今日は十二月四日、何の日かしら?

 ふふんっ今日は何と!天才美少女アスカ様の生まれた日よ、さあみんなアタシを祝ってちょうだい!

 アタシの誕生日だから盛大にホテルを貸し切って祝ってもらいたいんだけど安月給のミサトには無理な話、しょうがないから家でミサト、シンジとファースト、仕事仲間に祝ってもらいましょう。





THE BIRTHDAY OF SORYU ASUKA LANGRY






「「アスカ誕生日おめでと〜〜〜」」

「おめでとう・・・」

 みんな祝ってくれてありがとう〜〜〜ってファースト、アンタテンポが遅れているわよ。

「ぐびぐびぐびぐび・・・ぷは〜〜〜〜〜アスカの誕生日!めでたいわね〜〜〜こうめでたいとビールが美味しいわ〜〜〜シンちゃん、もう一本ちょうだい〜〜」

「ミサトさん飲みすぎですよ」

「まだ五本目じゃない、今日はアスカの誕生日よサービスサービスゥ〜」

 何がサービスよ、アタシの誕生日にかこつけて飲んでるだけじゃない。

「アスカ、これ・・・」

「ん?何よそれ」

 ファーストが何か紙袋をくれたわ、綺麗にラッピングされていてリボンがついてるって事は・・・

「プレゼント」

 よしよしちゃんと持ってきてくれたのね、アンタの事だから手ぶらで来ると思ったわ。

「何が入っているのかしら?楽しみだわ」

「アスカに似合うかしら?」

 ガサゴソと紙袋を開けてみたら・・・うわ〜〜〜

「ジャケットだ〜〜〜」

 アタシのトレードマーク赤のジャケット、これってブランド物じゃない。

「これ高かったんじゃないの?」

「お金使うことないし、アスカに似合うと思ったから買ったの着てみて」

「うん着てみるわ」

 う〜〜んファーストもなかなかいいセンスしているじゃない、サイズもバッチリ素敵だわ。

「おお〜〜アスカお似合いよん」

「アスカ似合っているよ」

「素敵・・・」

 みんな絶賛の嵐ね、流石アタシだわ何を着ても似合うわね。

「ありがとうファースト」

「いい、私の誕生日の時には三倍返しでもらうから」

「な、何ですって〜〜?」

 お小遣いが無くなっちゃうじゃないのよ。

「冗談」

「アンタねえ〜〜言って良い冗談と悪い冗談があるわよ」

「良いじゃないかアスカお似合いだよ。綾波も奮発したねえ高かったんじゃないの?」

 お似合いって・・・バ、バカシンジのくせに何言ってんのよ照れるじゃない。

「それほど高くなかったわ、このくらい」

 ファーストが右手の指を五本出したわ、五本て事は・・・五万円、五万円もしたの?これは大事にしないと罰が当たるわね。

「ふ〜〜ん、五千円なの、掘り出し物だね」

 ・・・バ、バカシンジだわ。

「シンちゃんあのね〜〜〜レイの五本指の値段はね〜〜・・・」

 ミサトが教えている、女性の服の値段を思い知りなさい。

「え〜〜〜?五万円?綾波、五万円もしたの?」

「うん」

「五万円って、僕の服なんて千円しないんだよ、勿体無いなあ」

 ぼかっ!

「いたっ」

「こらバカシンジ!ファーストがせっかくプレゼントしてくれたのに何てこと言うのよ、それにこのくらいの極上品なら五万円はするわよ、アンタの安物の服と一緒にしないでちょうだい」

