雛祭り

「あはは〜〜ん」

「葛城三佐、楽しそうですね。何か良い事があったのですか?」

 ネルフの通路で陽気に踊どりながら歩いているミサトにレイが話し掛けた。

「わっかる〜〜?」

「下手な踊りを見ていればわかります」

「むっ、ちょっちむかつくわね」

 ミサトは頬を膨らませた。

「下手な踊りをするほど良い事なんですね」

「下手って言わないでよ」

「わかりました、変な踊りですね」

「・・・」

「ごめんなさい」

 ミサトの米神に怒りマークが現れたのでレイは素直にあやまった。

「宜しい、今日は雛祭りなのよ。嬉しいじゃない」

「そうですか?」

 レイは雛祭りに興味が無かった。

「雛祭りと言えば甘酒よ」

「雛人形じゃないんですか」

 興味が無くても雛祭りの意味は知っている。

「違うわよ、雛祭りは甘酒がメインで雛人形はサブよ」

「逆と思いますが」

 誰もがそう思う。

「まあいいわ、レイもいらっしゃい」

「はい?」

 レイはわからないままミサトの後を付いていった。





「すごい・・・」

 ミサトの部屋に来たレイは部屋の汚れ具合に驚いた。

「さあ飲んで飲んで」

 ミサトは棚から甘酒を取り出した。

「勤務中です」

「甘酒は酒には入らないわよ、お茶と同じよ。さあ飲みなさい」

 レイに差し出されたコップに甘酒が注がれた。

「私は・・・」

「あ、そうだ〜〜シンちゃんがね〜〜甘酒飲んでいる女の子は可愛いって言っていたわよん」

「ゴクゴク」

 ミサトの言葉を聞いたレイは一気に飲んだ。

「どう?美味しいでしょう」

「にゅ〜〜〜〜〜・・・」

 レイの白い顔が真っ赤に変わると机にうつ伏した。

「あらら寝ちゃったの、ちょっちアルコールが高すぎたかしら」

 甘酒のラベルには『ミサト印の甘酒』とマジックで書かれていた。ミサト手作りの甘酒である。

「こりゃあいっときは眼が覚めないわね」

 ミサトはレイを抱っこすると奥の部屋に連れて行き布団に寝かせてあげた。

「よく眠っているわね、シンちゃんの夢でも見ているのかしら」

 レイの寝顔を見るとミサトは部屋を出て行った。

 しかしミサトは気が付かなかった、レイが寝ているのではなく気絶している事を。


 雛祭りはミサトさんお手製の甘酒で乾杯(笑)

 知らずに飲んだレイちゃんは気絶してしまいましたね(^^;)眼が覚めるのはいつになるでしょうか。

 こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。


NEON GENESIS: EVANGELION 雛祭り