EVA
「エヴァ・・・」
ケイジ内でエヴァ初号機を見上げてシンジは呟いた。
「あら、シンジ君まだ帰ってなかったの?」
そこに現れたのは白衣姿のリツコであった、手にはファイルを持っておりまだ仕事中である。
「はい」
「どうしたの?エヴァをずっと見て」
「エヴァはどうしてエヴァなんですか?」
「え?」
意味がわからない。
「エヴァは汎用人型決戦兵器ですからエヴァじゃなくてガンダムでも良いんじゃないですか?」
「うっ」
シンジの言葉に固まった。
「同じ人型ならガンダムに乗りたかったですよ」
ガンダムのアニメを見てニュータイプになろうと思っていたシンジは素直に心内を語った。
「・・・」
リツコは何も答えずにファイルを持った手が震え、次第に全身が震えていった。そして・・・
「私だってガンダムを造りたかったわよ〜〜〜!!!でもね版権よ、版権がじゃまして造れなかったのよ〜〜!」
静かなケイジ内にリツコの声が響き渡った。
「は、版権?」
「そうよ、もし使用するなら莫大なお金が必要になるのネルフの予算がほどんど無くなるのよ。だから仕方なく司令のデザインで造ったのよ・・・」
肩を落としうな垂れる。
「ええっ?これって父さんのデザインなんですか」
「そうよ、奇抜なデザインでしょう?キャラクターグッズにしたら売れるって言っているけど売れるわけないわよね」
「は、はあ」
「売れてもたかが知れているわ、給料が上がるわけないしね」
「そ、そうなんですか」
リツコの愚痴に頷くしかなかった。
「だからガンダムは造れないのよ、ガンダムに乗っている気分で戦ってちょうだい」
「は、はあ」
リツコはため息をつくとケイジから去っていった。シンジは哀愁漂う後姿を見て大人の事情が少しわかったのであった。
リツコさんはガンダムを造りたかったんですよ(笑)でも版権がありますから無理だったんですね(^^;)
シンジ君もガンダムに乗ってみたかったでしょうが我慢するしかないですね。
こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。
NEON GENESIS: EVANGELION EVA