忘れたの
「碇クン、話があるの」
「話?なんだい」
「実は・・・傘忘れたの。このままでは濡れて帰らないといけないの、濡れて帰ったら風邪引くの、風邪引いたら熱が出るの、熱が出たらくしゃみが出るの、くしゃみが出たら私苦しいの」
「り、力説してるね。じゃあ僕の傘に入る?」
「うん、ありがとう」
「綾波ちゃんと入らないと濡れちゃうよ」
「でもそうしたら碇クンが濡れちゃう」
「僕は大丈夫、綾波が濡れて風邪引いたら大変だよ」
「碇クン・・・」
「ほら着いたよ。それじゃあ僕は帰るね」
「碇クン濡れているわ」
「帰って拭くから大丈夫だよ」
「・・・シャワー浴びていく?」
「えっ?」
「・・・碇クンと一緒にいたいの」
「綾波・・・」
「碇クン・・・」
「ぽっ」
「こらっ!ファースト!アンタの思考バレバレよ」
「はっアスカ、いつの間にいたの?」
「アンタが別世界に行っていた時からよ、まったく」
「それじゃあ碇クン帰りましょう」
「あっうん」
「こらまてい!ファースト、アンタシンジの傘に入るつもり」
「そうよ、邪魔者は早く帰って」
「邪魔者じゃないわよ、シンジ!どうしてファーストを入れるのよ?」
「えっ?だって綾波傘忘れたからだよ」
「そうよ、傘がある人は帰って」
「むう〜〜ファースト、アタシの傘に入りなさい」
「アスカの?」
「そうよ、シンジの傘に入るくらいならアタシが入れてあげるわよ」
「いや、碇クンの傘が良い」
「何ですって〜〜!アタシだってシンジの・・・じゃなくて、そうだ!アタシが傘をかしてあげるわ」
「アスカが?」
「そうよ、アンタは道が違うでしょう、シンジと一緒に帰ったら遅くなってご飯が食べれなくなるわ。だからシンジの傘にはアタシが入るわ」
「シンジ、肩が濡れているわ」
「平気だよ、それよりアスカは濡れてないかい?」
「うん大丈夫、でも濡れていたら風邪引くわ」
「風邪くらい平気さ、アスカが風邪引いたら僕は泣いちゃうよ」
「シンジ・・・」
「アスカ・・・」
「そうだ、こうすれば濡れないわよ」
「だ、抱きつくの?」
「そうよ、これなら濡れないし、シンジの温もりを感じ取れるわ」
「アスカ・・・」
「シンジ・・・」
「よっしゃあ〜〜」
「気合を入れても無駄よ、碇クン行きましょう」
「あっうん」
「こら〜〜待ちなさ〜〜い」
「どうしてなの・・・」
「そんなあ〜」
「雨やんで良かったね、これなら濡れる心配は無いよ」
台詞のみです(^^;)
傘を忘れたレイちゃん、シンジ君に入れてもらって妄想を実行しようとしましたが、アスカちゃんに邪魔されましたね。
アスカちゃんもレイちゃんに自分の傘をかしてシンジ君に入れてもらって欲望を実行しようとしましたが、無常ににも晴れてしまいました。
こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。
NEON GENESIS: EVANGELION 忘れたの