 まったく『平常心』って書いてある服着て、何が『平常心』なのよ?センスゼロじゃない。

「うう、いたたたた・・・あ、綾波ごめんね」

「いい、気にしてないから」

「じゃあ次は私ね、アスカ誕生日おめでとう」

「ありがとうミサト」

 ミサトは小さな箱をくれたわ、何が入っているのかしら?・・・

「化粧用品ね」

「そっお化粧してもっと美しくなりなさい、私のようにねん♪」

 化粧しなくても十分美しいわよ、でもこの口紅綺麗ね、まさに真紅って言葉が似合うわ。

「大事に使わせてもらうわ」

 上手に化粧できるように勉強しないとね、さあ次はシンジよ。

「アスカ、はいこれ誕生日おめでとう」

 シンジがくれたのはファーストやミサトより小さい小さい紙袋、本当に小さいわ。

「ちょっとアタシの誕生日にしては小さすぎるんじゃない?」

「そ、そんな〜〜」

「アスカ〜〜プレゼントは大きさで決まるものじゃないわよ、愛よ!愛、たとえ小さくてもシンちゃんの愛がこもっていればそれは私やレイのプレゼントより大きいわよ」

 な・・・どうして愛を大声で言うのよ恥ずかしいじゃない。

「わ、わかったわよ、愛はともかく小さくてもプレゼントだからね、一応礼は言っておくわ、ありがとうシンジ」

「き、気に入ってもらえるかな?」

 何おどおどしてんのよ?気に入らなかったらもうひとつプレゼントを貰うわよ。

「わあ綺麗〜〜〜」

 ペンダントね、先に宝石がついているわ。

「おっシンちゃんその宝石はズバリ十二月の誕生石、トルコ石ね」

 へ〜〜〜誕生石なんだ十二月がトルコ石って知らなかったわ、ブルーの色が綺麗。

「はい、トルコ石です。プレゼントを何にしようかなっていろいろ探していたら見つけたんです」

「シンジにしちゃあ良いじゃない」

「トルコ石はね、幸運の石と言われ女の子に幸福と与えてくれるのよ、知ってた?」

「ふ〜〜んよく知ってるわね」

「ちょっち昔凝っていた時期があってね、アスカにピッタリなプレゼントね、シンちゃんつけてあげたら〜」

「えっ?あ、あ・・・」

 な、なに焦ってんのよバカみたい。

「ア、アスカつけてあげるよ」

「い〜〜わよ、おどおどしている奴につけられたくないわ」

 まったくミサト達が見ている前で恥ずかしいじゃない。

「あら〜〜シンちゃん残念ね〜〜〜まあプレゼントを渡し終えたことだし飲みましょうか、レイあんたも飲みなさい」

「ビール・・・未成年が飲んだら駄目な飲み物・・・」

「駄目ですよミサトさん」

 ミサト酔っているんじゃないかしら?

「良いの良いの無礼講〜〜〜それにねレイ〜〜・・・」

 ん?ファーストに耳打ちしてるわ、何話しているのかしら?

「いただきます・・・ごくごくごくごく」

「おおっ良いのみっぷりね」

「あ、綾波、一気飲みしたら・・・」

 ファーストどうして飲んだのかしら?ミサトから何言われたのかしら?

「ふう〜・・・」

 ゴンッ!

「綾波っ」

「zzzzz」

 あらファーストテーブルにおでこをぶつけて寝ちゃったわ。

「綾波、綾波」

「シンちゃんレイ寝ちゃったみたいね、私の部屋で寝かせてくるわね」

「あ、手伝いましょうか?」

「大丈夫よん、私も眠くなったから寝るわね〜〜〜」

 ありゃりゃ、ミサトも寝ちゃうの?アタシの誕生パーティーはどうなのるのよ?

「・・・」

「・・・」

「・・・」

「・・・」

 リビングにはシンジとアタシの二人きり、急に静かになったわね。

「・・・」

「・・・」

「・・・」

「・・・」

 な、何か喋らないといけないかしら?こう静かだと緊張しちゃうわ。

「ね、ねえシンジ」

「な、なに」

「ペンダントつけてくれる?」

「えっ?さっきはいいって・・・」

「さっきはミサト達が居たからよ、恥ずかしいでしょう」

 まったく、こういうことに疎いのよねえ。

「あ、うん、じゃあペンダントを」

 ペンダントをシンジに渡して・・・

「じゃ、じゃあつけるよ」

「うん」

 な〜〜に手震えてんのよ、ただつけるだけでしょうが。

「つ、つけたよ」

「ありがと、似合うかしら?」

「うん似合うよ、アスカ誕生日おめでとう」

 当然でしょ、アタシには何でも似合うのよ。特にシンジからプレゼントされたものはね。


 アスカちゃん、誕生日おめでとうなSSです。

 プレゼントを貰ってご機嫌なアスカちゃん、一番嬉しいのはシンジ君からのプレゼントでしょうね。

 ちなみにレイちゃんがなぜビールの飲んだかというと・・・

「ビールを飲むと綺麗になるのよ」

「うそ・・・聞いたことないわ」

「嘘じゃないわよん、飲んだらシンちゃん惚れ直しちゃうわよ」

「本当?」

「本当よん」

「じゃあ飲む」

「ど〜〜んといってみよ〜〜」


 と、ミサトさんに騙されたんですね、これはアスカちゃんとシンジ君を二人っきりにする作戦だったんですね。

こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。


NEON GENESIS: EVANGELION THE BIRTHDAY OF SORYU ASUKA LANGRY