人斬り
「あ〜〜なんだか人を斬りたくなってきたわ」
リビングで漫画本を読んでいるアスカは呟いた。
「また影響されているね」
シンジはアスカの読んでいる漫画本の表紙を見た、頬に十字傷をもつ剣客の漫画本であった。
「なんか、ズバズバっと斬りたくなるのよね、そう思わない?」
「思うけど本当にやったら犯罪だよ」
「そうよね〜〜アタシが幕末に生まれていれば歴史に名を残す女性剣士になっていたと思うわ」
「そう〜?剣士というよりお屋敷の令嬢でじゃじゃ馬なイメージが・・・」
バシッ!
「いたっ」
投げた漫画本がシンジの顔面に当たった。
「誰がじゃじゃ馬よ〜」
「見たまんまだけど」
バシッ!
「いたっ」
また投げた漫画本がシンジの顔面に当たった。
「一言多い!まったく斬られなきゃわかんないようね」
ダッダッダ!
アスカは立ち上がるとシンジの部屋に行き何かを持って戻ってきた。
「ふっふっふ、アタシの虎徹は血に飢えているわよ」
持って来たのはシンジ愛用の一メートルある物差しであった。構えて間合いをとった。
「また持ち出して・・・」
シンジはため息をついた。
「うるさ〜〜い、ええ〜〜い!」
アスカの物差し刀がシンジの頭部目掛けて振り下ろされる・・・
ズルッ!
ドタッ!
「ふぎゃっ」
だがアスカはつまずき顔から床に転んだ。そして振り下ろされた物差し刀はシンジの頭を捕らえる事無く床を叩くのであった。
「いた〜〜い」
真っ赤になった鼻を押さえて少し涙目になる。
「騒ぐから転ぶんだよ」
「うん・・・」
シンジはバンソウコウを薬箱から取り出すとアスカの鼻に貼ってやった。
「いたたた、優しくしなさいよ。もうっ」
頬を膨らまして怒るが鼻に貼ってあるバンソウコウがおかしくて怖くは無い。
「はいはい、もう騒いだらダメだよ」
ピンッ!
「いた〜〜〜い!」
鼻に貼ったバンソウコウを指で弾くと物差しを片付けに行くのであった。
アスカちゃん、とても剣客にはなれませんね(^^;)逆に冷静なシンジ君がなれそうですね。
やはりアスカちゃんは剣客よりじゃじゃ馬が似合います。
こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。
NEON GENESIS: EVANGELION 人斬り