意外
「アスカ〜おやつだよ」
「はいは〜い」
午後三時、葛城家のおやつである。シンジはできたてホカホカのたこ焼きを台所から持って来た。
「あら、ポケット穴開いているわよ」
「あっ本当だ」
シンジが身に着けているエプロンの腹部ポケットが解れて穴が開いていた。
「かしなさい、縫ってあげるわよ」
「ええっアスカが?」
シンジは驚き目を丸くした。
「む〜〜何よ〜その驚きようは、アタシだって裁縫くらいできるわよ」
アスカは頬を膨らましムッしてシンジを見た。
「アスカの口からそんな言葉が出るとは思わなかったから、つい驚いたよ」
「できるわよ、裁縫道具を持ってきなさい」
「はいはい」
シンジはエプロンを脱ぎ渡すと裁縫道具を取りに行った。
「さあ始めるわよ。って何ジって見てんのよ」
「ちゃんとできるかなって思って」
「できるわよ、アンタはたこ焼きを食べてなさい」
「うん、じゃあお願いするよ」
「まっかせなさい!」
アスカは胸を叩くと裁縫道具から針と糸を取り出した。
「ふんふんふ〜〜ん」
鼻歌を歌いながら針に糸を一発で通した。
「凄い」
横目で見ていたシンジは驚いた。
「当然でしょ、アタシを誰だと思っているの?アスカ様よ」
「はいはい」
そしてエプロンを持つと縫い始めた。
「ふんふんふ〜〜ん」
「へえ〜〜上手だね、アスカの意外な一面だね」
「アタシだって女の子よ、このくらいできて当たり前よ」
「でも最近は女の子でもできないのが多いよ」
「そこらへんの女と一緒にしないでよ、アタシはアスカ様よ、はいできたわよ」
喋りが終ると同時に縫い終わった。
「凄い、完璧な仕上がりだよ」
主夫シンジも驚く出来栄えである。
「ふっふっふ、もっと褒めて良いわよ。裁縫はアタシに任せなさい、必要になったらアタシが縫ってあげるわよ」
アスカはウインクすると裁縫道具を片付けオヤツを食べるのであった。
アスカちゃん、今回はへっぽこではありません(^^;)立派ですね。
豪快なアスカちゃんも女の子、裁縫は得意なようですね。主夫シンジ君も絶賛です。
こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。
NEON GENESIS: EVANGELION 意外