ダルッ
「あ〜〜だるいわ〜〜」
ミサトがクーラーを効かせたリビングで仰向けになりうつろな瞳で天上を見つめていた。
「クーラーの効いた部屋でダラダラと過ごす・・・天国だわ」
「な〜〜にが天国よ、邪魔よ邪魔!」
真ん中で寝転がられては邪魔である、アスカはミサトの身体を蹴った。
「うう〜〜ん、ああ〜〜ん、痛いわ〜〜」
「き、気持ち悪い声だすんじゃないわ」
背中に悪寒が走った。
「あっはは〜〜ん、アスカもまだまだね」
「何がまだまだよ、その気があると思ったわよ」
「ふふふ、普通に相手するよりは趣向を凝らさないとね」
「バッカみたい」
ミサトを無視してまたペンペンとテレビゲームを始めるのであった。
「こうだるいと食欲もないわ〜〜」
再びうつろな瞳が天上を見つめるのであった。
「さあご飯ですよ〜」
台所から主夫シンジの声が聞こえやってきた。
「えっご飯?」
ミサトは目を見開くと瞬時に起きた。
「はい、素麺ですよ」
「素麺!暑い時は良いわよね〜ビールも必要だわ」
「一本だけですよ」
「うう〜〜〜ん、シンちゃん大好き〜〜〜」
「うっうわっ」
ビールを飲む事を許され上機嫌である、シンジに抱きつき唇を奪おうとしたが・・・
ボカッ!
「い、いったあ〜〜」
雑誌が後頭部を襲った。
「なにやってんのよ、変態ミサト」
「あっごめんね〜〜この役はアスカだったわよね、交代する?」
「な、何言ってんのよ、このバカ」
顔が真っ赤になった。
「うひゃひゃ、おっもしろいわね〜」
「面白くないわよ、バカ!」
アスカは頬を膨らましてテーブルの前に座った。
そして・・・
「「「いただきま〜〜す」」」
合掌して食べ始める。
「あっミサトさん何しているんですか?」
「何ってツユ入れてんのよ」
「またバカな真似してる」
ミサトはツユのかわりにビールを代用している。
「これぞ夏!日本の夏よ風流でしょう」
「全然っ!」
「違います」
否定されてしまう。
「ま〜〜この食べ方は大人にならないとわかんないわよ」
「大人になってもわからなくていいわ」
「うん」
またもや否定である。
「うっふふ〜〜美味しい〜〜だるい気分も飛んじゃうわ〜〜」
豪快に食べるミサト、先ほどのだるさはどこにも無かったのであった。
何もする気が起きないミサトさん、ダラシナイ保護者ですね(^^;)
アスカちゃんに蹴られても怒る気力もナシ、だらけていますね。
でもシンジ君のご飯で元気復活、ツユは勿論ビール・・・ミサトさん流食べ方で夏を乗り切るんでしょうね。
こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。
NEON GENESIS: EVANGELION ダルッ