主夫
♪♪♪〜〜
シンジは夕食の洗い物をしながら鼻歌を歌っていた。
「シンちゃんビール追加〜〜」
頬を赤らめご機嫌のミサトは空のビール缶をヒラヒラさせながら台所にやって来た。
「ダメです、今日はそれで終わりですよ」
「しょ・・・しょんな〜〜〜」
シンジの容赦無い一言にミサトはガックリと肩を落とした。
「お願い〜〜もう一本〜〜」
「良いですけど明日の分が一本無くなりますよ、それでも良いですか?」
「やだ」
毎日飲む本数が決められており明日の分を飲んでしまうと当然明日の分が無くなり飲めなくなってしまう。
「あまり飲んだら身体に悪いですよ」
「大丈夫、ビールは私のガソリンよん」
「・・・」
ウインクするミサトに呆れるシンジであった。
「それにしてもエプロンが良く似合うわね〜〜」
「そうですか?」
シンジのエプロン姿に腕を組み頷く。
「ほんとっ似合うわよ。男子中学生でエプロンが似合う大会があれば間違いなく一位ね。それどころかギネスに載っちゃうわよ」
「別に一位にならなくていいですよ。それに何でギネスに載るんですか」
「だってエプロンの着こなしときたら最高よ、私が保証するわ」
「・・・」
ミサトに保証されてもなんの足しにもならない。
「台所に立つシンちゃんの後姿、もし女の子だったら私襲っちゃうわね」
「変な事言わないでくださいよ」
呆れながらも手は動いて後片付けを済ませていくシンジ、主夫が染み付いている。
「裸エプロンならもう萌えね。ねえ裸でエプロン着けてみて」
「な、何バカな事言っているんですか」
真っ赤になって声を荒げた。
「あら本気よん、そのテのマニアに写真を売れば大儲けよ。さあ裸になって」
「ミ、ミサトさんやめてください」
蛇が蛙を捕まえるようにジワジワと台所の隅に追い詰めていく。
「さあシンちゃん、往生際が悪いわよ」
「だ、誰か助けて〜〜」
「お〜〜ほっほっほっほ〜〜さあ裸エプロンになりなさ〜〜い」
シンジの危機、隅に追い詰められてもう逃げ場が無い。
ガゴンッ!
「はううん〜〜・・・」
ミサトの後頭部に衝撃が走り白目をむいてその場に倒れた。
「ア、アスカ〜〜」
「まったくこの酒徒はなにやってんだか、シンジ大丈夫?」
間一髪、お風呂から上がってきたアスカに助けられた。
「う、うん助かったよ。ありがとう」
「裸エプロンってアンタがやっても全然美しくないのにミサトもバカよねえ〜〜アタシがやってあげようか?」
「えっ?」
ドキっとするシンジ。顔が真っ赤になってくる。
「冗談よ冗談。顔真っ赤にしてヤラシ〜〜スケベシンジ」
「いたっ」
でこピンしてリビングに行くアスカ、その頬は少し赤かった。
エプロンが似合うシンジ君にミサトさんの魔の手が(笑)
正体を現した酒徒にヒロイン(笑)シンジ君の危機、そこに正義の味方アスカちゃんの登場によりシンジ君の貞操は守られました(爆)
こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。
NEON GENESIS: EVANGELION 主夫