子供の日
「博士・・・」
「あら何か用?」
レイはリツコの研究室にやって来た。
「今日は何の日か知っていますか?」
「今日?ええと今日は、わかめの日ね」
「違います」
「どうして?今日は日本わかめ協会が制定したのよ」
「もっとポピュラーな日があるでしょう」
「ポピュラーね、ええと薬の日ね」
「・・・」
レイは言葉が出ない。
「薬の日は素晴らしいわね。いつも取り扱っている私には良い日よ」
「失礼しました」
レイは頭を下げると部屋を出て行こうとした。
「こどもの日でしょう」
「えっ?」
背中から聞こえる言葉に立ち止まった。
「柏餅を用意してあるから食べましょう」
「博士・・・」
「ほら何突っ立っているの、座りなさい」
「はい」
レイはリツコに気づかれないような微笑を浮かべると椅子に座った。
「お茶を用意するわね」
「私がやります」
「あら、ありがとう」
レイの行動にリツコは素直に感心した。
「はいお茶です」
「ありがとう」
リツコはお茶を一口飲んだ。
「あら美味しいわ、入れ方が上手ね」
「碇クンに教えてもらいました」
「あら、そうなのシンジ君は何でも上手ね」
「はい」
レイは微妙に頬が赤くなった。
「ふふ、それじゃあ食べましょうか」
「はい」
テーブルには六個の柏餅が並べられた、一人三個ずつである。レイはひとつに手を伸ばした。
「ちょっと待って」
「えっ?」
「この中に一つだけカラシがたっぷり入っている柏餅があるの」
「なんでそんなものがあるんですか」
「これがギャンブルってものでしょう」
「意味がわかりません」
「互いに食べていき、当たった方が負けっていうのはどうかしら?」
リツコが勝負人の目になってきた。
「遠慮しておきます」
「あら、タダとは言わないわよ。貴女が買ったらシンジ君のロッカー着替え中の生写真をあげるわよ」
「いただきます」
レイは素早く柏餅の一つを口に入れた。
「。。。にゅ〜〜〜〜〜〜〜・・・」
レイは白目を向いて気絶した、カラシ餅に大当たりである。
「ふふ、レイまだまだ玄人として甘いわね。これは全てにカラシが入っているのよ」
リツコはレイを仮眠室に寝かせる為に抱きかかえた。
「よいしょっと重くなったね」
レイの体重に成長の感じると微笑むリツコであった。
レイちゃんの子供の日はリツコさんと一緒に柏餅を食べます(カラシ入り^^;)
そしていきなり勝負をするリツコさんにつられるレイちゃん、シンジ君の生写真が欲しいですからね。
でもリツコさんに騙されてしまいました。気まぐれなリツコさんには困ったものですね。
こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。
NEON GENESIS: EVANGELION 子供の日