お正月の不覚
「きゃあああああ〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!」
朝、葛城家にアスカの異常な叫び声が響いた。
「アスカッ!どうしたの?」
その声を聞いたシンジはすぐさまアスカの元へ駆けつけたが・・・
「開けるなえっちぃ〜〜〜!!」
がんっ!
「ふぎゃっ!・・・」
朝の入浴を終えたアスカは洗面所でタオル一枚の姿であった、当然シンジには物が投げつけられ当たりそのまま床に沈んだ。
「ええいっあっちに行けぃっ!」
げしっ!
ちょうどドアの中央で倒れていたシンジを外に蹴りやるとドアを閉めた。
「な、なんて事なの・・・この天才美少女アスカ様が・・・不覚をだわ・・・」
頭を抱えしゃがみ込み床を見つめた。
「恐るべき・・・お正月・・・」
じっと見つめる先には体重計。
「お正月の誘惑・・・おせち料理・・・お餅・・・アタシとしたことが〜〜〜〜〜」
アスカは太った、見た目にはわからないが乙女は少し体重が増えただけで気にする。
「ようしっ!こうなったら!!ダイエットよっ!!!」
アスカは勢いよく立ち上がるとこぶしを握り締め燃えるのであった。
「早速ランニングに行かなくちゃ」
ドアを開けて着替える為に自室へ向かう。
ぐにゅっ
「ふぎゃっ」
「アンタ何こんなとこで寝てんのよ、そうだ付き合いなさい」
自分がノックアウトしたシンジを踏み付けると自分ひとりで走るのは嫌なので無理やり誘うアスカ、シンジはいい迷惑である。
「付き合うって買い物?」
「違うわよランニング、走るわよ」
「ええっ?」
「さあ着替えて着替えて、アタシより遅かったら殺すわよ」
「は、はいっ」
殺気に満ちているアスカの瞳、シンジは首を縦に振ることしかできなかった。
「まったく、アスカの我侭にはいつも疲れるなあ〜〜」
ジャージに着替えアスカを待つシンジは呟いた、これで家事の予定が大幅に狂うからである。
「お待たせ〜〜行きましょう」
「あ・・・うん」
アスカの姿にシンジは一瞬止まった。アスカはTシャツにランニング用の短パンと十四歳のシンジを刺激する姿であった。
「?どうしたの」
「な、何でも無いよ行こう」
シンジは微かに赤みがかった頬を隠すように玄関に向かった。
「さあて頑張るわよ〜〜」
「・・・」
マンションの入り口前で準備体操をし張り切るアスカ、シンジは無理やり付き合わされてそんな気では無い。
「ほらどうしたの?暗いわね」
「またどうしてランニングなんか・・・っまさかアスカ・・・」
「おっと、その先を言ったら五体バラバラにして海に捨てるわよ」
「は、はい・・・」
やりかねないアスカにシンジは高速で首を縦に振った。
「それじゃあレッツゴ〜〜」
爽やかな顔になり出発するアスカであった。
「う〜〜ん、朝に走るのは気持ち良いわね〜そう思わない?」
「うん、気持ち良いね・・・」
言葉とは裏腹に暗いシンジ、相槌を打っておかないと、どうなるかわからないからである。
「な〜〜〜に暗い顔してんのよ、ほらほらちゃんと走って」
「あ、うんっ」
アスカはシンジの手を握ると自分の速度に合わせて走らせるのであった。
「ア、アスカ〜〜速すぎるよ〜〜〜」
「だらしないわね〜男の子でしょう」
手を握ったまま走る二人。赤みがかった頬、それは走っているせいなのかそれとも・・・
アスカちゃんお正月に食べ過ぎましたね(笑)たとえ少し体重が増え・・・お正月から走る事は良いことですね(^^;)
シンジ君にとっては迷惑でしょうが我慢しないと殺されますからね、でも二人だけのランニングだから良いかな?
これでアスカちゃん体重は元に戻ったでしょうね。
こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。
NEON GENESIS: EVANGELION お正月の不覚