と・・・」

「シンジ・・・・」

 

 

(って思っているんでしょ)

 はうっ!イキナリ何よ?マナがアタシの耳元で呟いたわ。

「そ、そそそそそそそそそそそそそそそそそそそそんなこと思っているわけないでしょ、何でアタシが・・・」

(涎が出てるわよ)

 うそっ?どうしよ、どうしよ!美少女の顔が台無しだわ。

(うっそ〜〜〜)

 コ、コココココイツ・・・・殺す!

「2人とも仲が良いね〜」

 何が良いのよ!アタシ達を微笑んで見ているバカシンジ目が絶対に悪いわね。

「そう、私とアスカは仲が良いの〜〜、アスカ早くホットケーキをちょうだい」

 この態度、ふざけているわね。まったく一服盛りたいわ。

「わかったわよ、心して食べるのよ」

「わかってる、わかってるってアスカちゃんの苦心作でしょ、心して頂くわ」

「苦心なんかしていないわよ、楽勝よ!ラクショー」

「そう言う事にしといてあげるわ、シンジ食べましょう」

「うん、アスカいただきます」

 シンジはちゃんと手を合わせていただきます、うんうん良い心がけよ。それに比べてマナは何もしないで食べるなんて卑しいったらありゃしないわ。

 さあ、感想はどうかしら?まあ当然『美味しい』っていうのはわかっているんだけど、緊張するわね。

「どう?アタシのホットケーキは?」

「うん、美味しいよふんわりとした触感、焼き加減が最高だよ」

 ふふ、あったりまえでしょ、アタシが作ったのよ。ニッコリと微笑んでホットケーキを食べてくれているシンジ、嬉しいわ。

「マナ、アンタはどうなのよ?」

 『不味い』って言ったら海に沈めてやるわ。

「アスカ・・・・」

 マナは真剣な顔でアタシをジッと見つめたわ、ちょっと怖い・・・・

「な、何よ?」

「美味しい!美味しいわよ〜〜〜!

 ビックリした〜〜〜いきなり叫んで、口から光がでそうな勢いね。

「当然よ、良く味わいなさいよ」

「成長したわね、これならどこに出しても恥ずかしくないわ」

 アタシ成長したのねって、育ててもらってないわよ!

「さあ!いつでもお嫁に行ってちょうだい!私はシンジと幸せになるから」

 なっ!シンジに抱きついた、まさか!これが狙いだったの?

「わっマナッ」

「シンジ〜〜アスカは立派に成長したわ、次は私達の番よ」

「こら〜〜!離れろ〜!母親ぶってんじゃな〜〜〜い!」

 ボコッ!

「いたたた」

 まったく、油断も空きもあったもんじゃないわ、コイツは何考えて生きているのかしら?

「シンジと一緒になる事〜〜」

 黙ってろ〜〜〜〜!せっかくのおやつの時間が台無しだわ。


 アスカちゃん折角シンジ君との甘いおやつ時間だったのにマナちゃんに邪魔されちゃいました。

 LAS部分はなんとマナちゃんが考えた想像部分だけ(笑)

 最強?アスカちゃんですがマナちゃんのペースにはどうしても勝てませんね。

 こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。


NEON GENESIS: EVANGELION おやつ