HEAVEN'S DOOR
「雨ひどいわね〜〜」
「梅雨だからね」
朝から雨なんて最悪、それもドシャ降り、もうっ折角の休みなのにどこにも行けないじゃないのよ。
晴れだったらシンジの車でドライブ・・・って持ってないわよね、それより免許無いから運転できないじゃないのよ。その前に十四歳で免許は取れないわね。
「あ〜〜あ、つまんないわ」
サイクリングに行こうと思ったのに・・・今日は一日ゲームでもしてようかな。
「アスカ〜食器を洗いたいから早くご飯食べて〜」
「あっ、うん」
自分で洗いたくないから食べようっと。
「うにゃあああ〜〜オハヨ〜〜ん」
「おはようございます」
ミサトが寝ぼけ眼で起きてきたわ、Tシャツ一枚にパンティーで寝ていたとはダラシナイわね、これだからいつまでたっても結婚できないのよね。
「ごはん〜ごはん〜」
「ミサトさん、その前に顔洗ってきた方がいいですよ」
「う〜〜ん」
フラフラしながら洗面台へ行ったわ、まだ寝ぼけているわね。あんな風にはなりたくないわね。さあご飯食べようかな。
ダッダッダッダ!
「シンちゃん!アスカ!」
「な、なんですか?」
ミサトが走って戻ってきたわ、目が覚めている。何があったのかしら?
「雨が降っているじゃない」
「梅雨ですから、夜中から降りだしたようですよ」
「出かけるわよ」
「えっ、どこへ行くんですか」
用事があるのかしら?
「峠へ走りに行くのよ、さあ二人とも準備をして」
「「ええっ!?」」
何を言い出すのかと思ったら、峠へ走りに行く?
「ミサトさん、雨ですよ。スリップして危険ですよ」
「そうよ、頭打ったんじゃないの」
一人で行くならまだしもアタシ達がどうして行かなきゃならないのよ。
「伝説があるのよ、雨の峠を征した者は天国への扉が開かれるの」
「はあ?それって事故って天国へ行くんじゃないの」
「ミサトさん、やめてください。そんな伝説はありません」
「いやっ!行かなければならならいわ。さあ早く準備をして」
ミサトの眼がイっているわ、このままではまずいわ。
「シンジ、あれを」
「あれ?」
「あれよ、あれ」
「ああ、わかったよ」
ミサトが暴走した時のリツコから貰った怪しいスプレーが役に立つ・・・かしら?
「おおおおおおお!峠が私を呼んでいるわ〜」
「ミサトさんっ」
プシュ〜〜〜
ミサトの顔にスプレーをかけたわ、どうなるのかしら?
「ふにゃああ〜〜・・・」
寝ちゃったわ、睡眠スプレーだったのね。
「ふ〜〜ホッとしたね」
「ええ、また暴走するといけないから縛っておきましょう」
「そうだね」
ロープでグルグル巻きにすればいいわ。
「さあこれで起きても暴走できないね」
「そうね」
あ〜あ、ロクデナシの保護者を持つと疲れるわ、お腹空いちゃった、沢山食べようっと。
雨の日はどこにも出かけられませんね、アスカちゃんもつまらないご様子。
ミサトさんはどこで仕入れてきた伝説なんでしょうね?それを信じるとは(^^;)
暴走を止めた二人、良かったです(笑)
こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。
NEON GENESIS: EVANGELION HEAVEN'S DOOR