LEVEL-2
ダッダッダッダッダ!!
ネルフの通路に響く音、長い髪を振り乱して走るアスカの姿があった。
ドンッ!
「リツコ〜〜〜〜!」
勢いよくリツコの研究室のドアを開け叫ぶアスカ、かなり興奮しているようである。
「あらアスカ何か用かしら?」
コーヒーを飲んで休憩中のリツコ、騒がしい来客に優雅なひと時が壊れる。
「何がレベルを測る機械よ、変なもの作って迷惑したわよ!」
怒るアスカ、ペンペンに負けて腹立たしく、機械を作ったリツコも腹立たしいので文句を言いに来たのである。
「あーあれね。久しぶりの傑作品よ」
「ぬあにが傑作品よ、こっちは迷惑したのよ!」
「迷惑?どうかしたの」
「どうしてペンペンが99でアタシが1なのよ!」
「それだけペンペンと貴女のレベルに差があるのよ」
「だから〜機械がインチキでしょうが!」
「インチキではないわ、今測ってみましょうか」
『インチキ』と言われこめかみに怒りマークが浮かび上がるがそこは大人なリツコ、アスカを改造しようとはしない。
「ふんっさっさと測りなさいよ」
引き出しから機械を取り出すとアスカに向けてボタンを押した。
「あら、レベルが違うわ」
「ほらごらんなさい、アタシが1なわけないでしょう」
「レベル2ね、これはスライムベスと同格ね」
「レ、レベル2〜〜〜?一つ上がっただけじゃない、それにスライムベス〜?」
おもわず叫び驚いた。
「アスカと同じ赤色よ、良かったじゃない」
「良くないわよ、どうしてアタシがレベル2なのよ。そんなインチキ機械壊してやるわ!」
拳を握り締め燃えるアスカ。
「最高傑作を壊すなんて駄目よ。それじゃあこれを装備しなさい」
再び引き出しから何かを取り出した。腕に装着するパーツのようである。
「何よそれ?」
「これはGガンダムライトアームよ」
人の腕に装着できるように作られた右腕、研究費という名目でリツコの趣味の物が作られている。
「まさか、それを装着すればしゃいにんぐふぃんが〜が出せるの?」
何故か知っているアスカ、ファンなのであろう。
「それは貴女にキング・オブ・ハートの資格があるかどうかにかかっているわ」
「あるに決まっているじゃないの、ふふふこれでペンペンに勝てるわ」
ダッダッダッダッダ〜〜〜!!
嵐のように去っていくアスカ、リツコはコーヒーを喉に流し込むと呟いた。
「ペンペンに勝てるのかしら?ペンペンは・・・」
何かを言いかけやめた、ペンペンの何かを知っているようである。
「ペンペン〜〜〜勝負よ!」
早速家に戻ったアスカ、リビングで寝ているペンペンに宣戦布告である。
「クエ〜〜」
「ふっふっふっふ、寝ぼけているのも今のうちよ。アタシにはこれがあるんだからね」
「クワ?」
ペンペンに右腕のパーツを見せニヤリと笑った。
「アタシのこの手が光って唸る、お前を倒せと輝き叫ぶ!必殺!シャァァイニングフィンガァァァ〜〜〜〜!」
アスカの右腕がペンペンを掴もうとするが・・・
「クエッ!」
「ええっ!?」
アスカの目の前から消えた・・・
ドゴッ!
「きゃっ」
次の瞬間アスカの全身に痛みが走った。
「クエクエクエクエ〜〜〜〜!」
「こ、これは・・・流派・東方不敗・・・どうしてアンタが・・・」
薄れ行く意識の中、アスカの目にペンペンが礼をする姿があった。
「あ〜〜〜またアスカやったの?」
「クエ〜〜」
「まったく〜負けるのに懲りないねえ〜」
「ペンペン、少しは手加減してみたら?」
「クエクエ」
「勝負に手加減は無いの?厳しいねペンペンは」
「クエクエ」
シンジが買い物から帰ってきてリビングでアスカの気絶した姿に呆れるのであった。
アスカちゃん、レベル2に上がりましたがペンペンとは雲泥の差、それでも勝負をするなんて無謀ですね。
Gガンダムファンなアスカちゃん、キング・オブ・ハートの称号(笑)を得ていますがペンペンは流派・東方不敗をマスターしていましたね。これじゃあ勝てないはずです。
こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。
NEON GENESIS: EVANGELION LEVEL-2