小さいけど私が大好きなチーズケーキ、その上にロウソクが歳の数だけささって炎が揺らめいている。そう今日は私の誕生日





THE BIRTHDAY OF MANA KIRISHIMA






「マナちゃん誕生日おめでとう〜〜〜〜」

 ふ〜〜〜〜

 ロウソクを一回で全部消したわ、私って肺活量が凄いのねビックリしちゃった。

「さあケーキを切って食べましょう♪」

 ケーキを目測で切る私、結構正確よね。さあお皿に取って・・・

「いただきま〜〜〜す」

 ぱく、もぐもぐもぐもぐ

「おいしい〜〜〜」

 やっぱチーズケーキは美味しいわ〜〜でも・・・




 一人だけの誕生日・・・つまんないわ、あ〜〜〜あシンジと二人っきりで祝ってもらいたいわ〜〜〜






「マナ、誕生日おめでとう。今日はいつもより綺麗だよ、どうしてそんなに綺麗なんだい?」

「ふふありがとうシンジ、それはねほら」

「おや、そのネックレスは?」

「もう忘れたの?去年のクリスマスにくれたじゃない」

「ああすっかり忘れていたよ」

「もう、シンジったら、ふふふ」

「はは、ごめんごめん、でも本当に綺麗だよ」

「シンジ・・・ぽっ」

「でもこれをつけたらもっと綺麗になるよ」

「これは?」

「開けてみて」

「何かしら、あっ指輪・・・」

「気に入ってくれるなら左手の薬指につけてくれないか?」

「シンジ・・・うん」

「ありがとう、マナ」








な〜〜〜〜んてことになっちゃったりして〜〜〜〜!!!

 ・・・でも現実はそうならないのよね、はあ〜〜〜ケーキを食べ・・・あれ?なくなっている。

「うっさいわね、何一人で興奮してんのよアンタバカァ〜?」

「アスカッ!」

 アスカがどうしてうちにいるの?って私のケーキ食べてる〜〜〜

「興奮・・・そう興奮なのね・・・ぽっ」

「レイさんまで」

 どうしてレイさんもいるの?ってレイさんまで私のケーキを。

「マナ、返事が無かったから勝手に上がってごめんね」

「シンジッ!」

 勝手に上がるのは構わないんだけど、今の独り言・・・聞かれちゃったかな?

「妄想ばっかりしているとファーストみたいになるわよ」

 げっ!しっかり聞かれていたわ、恥ずかしい・・・

「アスカ、それどういう意味なの?どうして私みたいになるの?」

「そういう意味よ」

「?私三人目だからわからないわ」

 レイさん首を傾げて考えている、レイさんみたいになるって、レイさん妄想凄いのかしら?

「みんなどうしたの?今日はネルフじゃなかったの」

 そう、シンジを誘うつもりだったんだけど、残念な事に実験が入っていて一人さびしく祝っていたのに、どうしてかしら?

「実験は明日になったんだよ」

 へ〜〜そうなの、原因はリツコさんなの・・・内容はあえて聞かないわ。

「お母さん、MSの血が騒いで大変だったの」

 そ、そうなの・・・レイさん大変ね。

「ねえマナ、ケーキはもうないの?」

 あ〜〜〜!話している間にアスカが全部食べちゃった、折角一人で全部食べようと思ったのに・・・アスカって食いしん坊だわ。

「もうないわよ、まったく。それよりどうしてうちに来たの?」

 そう、みんなで来るなんて珍しいわ、何か用があるのかしら?

「今日はアンタの誕生日でしょう、わざわざ祝いに来てあげたのよ感謝しなさい」

 ・・・大威張りで言う事かしら?祝いに来てくれるのはシンジ一人で良かったのに・・・でも嬉しいわ。

「はいアタシからのプレゼントよ、ありがたく受け取りなさい」

 ・・・アスカってどうして威張るのかしら、プレゼントは小さな箱に綺麗にラッピングしてリボンが巻いてあるわ、でも小さい。意外とケチね。

「一応礼を言うわ、ありがとう」

「心から感謝しなさいよ、アンタに相応しいプレゼントよ」

 私に相応しい?うっ小さい割りに重いわね、何が入っているのかしら?開けてみましょう。これは・・・何?

「アスカ、これはなに?」

 箱に入っていたのは正方形の茶色い塊、触ってみると冷たい、本当に何かしら?

