私の弟




諸君らが愛してくれたガルマ・ザビは死んだ!




何故だ!!?









 坊やだからさ・・・










さ・・・






最高よ〜〜〜!!!




暗闇の室内にテレビの明かりが灯っており



怪しい声が響くのであった









MS16









「坊やだからさ・・・なんて素晴らしいセリフなのかしら、最高だわ!身体が震えてしまうわ」

 リツコは何度も同じ場面のセリフを聞き、快感に打ち震えていた。

「坊やだからさ・・・未熟者に言うセリフ、失敗した者にも言えるわね。無様って言うよりよっぽど良いわ」

「こうやってサングラスをかけてグラスを傾けながら言うの・・・坊やだからさ・・・」





「きゃ〜〜〜〜セリフだけで逝っちゃいそうだわ」

 興奮して鼻息が荒くなってきた。

「あ〜〜身体がウズウズしてきたわ。早く誰かに言いたいわ」

 リツコはサングラスをかけたまま、グラスを持ったまま研究室を出た。






「あ〜〜もう!どうしてこんなに多いのよ!」

 ミサトの部屋、ミサトは書類の多さに四苦八苦していた。

「今日は徹夜になるかしら?あ〜〜シンちゃんのご飯が食べられない〜〜〜」

 仕事中にもかかわらずビールを飲んだ、そして書類が積まれた机に缶を投げつけた。

「あ〜〜あ、本当にどうにかならないかしらね?」

「坊やだからさ・・・」

「え?」

 ミサトは後を振り向いた。

「リ、リツコ?アンタ何してんの?」

「書類が片付けられないのはミサト、貴女が坊やだからよ」

「ぼ、坊やって何?」

「フッ」

 リツコは鼻で笑うと部屋を出て行った。

「あ、リツコ・・・」

 唖然としたまま取り残されるミサトであった。






「へっくちゅん!あ〜〜風邪引いちゃったわ」

「またお腹だして寝ていたんだろ?」

「出してないわよ!」

 本当は出していたが本当の事は言えない。

「ふ〜〜ん」

 ジト目でアスカを見るシンジ。二人は自販機正面のベンチに座り休憩していた。

「はっくちゅ〜〜〜ん!あ〜〜〜早く帰って暖かくして寝ようっと」

「暖かく?寝相悪いから布団をベッドから落とすだろう」

「落とさないわよ!キ〜〜シンジのくせに生意気よ!」

「いたっいたたたた!」

 シンジの頬を力いっぱいひねるアスカ、本当の事を言われて腹が立った。

「坊やだからさ・・・」

「「えっ??」」

 二人後を振り向いた。

「リツコ?」

「リツコさんなんですかその格好は?」

「風邪を引くのはアスカ、貴女が坊やだからよ」

「坊や〜?アタシは女よ」

「フッ」

 リツコはグラスの酒を飲み干すとその場を立ち去った。

「な、なんなのあれ?」

「きっとガンダムのDVDを見たんだよ」

「またMAD SCIENTISTの病気が出たのね」

「うん」

 納得する二人であった。


 リツコさん言った台詞に酔っています(笑)言われた方は唖然としてしまいますね。(^^;)

 リツコさんの病気はガンダムを見るたびに発病するんでしょうね。

 こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。


NEON GENESIS: EVANGELION MS16