「アンタに相応しいプレゼント、ズバリ!鋼鉄よ」

 ・・・鉄なの・・・アスカ満足げに腕を組んでいる。こんなの・・・こんなの・・・

こんなのいるか〜〜〜〜!!!

 窓から放り投げてやったわ、こんなプレゼント貰ったの初めてよ。

「あ〜〜〜アタシのプレゼントが、こらどうして捨てるのよ」

「要らないからよ、百人に聞いたら百人全員要らないって言うわ」

「何ですって〜〜〜重たいものをわざわざ運んできたのに」

「運んできたって僕が持ってきたのに」

 隣でシンジが呟いたわ、そりゃそうねアスカが持つわけ無いわ。

「アスカ、冗談はそのくらいにしてプレゼントあげなよ。マナごめんね冗談なんだ」

 シンジが謝った、シンジは悪くないのに、悪いのはそこのSALよ!

「しょうがないわね、アンタのリアクションが見れたから良しとするわ。はい本当のプレゼントよ」

 もう一つのプレゼントは先ほどと同じく小さい箱、でも今度は軽いわ何かしら?開けてみましょう。

「香水、ブランドものじゃない」

「ふふふ、そうよ奮発したんだからね感謝しなさいよ」

 この香水は結構高い品よ、これはアスカに感謝ね。

「アスカありがとう、感謝するわ」

当然!

 アスカ頷いて満足げだわ、ケーキの事は許してあげるわね。

「マナさん、これプレゼント」

 わあ〜〜レイさんからも貰えるの、嬉しいわ何かしら?大きな箱、開けてみましょう。

「アイスクリーム、マナさんの大好物なちょことすとろべり〜」

 開ける前に言われちゃった・・・まあいっか私の大好物ね、知っていたんだって二人でよく食べに行ったもんね。

「レイさん、ありがとう嬉しいわ」

「ありがとう、感謝の言葉」

 さあアイスよ、かも〜〜〜ん!箱を開けて、あ・・・

「レイさん」

「何?」

「アイスは冷たいわよね」

「うん」

「外は暑いわよね」

「うん」

「アイスはお持ち帰りよね」

「うん」

「溶けちゃっている」

「え?」

 そう、アイスかしっかりと溶けているわ、これじゃあ食べるより飲むね。

「わあ本当だ綾波、ドライアイス入れてもらわなかったの?」

 そうお持ち帰りはドライアイスが基本なんだけど入っていなかったわ。

「・・・私は三人目だからわからないわ」

「ドライアイスくらい何人目でもわかるでしょうが」

 ボケるレイさんにアスカの突っ込み、チルドレン漫才ね。

「・・・入れてもらうの忘れたわ、マナさんごめんなさい」

「ううん、良いわよまた冷やせば固まるから、ありがとうレイさん」

 レイさん、ちょっとぬけているけど優しいのよね。

「じゃあ最後は僕だね」

 二人がプレゼントをくれたんだから当然シンジもくれるのよね、シンジってやっぱりやっさし〜〜〜。

「はい僕からは」

「わかっているわ、シンジのプレゼントは」

「え?」

 そうシンジのプレゼントは・・・

「シンジ自身ね〜〜〜」

 がばっ!

 チャ〜〜〜ンスとシンジに抱きついたわ。

「うわっマナッ」

「シンジ嬉しいわ、ついに私のものになってくれるのね」

 ああ、シンジの匂い、はああ〜〜〜〜。

「こらっ〜〜〜何やってんのよ!シンジから離れなさいよ」

 い〜〜〜や、シンジは私のものだもん。

「マナさん、やっていい事と悪い事があるのよ、碇クンから離れて」

 ごめんね、私にとってはいい事なの。

「マナ〜〜離れてよ〜〜」

 慌てているシンジ、でも今日は私の誕生日だから我が侭しても良いでしょ。


 マナちゃん、誕生日おめでとうなSSです。

 一人っきりの寂しい誕生日でしたが、なんと三人がお祝いにやってきてくれました、友達は良いですね(^^)

 三人の個性溢れる?プレゼントにマナちゃんは大喜び(シンジ君の本当のプレゼントは何だったのでしょうね)

 こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。


NEON GENESIS: EVANGELION THE BIRTHDAY OF MANA KIRISHIMA